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ドゥブロヴニクから日帰りも。まだ知らない風景に出会える国「モンテネグロ」

Posted by: 春奈
掲載日: Aug 13th, 2017. 更新日: Aug 3rd, 2017
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ヨーロッパはバルカン半島に位置する小国、モンテネグロ。日本ではなじみのないこの国名を聞いて、それがどこにあるかピンとくる人はかなり少数派です。

一方で、隣国クロアチアのドゥブロヴニクから日帰りできることもあって、日本から訪れる人も年々増加中。そんなモンテネグロの知られざる魅力をお伝えしましょう。


豊かな自然に恵まれた小さな国

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

モンテネグロは旧ユーゴスラビア連邦の構成国のひとつで、2006年に独立を宣言した若い国。クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、コソボ、アルバニアと国境を接し、首都を南部のポドゴリツァに置いています。

人口わずか62万人、面積は福島県と同じくらいという小国ですが、狭い国土の中に4か所もの国立公園を有する豊かな自然に恵まれた国。南部はアドリア海に面していて、海岸線は293キロにも及んでいます。

国名の「モンテネグロ」は「黒い山」を意味するイタリア語の方言。恵まれた自然環境を誇る国にふさわしい名前といえますね。

モンテネグロへのアクセス

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

2017年6月現在、日本からモンテネグロへの直行便はなく、ウィーン、フランクフルト、ローマといったヨーロッパの都市で乗り継ぐのが一般的。

ただし、日本からモンテネグロだけを訪れるという人はあまりおらず、隣国のクロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビアなどとあわせて周遊プランを組む人がほとんどです。

セルビアのベオグラードからポドゴリツァへの鉄道の便があるほか、クロアチアのドゥブロヴニク、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ、マケドニアのスコピエなどからは国際バスも運行しています。

特に人気が高いのが、クロアチアのドゥブロヴニクからモンテネグロの世界遺産の街・コトルへの小旅行。ドゥブロヴニクからコトルへは、バスで日帰りも可能ですが、バスのスケジュールによっては日帰りが難しいこともあります。そんな場合は、コトルで宿泊するか、ドゥブロヴニクからの日帰りツアーを利用するのがおすすめです。

モンテネグロの治安

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

海外旅行となると、やはり気になるのが治安。日本にはモンテネグロの情報があまり入ってこないため、どんな国なのか想像がつかず、心配になる人も多いかもしれません。

実際には、モンテネグロの治安は安定しており、クロアチアと同様、女性でも安心して旅行が楽しめる国です。特別身構える必要はありませんが、モンテネグロには日本大使館がなく、セルビアの日本大使館が兼務しているため、パスポートの再発行には通常以上に時間と手間がかかります。貴重品の管理には十分ご注意を。

世界遺産の街コトル

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

モンテネグロを語るうえで欠かせないのが、世界遺産の街コトル。アドリア海沿岸に形成された複雑な湾の最奥に位置するコトル湾は、「世界一美しい湾」とも称されています。

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

城壁に囲まれた旧市街には、貿易によってもたらされた富で建てられた豪奢な館や教会が建ち並び、中世そのままの面影を残しています。

一時間もあれば歩き周れるほどのこぢんまりとした街ながら、おしゃれなギャラリーや、雰囲気の良いカフェ・バー、美しい装飾が施された中世の館などを眺めながら歩くだけで心が弾みます。

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

旧市街の背後にそびえる山に築かれた城壁の頂上からは、コトルとその周辺の街並みと、険しい山に囲まれた湾が一望できます。頂上までの道のりは、「登山」と呼んでもいいほどの厳しさですが、絶景のご褒美が待っていますよ。

次は美しいリゾート地、ブドヴァをご紹介。

モンテネグロきってのリゾート地、ブドヴァ

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

モンテネグロきってのリゾート地として知られるのが、ブドヴァ。25キロにわたる海岸線「ブドヴァ・リヴィエラ」の中心地で、アドリア海を臨む美しい風景が広がっています。コトルから南へバスでおよそ40分のところにあり、一日でコトルとブドヴァ、両方を観光することも可能です。

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

モンテネグロは2006年に独立した若い国ですが、ブドヴァは2500年もの歴史をもつ、アドリア海沿岸で最も古い都市のひとつ。城壁に囲まれた旧市街には、石造りの壁にオレンジ屋根の建物が並び、中世の雰囲気を今に伝えています。

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

この地域は、ローマ・カトリック文化と東方正教会文化が混じりあっているため、カトリックの教会と正教会の教会が隣り合う独特の光景が見られます。西ヨーロッパの影響が強いクロアチアのアドリア海沿岸の街とは一味違った、エキゾチックな空気に触れてみてください。

断崖絶壁の聖地、オストログ修道院

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

首都ポドゴリツァ近郊、断崖絶壁に埋め込まれるようにして、ひっそりとたたずんでいるのがオストログ修道院。モンテネグロ最大の聖地にして、バルカン半島でも有数の巡礼地であるこの修道院には、毎年国内外から10万人もの巡礼者が訪れています。

聖ヴァシリエという修道士の手によって、俗世から隔絶された標高800メートルの地に修道院が建てられたのは、17世紀のこと。修道院にたどり着くためには、長く細い山道をのぼった後、最後は自力で長い階段をのぼらなければなりません。修道院に近づくにつれて、凛とした清らかな空気が強くなっていくのを感じることができます。

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

オストログ修道院は上院と下院とに分かれており、敷地内には複数の教会が建っています。なかでも、訪れた者を圧倒するのが、岩壁に建てられた壮大なスケールの聖十字架教会。

聖母被昇天教会には聖ヴァシリエの遺体が祀られており、その棺の前で祈りを捧げると、病気の治癒や困難の克服など、ざまざまな奇跡が起こると信じられています。この地に漂う、荘厳かつ神秘的な空気に触れれば、誰もが心洗われるような気がするはずです。

ドゥブロヴニクから日帰り可、世界遺産コトルを擁するモンテネグロってどんな国?

日本ではほとんど語られることのなかったモンテネグロ。世界には、まだまだ私たちの知らない素敵な風景がたくさん残されているのです。

春奈

Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。


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