時にその土地の歴史や地形を表す地名。世界には「どうしてこんな名前をつけたんだろう?」と思わず首を傾げたくなるような、なんとも絶望的な名前が付けられた場所がたくさん存在します。
「がっかり峰」アメリカ、ワシントン州
「喜望峰」ならぬ「がっかり峰(Cape Disappointment)」。なんとも残念な響きがする岬がアメリカに存在します。
こんな名前が付けられるきっかけが起きたのは1788年のこと。あるイギリス人冒険家ジョン・ミアーズが、コロンビア川探索航海のためこの岬沖を訪れたたそうです。ところがあと一歩というところで嵐に遭い、不運にも河口を見落としてしまったのだとか。結局その4年後に別の人物により河口は「発見」されたのです。
あともう少しで第一発見者になれたのに・・・ミアーズさんの「がっかり」は、それはそれは大きかったことでしょう。こんな歴史的事実から「がっかり峰」と名付けられたそうです。
「心痛の道」アメリカ、モンタナ州
※写真はイメージです
アメリカのモンタナ州にある“Heartache Road”。日本語に訳すと「心痛の道」といったところでしょうか。う~ん・・・なんとも感傷的な名前のストリート! どうしてこんな名前が付けられたのでしょうか。
「絶望の島」アメリカ、ロードアイランド州
※写真はイメージです
アメリカ、ロードアイランド州のナラガンセット湾に浮かぶ小さな小さな島“Despair Island”。日本語に訳すと「絶望の島」。絶対に上陸したくない不吉な名前の島ですね。しかもこの島、満潮時には島のほとんどが海に沈んでしまうのだとか。
実はこの島の住人は人間ではなく、カモメやアジサシなどの鳥たち。人間にとっては「絶望の島」でも、鳥たちにとっては人が来ない「希望の島」なのかも・・・?!
「怒りんぼう犬の道」アメリカ、モンタナ州
思わずくすっと笑ってしまいそうになるヘンテコな名前のストリート“Grumpy Dog Road(怒りんぼう犬の道)”。かつてこの通りにはワンワン吠える怒りっぽいワンちゃんがいたのかもしれませんね。
「憂鬱の湖」カナダ、オンタリオ州
※写真はイメージです
約25万もの湖を持つと言われるほど、たくさんの湖が点在するカナダのオンタリオ州。そのひとつに“Gloomy Lake(憂鬱の湖)”と呼ばれる湖があります。
名前からはつい、どんよりした陰気な空気が漂う湖を想像してしまいますが、お天気が良い日は美しい景色に出逢えるそうですよ!
「ひとりぼっち」イタリア
※写真はイメージです
英語で「ひとりぼっち」を意味する”Alone”と名付けられたイタリア、ブレシア県の町。でも現地語であるイタリア語では「アロネ」と発音するそうで、英語の「アローン(ひとりぼっち)」という意味はないそうです。よかったです!
他にも世界には数えきれないくらいたくさんの「絶望的な地名」が存在します。
「寂しい道(Lonesome Road/Lonely Street)」アメリカ、ノースカロライナ州
「悲しみの道(Sad Road)」アメリカ、ケンタッキー州
「殺戮ビーチ(Slaughter Beach)」アメリカ、デラウェア州
「絶望の道(Hopeless Pass)」アメリカ、カリフォルニア州
「皆殺し島(Massacre Island)」カナダ
「みじめな湾(Misery Bay)」アメリカ、ミシガン州
「不運の小湾(Unfortunate Cove)」カナダ
「厄災の湖(Calamity Lake)」アメリカ、ミネソタ州
「死んだ犬島(Dead Dog Island)」カナダ
「間違い島(Mistake Island)」 アメリカ、メイン州
世界中に点在する「絶望的な地名」、いかがでしたでしょうか? 注意して探してみると、私たちの身の回りにも面白い地名がたくさんあるかもしれませんね。
[list 25 /25 Of The Saddest And Most Depressingly Named Places On Earth]
[All photos by Shutterstock.com]
小坂井 真美 ライター
クロアチアの首都ザグレブ在住。現地での色々な仕事の傍ら、フリーライターとしてクロアチアを中心とした南東欧諸国について執筆。趣味は街歩き、食べ歩き、寺歩き、そぞろ歩き。仲間、明るい太陽とおいしいごはんがあれば幸せ。人生は旅。たくさんのモノ・人・土地と出逢いをエネルギーに、日々心の赴くままに邁進中。
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