【TABIZINE 現地特派員による寄稿】
百花繚乱の札幌は連休後に訪れる
札幌は4月中頃にコブシの白い花が春を待ちわびたように花ほころばせ、その後を桜が引き継ぎ、5月の連休を過ぎたあたりから、まるで堰を切ったように花々が咲き乱れます。
厳密に言えば、雪解けのすぐ後、湿地には水芭蕉、民家の庭先にはエゾムラサキツツジが、不思議に心を惹きつける可憐な花を咲かせるのですが、道東で暮らした経験のある筆者には、札幌のそれはあまりに物足りないのです。
静かに始まったベートーベンの田園シンフォニーがやがてクライマックスを迎えるように、5月から6月の札幌は文字通り百花繚乱になります。ところが多くの旅人が押し寄せる大型連休の時期は、こと花について言えばなんとなく小休止が入ったかのようになり、そして、花々が最盛期を迎えるという連休後の時期に北海道を訪れる旅人は少ないように感じます。おしい。いかにも惜しい気がします。
鬱陶しい本州の梅雨時を抜け出して、青空と花びらが飛び散る札幌の街を歩きに来たらいいのに。もちろん、晴れていなかったとしても責任は持てないのですが・・・。
札幌市北部のロイズガーデン
幸運にもそんな時期に札幌を訪れた人に是非お勧めしたいのは、札幌北部にあるロイズガーデン。JR札幌駅から学園都市線に乗り30分足らずのあいの里公園駅へ運賃360円。そこから徒歩8分。閑静な住宅街に寄り添うように「ロイズあいの里公園店」が見えてきます。
ロイズは、言うまでもなくあのチョコレートのロイズ。新千歳空港にはRoyce’ Chocolate Worldを展開しているし、世界中に店舗を出しているので海外からの旅行客にも定番のおみやげにもなっています。実はその本社があいの里公園店の目の前に建っていて、目指すロイズガーデンはその敷地にあるのです。
駅から歩いてきたら、このロイズあいの里公園店で一休みしたいところ。店内には、チョコレート商品と共にいろいろなパンがストッカーに並べられています。ロイズは、地元ではパン屋さんだと思っている人もいるくらい。板チョコがまるまる一枚ハンバーガーよろしくバンズに挟められたグテや、焼きたての生チョコクロワッサンなどがお薦めです。調理パンも置かれているので、その中からお気に入りのパンを購入し、店の奥にあるイートインスペースで無料の珈琲(これが絶品)とともにいただきます。
舌とお腹が満たされたら、道路の向かいにあるロイズガーデンに向かいましょう。今度は思う存分に目で楽しんでください。入場は無料。
園内で出会えるかわいい昆虫たち
随時ガーデナーたちが手入れをしていて、花たちはいつも最高の状態に保たれています。本社の付属庭園の位置づけでしょうか。幸せな花たち。
ロイズ本社は札幌の郊外にあるせいか、園内には様々な昆虫が見られ、注意深く見ているとそれらの楽しい生態に触れることもできます。訪れているのは地元の人が多く、大きなカメラを提げた妙齢のご婦人たちが静かに歩いては足を止めカメラを構えて熱心に構図を試しています。レンズの先には美しい花に留まった蝶。
雪祭りが終われば、長々と春未満の時期が続く北海道。ああ、はやく花の季節にならないかな。
ロイズガーデンなら、季節ごとに様々な花と昆虫たちに囲まれた幸せなひとときを過ごすことが出来ます。春から夏にかけては色とりどりの蝶たちが舞い、9月に入るとトンボが飛び始め、差しだした指にいとも簡単に留まってくれるのです。
見頃は7月1日前後のバラ
花の世話をしていたガーデナーの女性に話を聞くと、5月頃から9月頃までとぎれることなく様々な花を楽しむことができるそうですが、6月下旬から7月上旬に掛けてのバラが見事なのです。
園内のソフトクリーム屋さん
カズラの花や薔薇がからみつく柵に囲まれた庭園は、広すぎず狭すぎずちょうど良い。柵の途中の隙間のような入口を入ると左右に散策路が広がり、テーブルやベンチが所々に配されています。
ガーデンを堪能して喉が渇いたら、駐車場に置かれたトレーラーでソフトクリーム(300円)を購入し、園内のテーブルに腰掛けて食べるのも楽しそう。筆者は遠慮したのですが、食べた人の話では「おいしかった」そう。
事前に情報の確認を忘れずに!
入場無料ですし、手間の掛かるガーデンなので、水曜日が定休日の他いろいろ都合がありそうです。一般公開が始まる日付も直前にならないと分からないのです。ちなみに昨年は、連休後くらいからオープンした模様。訪れる前に必ず問い合わせることが必要ですね。
開 園:5月中旬から9月頃 10時から18時 水曜定休
入 場:無料
住 所:〒002-8074 札幌市北区あいの里3条9丁目21-50
電 話:0120-612-467 (
ロイズあいの里公園店)
行き方:JR学園都市線 あいの里公園駅から徒歩8分
Naoki 現地特派員
東京出身の元バックパッカー。北海道歴30年。現在は札幌在住。華やかな観光地以外にも知れば旅が楽しくなるような北海道の歴史にまつわる話を中心に、札幌周辺の魅力を発信してゆきたいと思います。
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