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連載小説「迷える女子に、幸せ行きの切符を」第3話/幸せを共有したい人

Feb 7th, 2017

連載小説「迷える女子に、幸せ行きの切符を」第3話/幸せを共有したい人

連載小説「迷える女子に、幸せ行きの切符を」第3話/幸せを共有したい人
<過去のお話はこちらから>
第1話/一人旅ってありかも?
第2話/人生への挑戦、してる?

出発4時間前。AM2:00


AM3:30渋谷発のバスに乗るので、前日の夜は定時に退社した。渋谷まではタクシーで15分ほどだったけれど、心配だったので3:00には出る予定にして目覚ましは2時にセット。眠ろうとはしたものの、寝坊が心配で、初めての一人旅に緊張してあまり眠ることができなかった。

眠い目をこすりながらも荷造りの確認をして「チケットとスマホとパスポートは絶対」と何度も繰り返し口に出して確認した。事前に真由から「預け入れのスーツケースは有料だから、手荷物として機内に持ち込めるサイズに収めなさい」と言われていたので、荷物は最小限に抑えた。それでも一人旅初心者の不安が故、無駄に荷物が多くなってしまい「お土産を入れるスペースがない!」と荷物の出し入れを繰り返していたらあっという間に3:00になり、慌てて家を出た。マンションのエレベーターのボタンを押した後、「やっぱり寒いかも?」ともう一度部屋に戻って厚手のストールを手に取り、やっと家を出ることができた。

無事リムジンバスにも乗れ、空港ではわからないなりにもグランドスタッフに聞きながら無事搭乗を済ませ、飛行機の中では離陸と同時にぐっすりと眠ってしまった。気がついたら着陸していたことが少し悔やまれた。


台湾1日目。AM10:30

連載小説「迷える女子に、幸せ行きの切符を」第3話/幸せを共有したい人
初めての一人旅、胸をはり、小さなスーツケースを引っ張る。台湾の空気が千晴を包む。蒸し暑いアジアをイメージしていたけれどあまり日本と変わらない。少しずつ春が近づいている季節の天気の良い日だったこともあり、ストールは不要だった。その暖かさは初めての海外に少し緊張していた千晴の心を溶かしてくれた。

「さて・・・」と時計を見ると時刻はまだ9時を過ぎたところ。まずはトイレに行ってメガネからコンタクトに付け替えて少しメイクをする。「さぁ、これで準備万端、かかってこい、台湾よ!」と気合を入れる。


今回の台湾旅行にあたり、真由から「絶対に守って」とアドバイスを受けたことは「空港でWi-Fiを借りること」だった。「一人旅に出したい気持ちはあるけれど、ちぃを1人で行かせるなんて心配すぎる。電車に乗る時でも迷子になってもWi-Fiがつながれば安心だし、何かあったら必ず私にメールして」と母親のように千晴を心配する真由からの提案だった。

到着ロビーを出たところでWi-Fiのレンタルショップを見つけ、片言の英語で話しかけると「日本人ですか?」と千晴の片言の英語よりも流暢な日本語で返され拍子抜けした。「あっ・・・はい」と答えると全て日本語で説明をしてくれて、「さすが親日の国」とさらに台湾が好きになった。

Wi-Fiという武器を手に入れた千晴は無敵気分で空港を出て、予め調べておいた「国光客運」という空港連絡バスに乗り台北へ向かった。125元(約458円)で、空港から台北駅まで約55分。窓から見える移りゆく景色が日本のそれとは違って不思議な気持ちになった。

初めて一人で飛行機に乗った。初めての台湾。初めて自分で予約したホテルに向かう。1つ1つ順調にこなして行ける自分が誇らしく、「34歳にもなってこんなことが嬉しいとは・・・」と少し恥ずかしくもあり微笑してしまったが、それでも隠せない嬉しさと台湾への期待があった。

(次のページへ続く)

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栢原 陽子

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