「さあ、今日も仕事が終わった!」そのとき、あなたは何をして過ごしますか。筆者の住むフランスでは、仕事が終わってもまっすぐ家には帰らず、アクティブに就業後を過ごします。日本では近頃は就業後出かけず、家に直行するという人が多いと聞きます。日本とフランスの就業後の過ごし方はどのように違うのでしょうか。見ていくことにしましょう。
フランス人は残業するの?
まずはフランス人の残業の統計を見てみましょう。約30パーセントの労働者が週15時間以上残業すると答えています。一日おおよそ3時間の残業時間。残業する人で、大体19時半から20時に退社というのが一般的なようです。残り70パーセントの人は残業時間は週15時間以下なので、平均的にみるとフランス人は残業をあまりしないと言えます。
残業に対する考え方の違い
フランス人でも終わらせなければならない仕事がある時は、残業は仕方ないと捉える人も少なくはありません。しかし残業が毎日続くことをフランス人は好みません。残業が多いと自身のプライベートな時間がなくなる、充実した生活を送れないとフランス人は考えます。就業後の時間というのはフランス人にとって大切な時間なのです。
「フランス人は日本人の2.5倍映画を観る〜日本とフランス、映画鑑賞の違い〜」「このままでいいの?日本人〜フランスと日本、読書量の圧倒的な違い〜」でもお伝えしたように、プライベートな時間を有意義に使っているようです。他にはどんなアクティビティを楽しんでいるのでしょうか。
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スポーツをして過ごす
フランス人は意外にスポーツをして汗を流すのが好き。スポーツジムに通うという人は少なく、街のダンス教室やバスケットクラブなどのアソシエーションに登録している人が多いです。また近頃パリジェンヌの間ではボクシングが流行っており、ボクシングクラブは女子でいっぱいなのだとか。汗を流しながらストレスを解消できるのが人気の理由です。
友達と出かける
フランス人にとって就業後、友人たちと出かけるのは大切なこと。ディナーを一緒にしたり、映画に出かけたりします。独身のフランス人であれば、週1、2回は友達と就業後に友達と会うようです。気の置ける友人たちとおしゃべりをしながら過ごすのは楽しいひととき。束の間の日常が彩られます。
習い事をする
習い事をするフランス人も多くいます。例えば、語学教室やパソコン教室に通ったり、自身のキャリアアップに繋がるような習い事をする人も少なくはありません。
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まっすぐ家に帰る日も
就業後、何かしらのアクティビティを毎日して帰るフランス人がいるのも事実ですが、まっすぐ家に帰る日もあるという人がほとんどです。家に帰って、料理をしたり、テレビやDVDを見たり、ネットサーフィンをしたり。特別なことをしない日というのも、リラックスするのには大切なこと。フランス人はオンとオフをしっかり切り替えてるように思います。
プライベートと仕事をわけるフランス人
現在は日本でも上司と就業後飲みに行くという習慣は少なくなったと聞きます。フランス人は同僚など友達のような付き合いになった人たちとは、就業後出かけますが、上司と就業後飲みに行くということはあまりありません。そもそもフランス人は会社の帰属意識が少なく、プライベートと仕事は別に考えるからです。
フランス人を見ていると、人生において仕事意外の時間も大切だということを気づかせてくれます。就業後の時間の充実というのは生活を彩るように思います。就業後の時間を有意義に過ごすことによって、明日からの仕事も頑張ろうと思えるのではないのでしょうか。あなたは今日の就業後、何をして過ごしますか。
ワークライフバランスについて思うところのあった人、「このままでいいの?日本人〜日本とフランスの休暇、4つの違い〜」「このままでいいの?日本人〜スーパーに行くためにNO残業デーにするスイス〜」「このままでいいの?日本人〜ドイツより長時間働くのに生産性が低い日本〜」も参考にしてみてくださいね。
[le Figaro ]
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Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
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