ニューヨークの日系スーパーは、在住の日本人のみならず、アメリカ人にも人気です。日本食はヘルシー、日本のお菓子は繊細で美味しい、日本の製品は良質と評価されています。ヴィーガン、マクロビの人も、意に叶った食材を求められる日系スーパーを訪れます。ミッドタウンにある日系スーパーで、2016年7月現在の人気商品を取材させて頂きました。アメリカ人のお気に入りの日本製品とは、何でしょうか。
第10位.米、米菓
日本のこしひかり品種をアメリカで育てた祭(Matsuri)やこしひかり(Koshihikari)、日本国産米(新潟県産こしひかり)などもアメリカ人も好まれているそうです。アメリカ人でも、炊きたてのご飯やおにぎりを好きな人は多いんですよ。
カリッとクリスピーな歯触りを好むアメリカ人に、日本のせんべいはスナックとして人気。揚一番、ソフトサラダなどが売れ筋。
第9位. 抹茶アイス、アイスモナカ
ご存知の方も多いと思いますが、オバマ大統領も抹茶アイスの大ファン。ほろ苦くて、甘さ控えめのアイスは大人の味。病みつきになる人が多いようです。また、スプーンを使わずに片手で食べられるアイスモナカも人気だそう。
第8位.薄切り肉(黒豚、神戸和牛)
ヘルシー志向のニューヨーカーに受けているのが、薄切り肉。米系スーパーでは、ステーキ用の厚切り肉か、ハンバーグ用の挽肉かで、日本のような薄切り肉は販売していません。アメリカ人も大好きなしゃぶしゃぶ用に、肉はほんの少しに抑えたいという人向けに、圧倒的に売れているそうです。
第7位.そば、そうめん、ひやむぎ
取材させて頂いたのが、連日摂氏30度を越す暑い夏季のため、喉越し良くつるりと食べられる麺類が売れていました。そばはヘルシーでローカロリーと、愛用者が多いのです。産地別、原料別の数多い商品を前に、熱心に質問するアメリカ人も見受けました。
第6位.パーティで、トレイに盛って出すデザートって?
アメリカ人のパーティで人気のデザートは「大福」と聞いて、ビックリ。
パーティでトレイに「大福(だいふく)」を盛り上げて、デザートとして登場させるのが人気だそうです。日本人にはない発想に、驚きですね。ビヨーンとのびる“Mochi(もち)”は、アメリカ人にもファンが多いのです。
第5位.シャンプー、コンディショナー
日本のヘアケア製品は良質と評価され、雑貨の中では一番人気。その中でも、Tsubakiが売れているそう。
第4位.豆腐
どの調味料にも馴染み、アレンジがきく豆腐はアメリカ人にも人気。ヴィーガン、マクロビのメイン食材です。健康のために肉食を減らしたい人は、肉代わりに使用。豆腐のサラダも人気。”Tofu” でググると4,840万件も出てくる、今や世界的な食材なのです。
(C)Sara Aoyama
第3位.緑茶(ペットボトルなど)
(C)Sara Aoyama
甘いソーダ類に警鐘が鳴らされている昨今、ほとんどカロリーがない無糖の緑茶が人気。ミッドタウンのオフィスワーカーが多く訪れる同店では、手軽に飲めるペットボトルのお茶が売れているそうです。
第2位.抹茶パウダー
カクテル、料理、デザート(ケーキ、クッキー)などに使用。“Matcha” “Recipes(レシピ)”でググると、日本人には思いつかない料理法もあり、興味深いです。
第1位.抹茶のお菓子
(C)Sara Aoyama
圧倒的な人気商品は、抹茶系のお菓子でした。抹茶人気に、探しやすいように「抹茶系お菓子コーナー」があります。人気の高さが伺えますね。
(C)Sara Aoyama
片手で食べやすいポッキー系も人気。日本のものに比べて全体的にやや割高になりますが、人気商品が入手出来ます。
熊本本店は、熊本震災時地元を支えた
(C)facebook/スーパーストアダイノブ萩原店
熊本が母体のスーパーストアDainobu(ダイノブ)さんは、熊本震災時、店自体も被災しました。それでも、地元のみなさんのため、次の日から営業。断水で困っている地元の方のため、積極的にトイレの解放や、給水の提供などをされたそうです。素晴らしいことですね。
ニューヨークにおける日系スーパーのコンセプト
ニューヨーク47丁目店大川店長に、日系スーパーを展開するにあたってのコンセプトをお伺い致しました。
「常にお客様の立場に立って喜んでもらえる店づくりや仕事をしていくことが大事。その中で、独自性を出して新しいコンセプト、商品を作り上げていくことが地域に必要とされ、社会に貢献することかなと思います。日本の良い物、良いところをNYで伝えていくことは、やりがいもありますしチャンスもありますね」
日本人はもちろん、アメリカ人にも支持される日本製品の良さ。海外で理解して貰えるのは嬉しいものですね。
[取材協力:Dainobu ダイノブ East 47th Store]
[Photos by shutterstock.com]
sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
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