アメリカって、日本と違って季節感に欠けるのでは? とお思いでしょうか。いえいえどうして、ニューヨークにいても、季節感をたっぷり味わうことができるのですよ。
クリスマスツリーの販売
11月第4木曜日のサンクスギビングが終わり、ホリデーシーズン本番になると、ストリートでクリスマスツリー用のモミの木やクリスマスのリースの販売が始まります。
通りかかると、モミの木の芳しい香りがして、いかにも冬らしく好きな光景です。日本で言えば、門松を売るイメージでしょうか。
(C) Hideyuki Tatebayashi
クリスマスリースは、日本でいえば、しめ縄にあたるでしょうか。生のリースは、冬の香りを楽しめますが、乾燥したNYCの暖房の効いた部屋では、葉が乾いてポロポロと落ちるので、掃除が面倒というデメリットもありますね(苦笑)。
(C) Hideyuki Tatebayashi
地下鉄内で持っている人を見かけたことはないので、徒歩圏の近所の人が買うのだと思われます。背丈ほどあるモミの木を持って帰るのは、大変だと思いますが、時々嬉しそうに担いでいる人を見かけますよ。
(C) Hideyuki Tatebayashi
レントの高いマンハッタンで、この露店の借り賃もお高いのです。SOHO西にある露店の借り賃は、1日なんと3000ドルとか(!)。一か月ではなく、1日の借り賃ですよ。利益を出すには、何本売れば良いのでしょうね。お店の人も大変なことと思います。
(C) Hideyuki Tatebayashi
救世軍の歳末募金
デパートや観光名所などの前で、救世軍(The Salvation Army)が歳末募金を呼びかけます。マライア・キャリーなどの盛り上がるクリスマスソングにあわせて、ベルを鳴らし、踊りまくります。
昔は普通に立っていただけのような気がしますが、最近は踊る救世軍募金がNYCの年末の風物詩になりました。ノリの良い観光客は一緒に踊っていますよ。
Salvation Army Bell Ringers: Mariah Carey’s “All I Want For Christmas”
Salvation Army cadets dance for donations – New York Post
大型デパートメイシーズ(Macy’s)の前で踊るお姉さんたち。綺麗どころのダンスに、募金も集まったでしょうね。
(C) Sara Aoyama
厳寒の季節に、単に立って募金を募るのは辛いので、身体の暖を取るために踊ったのが始まりではないかなと想像します。また、ノリの良い曲でダンスすると、皆のテンションも上がって、募金も増えるからではないでしょうか。
いずれにせよ、「ああ、年末が来たんだな」と思わせるNYCの風物詩です。
(C) Sara Aoyama
街角で歌うクリスマスキャロル
教会前や観光名所で、合唱団がクリスマスキャロルを歌っています。下記写真は、ロックフェラー(Rockefeller Center)で、見かけました。
(C) Sara Aoyama
寒い冬空の下、合唱の声が響き渡るのは、清々しい気分になります。教会前では、クッキーなどを振舞っている時もあって、そういう時に通りかかるとラッキーですよ(笑)。
(C) Sara Aoyama
「香り」、「目」、「耳」で楽しむ、NYC年末の風物詩。情緒に欠けるアメリカと思いがちですが、季節感を堪能させてくれる場面に出会いますよ。
[Photos by Hideyuki Tatebayashi]
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sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
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