オバマ大統領の訪問で世界中から注目された広島県。さまざまな国から外国人の集まる人気の観光地でもありますが、その広島でお土産と言えばやはり、もみじまんじゅう。
ただ、駅のお土産売り場などに出かけても、さまざまなブランドの商品が並んでいて、「一体、どれがおいしいの?」と悩んでしまいますよね?
そこで今回は、土産物の売り場に各社のもみじまんじゅうを配送している業者の方や駅員さん、観光案内所の方に声を掛けて、お勧め&定番のもみじまんじゅうを教えてもらいました。
プラスして広島在住の友人たちにも意見を聞いています。その結果を集計して3選をチョイスしましたので、ぜひとも参考にしてみてくださいね。
藤い屋『もみじまんじゅう』(こしあん)
(C)Masayoshi Sakamoto
最初は老舗である藤い屋の『もみじまんじゅう』。宮島観光協会の情報を調べると、もみじまんじゅうはそもそも宮島で生まれた食べ物なのだとか。
明治時代の和菓子職人が、宮島にある旅館の女将から手土産にふさわしい何かを作って欲しいと頼まれ、地元で名物の紅葉をモチーフに開発したのだとか。
その宮島で大正時代からもみじまんじゅうを作り続ける老舗が藤い屋。北海道産の小豆と地元の鶏卵を使ったもみじまんじゅうで、ふわふわのカステラとあんこの甘みが絶妙です。「ああ、もみじまんじゅうってこんなにおいしかったっけ?」と素直に感じさせてくれる、定番中の定番。
店舗は宮島の表参道商店街にある本店など複数あり、直営店は駅など県内の拠点にあります。こしあんがスタンダードだと言いますが、粒あん、抹茶あん、カスタードクリームなども試してみてくださいね。
にしき堂の『もみじ饅頭』(こしあん)
(C)Masayoshi Sakamoto
次も定番にしき堂の『もみじ饅頭』。「とりあえず、もみじまんじゅうと言ったら、藤い屋かにしき堂」といった声も少なくありませんでした。
『にしき堂』の創業は戦後。原爆が投下された広島の市民を「甘いもので元気づけたい」としてスタートした歴史があると言います。
先に紹介した藤い屋『もみじまんじゅう』も同じですが、『にしき堂』のもみじ饅頭は、ザ・広島ブランド認定の商品。広島の特に優れた手土産などに与えられる称号だと言います。
甘さが控えめなせいか、カステラの香りが素晴らしいです。広島から帰って手土産としても配りましたが、すごく喜ばれましたよ。
にしき堂の『生もみじ』
(C)Masayoshi Sakamoto
上述の2商品が定番の“和菓子”だとしたら、『生もみじ』は新感覚のスイーツ。生カステラや生パウンドケーキなど、生の食感を売りにするスイーツが全国的に人気ですが、生もみじも同じくモチモチの食感と柔らかで上品な舌触りがたまらない一品です。「王道の“もみまん”としては異論ない」「少し前から騒がれているもみじまんじゅう」などと、多くの方が推してくれました。
モチモチの食感の秘密は、もち米と米粉を使っているからだとか。こしあんの生もみじは、口にするとゆずの香りまで広がって、とても上品です。広島でお土産を買って帰る際には、にしき堂の『生もみじ』も外したくないですね。
以上、地元民が太鼓判を押すもみじまんじゅう3選を紹介しました。
他にも、創業以来の“手焼き”のもみじまんじゅうにこだわっている、宮島のミヤトヨを挙げる方なども居ました。お店に入ると、カチャカチャと手焼きをしている鉄製の焼器の音が聞こえてくるのだとか。広島の方は皆さん、菓子店との間にすてきなエピソードをお持ちで、思わず聞き入ってしまいます。
ちなみにモミジは、もみじまんじゅう発祥の地・宮島町のシンボルの木でもあり、広島の県花でもあるのだとか。そうした小ネタをお土産を手渡すときに話してあげると、より喜ばれるかもしれませんね。
(C)Masayoshi Sakamoto
[もみじ饅頭 – 宮島観光協会 ] [ザ・広島ブランド – 広島市 ]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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