メキシコシティの夏のように暑い春がやってきました。
雨季に入ると雨が降った時に気温が一気に下がるので(一日の最低と最高気温の差は10度以上はざらです)、3月のぽかぽか陽気と、あまり雨が降らない気持ちのいい天候を利用した野外フェスティバルや文化イベントが山のように開催されます。ここでは、メキシコ旅行中に体験したら、楽しいこと間違いなしのイベントを紹介して行きましょう!
■FESTIVAL NRMAL(フェスティバル・ノルマル)2014年3月1日開催
今年で5年目を迎えた、メキシコ北部モンテレー発祥の野外フェスティバルが、フェスティバル・ノルマルです。メキシコシティでも今年から開催されるようになりました。
ラテンアメリカの精鋭はもちろん、60年代サイケ+エレクトリックの巨匠、シルバー・アップルズやデヴ・ハインズの実験的なR&Bプロジェクト、ブロッド・オレンジといった日本でも知名度があるアーティストも出演。インディーやエレクトロの31アーティストが集結。メキシコシティ中心部から少し離れた場所で行われたこともあり、会場と市街地を往復する専用バスも準備されました。新興フェスティバルにしてはオーガナイズもされているので、安心して参加できます。
■FICUNAM(フィクウナム)2014年2月27日〜3月9日開催
世界文化遺産に登録されるメキシコ国立自治大学(通称UNAM<ウナム>)中央キャンパス内を会場にした、国際映画祭がフィクウナム。内外のアート系映画のセレクションではメキシコでトップクラス。
無料上映プログラムも含まれています。監督を招いての講演会もひんぱんに行われ、学内ののんびりとした雰囲気もいい感じ。
■EDC 2014年3月15日、16日開催
アメリカ最大級のトランス、ハウス、テクノ系のダンスイベント、EDC(Electric Daisy Carnival)がメキシコで初開催。派手にデコレーションされた観覧車などの遊具が設置され、サーカス団員のようなパフォーマーたちが登場する様は、まるで遊園地のよう。ポール・ヴァン・ダイク、ポール・オークランド、デヴィッド・ゲタら有名なDJが集結します。
会場はメキシコシティのエルマノス・ロドリゲス・サーキットという、A1も開催される巨大なサーキット。
■Festival del Centro Histórico(フェスティバル・デル・セントロ・イストリコ)2014年3月12日〜23日開催
セントロ・イストリコ地区の美しい建物も見もの ©Miho Nagaya
今年で30回目を迎えた、メキシコシティ政府が主催の国際文化の祭典がフェスティバル・デル・セントロ・イストリコ。世界文化遺産に登録されるセントロ・イストリコ(歴史的中心)地区を舞台に、音楽、演劇、ダンス、ビジュアルアート、ガストロノミーのイベントがたくさん開催されます。
メキシコシティの「アヴァンギャルド都市」というコンセプトにのっとり、コマーシャリズムでない文化的な催しを選んでいるのが特徴。メキシコシティの中心部、ソカロ大広場で22日に開催される閉会コンサートは、グラミーのラテン・オルタナティヴ部門受賞歌手、リラ・ダウンズの公演が無料で観れます。
2010年の閉会コンサートではコロンビアのグループ、ボンバエステレオとメキシコの伝説的ロックグループ、マルディータ・ベシンダーのロコが競演 ©Miho Nagaya
■VIVE LATINO(ビベ・ラティーノ) 2014年3月27日〜30日開催
メキシコの観客のノリの良さは世界トップクラス ©Miho Nagaya
ラテンアメリカのなかでも最大級のロックフェスティバル、ビベ・ラティーノ。
14回目を迎えた今年は、ナインインチネイルズやアーケイド・ファイア、DIPLOなどの人気アーティストを含む22カ国520以上のバンドが参加します。
なかなか観られないラテンアメリカの素晴らしいアーティストたちがメインなので、一気にそのアクトをチェックできる良い機会です。アーティストグッズの市場がでたり、ロック映画の上映会場もあります。あまりにもノリのいいオーディエンスの姿も含めて見応えありですよ。
ここまで飛ばされて大丈夫なんでしょうか? ©Miho Nagaya
今年はすでに終了しているフェスティバルもありますが、毎年この時期に開催されるので、行きたいフェスティバルに目星をつけて、これからの旅行計画を練るのもいいでしょう。
長屋美保 ライター
メキシコシティの路地裏から見た生のラテン文化や社会を追い続けるフリーライター兼なんでも屋。雑誌、WEB、ラテン圏アーティストのCD解説、映画、コンサートのパンフレットなど、メキシコを中心としたラテンアメリカの記事を日本の媒体に執筆するほか、リサーチやスペイン語⇔日本語翻訳も行う。情報サイトAll Aboutのメキシコ公式ガイドでもある。
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