毎年ムーミン谷の生き物達が冬眠をする頃、一人谷を後にし、どこかへひっそりと旅立つ人がいます。

彼の名前はスナフキン。そう、旅人達の永遠の憧れです。今回は、そんな生まれながらの風来坊であるスナフキンに、旅をする上での大切なヒントを5つ教えてもらいましょう。

第1条：「長い旅行に必要なのは大きなカバンじゃなく、口ずさめる一つの歌さ」

荷造りを始めると、私達はついついあれもこれもカバンに詰めてしまいがちです。膨れ上がったカバンの中にはもちろん「安心」があります。けれど、本当に旅に必要なのは、素敵な情景を引き立たせるための「身軽な心」と「歌」なのかもしれません。

第2条：「孤独になるには、旅に出るのがいちばんさ」

人は大抵の時間を誰かと一緒に過ごします。職場では同僚と、家では家族と、休日は友達や恋人と。でもいつでも誰かが側にいてくれると、ついつい甘え過ぎてしまったり、時には煩わしく感じてしまったりすることさえあります。

だから、たまには旅に出ましょう。見知らぬ土地でいつもと違う空気を吸うと、寂しさや愛しさを思い出します。誰かを強く想うには、孤独な時間も必要なのです。

第3条：「自由が幸せだとは限らない」

誰しもが自由に憧れます。何にも縛られずに生きられたらどれほど素晴らしいか。ただ、それが必ずしも幸せなことだとは言い切れませんよね。毎日一生懸命働いて、たまの休みにのんびり旅行に出かけられるからこそ、格別なのかもしれません。

第4条：「『そのうち』なんて当てにならないな。今がその時さ」

心がワクワクするようなことが浮かんでしまったら、それを無理矢理抑え込んではいけません。「いつか」とか「そのうち」なんて言っていたら、いつまで経ってもその日はやってきませんよ。次の休みに出発できるように、早速準備に取り掛かりましょう。

第5条：「たまには休むのもひとつの仕事じゃない？」

日本人はとても勤勉だと言われます。毎日残業したり休日出勤したりする人もたくさんいます。でも、きちんと働いて、きちんと休んで、きちんと遊ぶ。そこまで出来てこそ、一人前の大人なのかもしれませんよね。

それでも休んでなんかいられないというあなた。少し視点を変えて、旅という大仕事に取り掛かってみてはいかがでしょうか？

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やまざきりょう

Ryo Yamazaki ライター

10年間ほどバンド活動に明け暮れた後、「そうか、言葉と旅が好きなんだ」と気づき、現在へっぽこライターとして邁進中。いつでも人を温もらせる言葉を放てる人になりたい。愛の意味はまだわからないけど all you need is love だと信じてる。