フランスには地方ごとに、パッケージの可愛らしいその土地ならではのお菓子があります。

これらのお菓子は地方の名産品だけあってお味もなかなか美味しく、パッケージもレトロで、まさに子どもの頃憧れた海外のお菓子そのもの。

フランス在住の筆者がセレクトする、フランスの可愛いお菓子のお土産を紹介したいと思います。

ディジョンのアニス入りボンボン

ワインで有名なブルゴーニュ地方ではアニス入りボンボンが有名です。2001年の映画「ショコラ」のロケ地となった、フラヴィニー・シェル・オズランという小さな村で作られています。アニスの上に砂糖をかけたボンボンは、最初は甘く、その後にすーっとアニスの香りが感じられます。ローズなど何種類かフレーバーがあり、レトロ調のパッケージが可愛らしく、女性に喜ばれるお土産です。

ブルターニュの塩バターキャラメル

ブルターニュ地方では塩バターキャラメルが有名です。キャラメルに塩味がほのかに効いていて、甘いだけのお菓子が苦手な大人の方にも喜ばれるキャラメル。この地方はバターの生産地でもあるので、キャラメルの中に感じるバターの豊かな風味は格別。他ではなかなか味わえないものです。塩バターキャラメルはいくつかの工場やアトリエで作られています。ブルターニュの人物をモチーフにしたいかにもご当地っぽいパッケージはお土産にも喜ばれるのではないでしょうか。

ナンシーのベルガモットキャンディ

ベルガモットで香りが付けられたキャンディは、ロレーヌ地方ナンシーの名物です。ベルガモットの風味が豊かで、こってりとした大人向けのキャンディ。ナンシーの街はアールヌーヴォーの発祥地としても有名で、キャンディ缶のデザインもアールヌーヴォー調です。

ブルターニュのクッキー

最後にご紹介するのは、ブルターニュのクッキーです。こちらのクッキーはフランス国内のスーパーでも買うことができます。特にサンミッシェルのクッキーは何世代にも渡って愛されるフランス人の定番おやつ。バターの味がしっかりと感じられるクッキーは、どこかほっとする素朴な味です。

これらのお菓子はデパートや空港でも購入できます（ナンシーのベルガモットのキャンディはパリでは購入できないようです）。フランスを訪れた際にはぜひ、地方ならではのお菓子をお土産に。レトロで可愛いパッケージのお菓子たちは、もらった人の心にもきっと、なつかしさと幸せな気持ちを運んでくれるでしょう。

[All photos by Nanako Kitagawa]

北川菜々子

Nanako Kitagawa ライター

2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。