シェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」、あまりに有名な恋の物語です。この物語の舞台となった町はイタリアに実在するってご存知でしたか? そして、その町は物語の生まれた中世の面影を今も残す美しい町なのです。
恋の物語が生まれた、美しき中世の町「ヴェローナ」、そして、恋を全うしたロミオとジュリエットにあやかり「恋が叶う」というラッキースポットをご紹介します。
純粋な愛の物語が生まれた町は最高にロマンティックだった
町の中心を川が流れるヴェローナは、紀元前から人々が集落を作った歴史ある古い町です。
古代にはローマの支配下にあり、その時代のローマ式の円形闘技場や遺跡もたくさん残っています。
そして、このローマ時代の円形闘技場は、なんとまだ現役で使われており、夏にはオペラやコンサートが催されます。演目はその年によって変わりますが、「トゥーランドット」や「アイーダ」など有名で定番の演目の他、「ロミオとジュリエット」が上演されることもあります。その物語が生まれた町でその舞台を見れたら、感動もひとしおですよね。
[円形闘技場「アレーナ」の公演情報]
さて、ヴェローナの町のお話をもう少し。
中世、最盛期を迎えた町は、12世紀に国家として独立します。当時、いくつかの有力貴族によって統治されていた町は、家同士が牽制しあう中で、お互いの勢力を強めつつも、小さな争いの絶えない状況だったそうです。そんな時代背景の中で、「ロミオとジュリエット」の物語は生まれたのです。
「ロミオとジュリエット」は、もともと口伝的にあった物語をシェイクスピアが戯曲化して、有名になったお話です。実話かどうかは定かではありませんが、そのモデルとなった家は実在しており、観光スポットとして公開されています。
こちらが、ジュリエットの家。上の写真中、ちょうど女性が立っているバルコニーは、有名なあの名シーン「おお、ロミオ、あなたはどうしてロミオなの?」と悲しい恋の運命を月に向かってジュリエットが嘆いたとされる、あのバルコニーです。
そして、こちらがジュリエットの家の中庭に立つジュリエット像。この像の胸を触ると「恋が叶う」というジンクスが伝わっており、像と一緒に記念写真を撮りたい人の列ができています。皆が触るのでブロンズ像はもやは金色の輝きに。
それだけ人々に親しまれている二人の強く純粋な愛の物語。そんなロマンスが生まれるのも納得の最高にロマンティックなヴェローナの町。いつか旅したいリストに加えておきたいですね。
[Photos by Ryoko Fujihara &Shutterstock.com]]
Ryoko Fujihara フォトグラファー&ライター
イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、’09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、イタリアで撮影・執筆活動をしつつ、更なる美しい景色を求めてカメラ片手に旅を続けている。
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