森に抱かれる旅に出ませんか。青々としたブナ林にある一軒宿は、森の時間へとあなたを誘います。そして千年の時を経て、いまなおこんこんと源泉が湧き出る温泉。八甲田山の麓にある蔦温泉は、青森県の秘湯。トリップアドバイザーで評価4.5 という評価の高さを得ています。
(C) アプティネット
森と対話する時間
宿は「蔦の森」に抱かれています。夏は新緑、秋は紅葉の素晴らしさは、実際に訪れなければわからないでしょう。ブナの原生林の中に佇むと、心の扉が開かれていきます。
平安時代から、湧き出る湯
久安3年(1147年)から湯治小屋があったことが文献に残っているそうです。
【泉響の湯】
作家井上靖氏が、蔦温泉の雰囲気を「泉響颯颯」(せんきょうさつさつ=泉の響きが風の吹くように聞こえてくる、の意)と表したことから名付けられました。天井が高く、開放感があります。
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【久安の湯】
湯船底板の隙間からぷくぷく湧き上がる、源泉の透き通った湯。湧出ポイントに板を貼った、「源泉湧き流し」です。ブナ材の湯船や壁、天井で、木の温もりが落ち着きますね。浴場内の水槽では、この地に生息する川魚達が泳ぎます。男性・女性時間入れ替え制。源泉が47.3度と熱めのため、森の湧き水で温度調整。
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立ち寄り入浴可能
利用料:大人800円
利用時間:10時~16時
ハンドタオル 250円/バスタオル(貸出し)500円
日帰り専用の休憩所「楓の間」は、もともと宴会場だったので、広々。ロッキングチェアで、温泉の余韻を楽しめます。
【蔦の森】散策へ
蔦の森へは宿から遊歩道が整備され、1周約3キロ。無理なく安心して歩ける遊歩道で、6つの沼を1時間ほどで巡ることができます。
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近辺の蔦沼が美しい
蔦沼は美しく、水面に周辺の木々を映し、魚が泳ぐ姿が見られます。
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深い森から、野鳥のさえずりが聞こえてきます。
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湖面に映るブナの林は、合わせ鏡のような一対。
散策の参考にしたい「十和田湖・奥入瀬渓流楽しみ方ガイドブック」。
秋は、息を呑むような錦秋の絶景。この時期にも、行きたくなりますね。
日帰りでも利用できますが、是非宿泊して、千年の湯の奥義を極めたいもの。温泉は入った時は爽快、出た後は湯冷めせずに身体がぽかぽかと温まる極上の湯。夕食は地元産を中心に岩魚、シーズン時には殻付きのウニなども出て、利用者の評価が高いようです。森と対話しに、千年の秘湯に浸かりに、出掛けましょう。首都圏では味わえない雰囲気が、手に入りますよ。
[蔦温泉]
[Photos by Shutterstock.com]
sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
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