旅に出る前や、日本にいる時は、どうしても分からないものです。この何の変哲もないグッズが生死を分けるサバイバルアイテムなろうとは・・・。旅に出ると、なぜか物を大事にするようになる理由が分かる気がします。たとえばS字フック。普通の人からすればなんでそんなものが必要なの？と思ってしまいますが、そこが味噌なのです。

S字フックは、あまり掃除が行き届いていない場所や、路上、お手洗いなどで、荷物置き場がないときにとても役立ちます。もし汚い地面に荷物を置いてしまい、その地面についていた菌が原因で感染病になってしまったら・・・と想像してみると、このS字フックはまさに命綱となるわけです。生死を分ける道具、S字フックであろうとも馬鹿にできません。

ビニールテープも、S字フックと似ている、海外旅行に欠かせないグッズです。
しかも万能ときています。荷物が破けてしまった時の補強のほか、お湯や水を貯めたいシーンでは栓としても使えます。さらにビニールテープはねじって丈夫な紐にすることができるので、色々な使用用途が生まれます。紐を編んでいけばロープになるので、アウトドアでも重宝します。時には、包帯代わりになることも。

ビーチサンダルも必需品。海外では基本的に室内は土足なので、スリッパ代わりに使えます。すぐに靴を脱ぎたくなる日本人にとっては履き替えも簡単・便利です。シャワー室やお手洗いなどの床が濡れている室内でも重宝します。これもS字フック同様、感染防止にも役立ちます。ただし、欧米では、日本人がすぐ靴を脱ぐスタイルに対して、とてもはしたないと感じるようなので、気をつけたいところ。スリッパよりもビーチサンダルのほうがきちんと「靴」として機能するので良いかもしれませんね。

海外旅行中、しばらく経つと日本食が食べたくなる時期が訪れます。でも、日本食の味のベースとなる醤油はなかなか海外では出会えません。飛行機内には液体の持ち込みができないので、海外に持って行くことはむずかしい。でもやっぱりどうしても恋しくなってしまうのが醤油味。醤油味が恋しくて野たれ死ぬなどの命の危険があるわけではありませんが、心の平安をゲットできるという意味では、これも命綱といえます。そこで役立つのが、小分けにした醤油や、粉末の醤油ソイソルト。ただし、海外のレストランなどで積極的に使用するのは、どの国でもマナー違反。コンドミニアムでの自炊シーンなどで活用するようにしましょう。

そして、日本人なら忘れたくないのが風呂敷です。これぞ故人の知恵です。特に大判風呂敷はいろいろなシーンで大活躍。物を包むだけでなく、上手く結べば買い物バックにもなります。汚れているところに敷い使ったり、首元が寒いときには巻きつければストール代わりに。ちなみに、外国人からすれば、日本の風呂敷は柄や使い方ともにとてもクールに見えるようです。

石原亜香利

Akari Ishihara ライター

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