和食=ヘルシーと考えるフランス人。和食に興味を持つフランス人は年々増えています。ここ何年か急速に日本の食材が豊富にスーパーやマルシェで見られるようになりました。フランスではどんな日本の食材が販売されているのでしょうか。ご紹介します。
日本の野菜はシェフたちに大人気
一昔前はワサビや柚子がフランス人シェフたちに人気の日本野菜でした。フレンチをワサビや柚子でアレンジしたメニューが一時期パリの人気レストランに必ずあったほどです。ワサビ、柚子ブームが一段落した現在、今シェフたちの間では水菜が人気なのだそう。しゃきしゃきとした歯ごたえと瑞々しさが好評の理由だとか。水菜はマルシェやビオのスーパーでも普通に購入することができるようになりました。その他に、わさび菜やしいたけがビオのスーパーやマルシェで見かけられます。
フランスで今注目を一番に浴びる日本の食材は蒟蒻
フランスのスーパーのダイエット食品のコーナーに行くと、必ず見かけるのが蒟蒻。今フランスでは蒟蒻がゼロカロリーのミラクル食材として一番注目を浴びています。白滝、糸こんにゃくのことが蒟蒻と呼ばれています。フランスでは蒟蒻が麺代わりに食べられたり、蒟蒻ご飯なるものが販売されていて、主食の代わりに食べられているようです。
調味料系、醤油、味噌、酢、そして梅酢まで!
味噌やお醤油はすっかりフランスに浸透した日本の食材です。醤油はフランス人家庭で常備されるようになりました。日本食のような使い方ではありませんが、ソースの隠し味に使ったりするようです。酢や梅酢もスーパーやビオのお店(有機食材店)で、見かける調味料。穀物酢や玄米酢はお寿司作りのために購入するフランス人が多いのです。
梅酢はというと意外やビオのお店でよく見かけます。日本でもなかなか常備してる人っていませんし、どのように使ったらいいのかと疑問に思う人も少なくはないと思います。なぜ梅酢があえてフランスで販売されているのかというと、マクロビオティックで勧められている調味料のひとつだからだそうです。
海藻
一般的にフランスでは海藻を食べる習慣はありません。海藻は寿司ブームで海苔が食べられるようになり、わかめや昆布などもビオのスーパーで購入できるようになったのです。これらの海藻の産地を見てみると、ブルターニュのものが多く、この地で海藻が加工されています。最近ではボルディエが海藻バターを販売しています。一般的にフランスの家庭で日本の海藻が食べられることはまだまだ少ないですが、身体にいい食べものとして注目を浴びています。
麺類、蕎麦、うどん、素麺
一部のスーパーやビオのスーパーでは蕎麦、うどん、素麺が販売されています。フランス人家庭ではだし汁で食べられることはないので、フランスではオリーブオイルや野菜と和えて、サラダのような感覚で食べられているようです。
マクロビオティック関連の食材
ビオのお店にいくと、梅干しや切り干し大根、葛を見かけます。これは全てマクロビオティックで推奨されている日本の食材。梅干しはそのまま食べたり、サラダのソースに使っているフランス人の話は聞いたりしますが、切り干し大根や葛はどのようにアレンジされているかは謎。販売はされてもまだ市民権は得てはいない食材です。
定番なものから意外なものまで、フランスでは日本の食材がこんなにも見られます。私たち日本人にとっては普通の食材であっても、フランス人にとっては新しい発見なのですね。これからフランスでどんな日本の食材が紹介され、どのようにアレンジされるのか楽しみですね。
[All photos by Nanako Kitagawa & shutterstock.com]
Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
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