北陸に暮らす筆者は何度も金沢の兼六園に足を運んでいますが、昨年の紅葉の時期に行われた夜間開放のライトアップイベントにあらためて訪れてみると、やはり感動している自分がいました。陰影のコントラストがいかにも北陸らしくて美しく、子どもを抱えた腕の疲れを忘れてしまうほど、光に浮かぶもみじや雪つりに釘づけになってしまいました。
『金沢城・兼六園 ライトアップ 秋の段』 (C)Masayoshi Sakamoto
そこで今回は兼六園で毎年の冬に行われるライトアップのイベント『金沢城・兼六園 ライトアップ 冬の段』を紹介したいと思います。こちらは秋とは異なり、北陸の深い雪に覆われた兼六園のライトアップになります。雪のない季節とはまた異なる魅力的な世界を楽しめますよ。
兼六園は真冬のライトアップも美しい
(C)石川県観光連盟
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先ほど紹介した『金沢城・兼六園 ライトアップ』は毎年、春夏秋冬の全シーズンに行われるライトアップイベントになります。その冬バージョンが『冬の段』。
今シーズンは2017年1月27日(金)~2月4日(土)になります。北陸では雪が深い時期ですので、冬の兼六園を楽しむには絶好のタイミングですね。
(C)石川県観光連盟
最大の見どころは園内に点在する雪つりされた銘木のライトアップと、その光を反射する霞ケ池。冬場は豪雪になると池の水面まで雪で覆われてしまう場合もありますが、天候がおだやかな夜には水面に映る逆さ雪つりの美しさを眺められます。
『金沢城・兼六園 ライトアップ 秋の段』 (C)Masayoshi Sakamoto
雪つりとは枝が雪の重みで折れないように、庭木の周りに縄で作る円すい状の囲いになります。
しかもこのライトアップイベントでは、日本三名園の兼六園が入場無料になります。普段から大人(18歳以上)310円と高くはないのですが、それでも無料で入れると得した気分になれますよね。金沢の古い人によれば、「兼六園は昔、いつでも無料だった」そうですが・・・
金沢城・兼六園 ライトアップ 冬の段 1月27日(金)~2月4日(土)
17:30~21:00
入場無料
※入園は20:45で締め切り
※荒天の場合はスケジュール・イベントなど中止・変更もあり
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茶屋で鍋なども食べられる
『金沢城・兼六園 ライトアップ 秋の段』(C)Masayoshi Sakamoto
このイベントは単にライトアップされて終わりではありません。冷え切った体が喜ぶ鍋料理など特別メニューを茶屋で食べられるようになっています。例えば桂坂口の近くに並ぶ茶屋の1つ見城亭の2階レストランではライトアップ開催日、とり野菜味噌鍋定食(2,000円)などが食べられます。
土曜日になるとライトアップミニコンサートとして、園内の内橋亭と呼ばれる建物でフルートなどの演奏を楽しめます。大名通りを挟んで向かい側にある金沢城内の玉泉院丸庭園もライトアップされたりと、見どころ・楽しみは満載です。
あわせて金沢市内のライトアップスポットを巡るバスも運行しますので、金沢駅からの移動に利用してみてくださいね。
金沢ライトアップバス 市内の主な16カ所のライトアップスポットを43分で巡るバス。途中下車が可能。
フリー乗車券:(大人)500円(子ども)250円
問い合わせ:北陸鉄道テレホンサービスセンター 076-237-5115
(C)石川県観光連盟
[金沢城・兼六園 四季物語2016 ]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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