TABIZINE > 観光 > 世界遺産 > 日本人が意外と知らない、ドゥブロヴニクを拠点に3か国の世界遺産をめぐる旅

日本人が意外と知らない、ドゥブロヴニクを拠点に3か国の世界遺産をめぐる旅

Posted by: 春奈
掲載日: Aug 17th, 2017.
Facebook はてなブックマーク LINEで送る コメント

「アドリア海の真珠」と呼ばれるクロアチアの世界遺産の街、ドゥブロヴニク。近年、一生に一度は行きたい絶景スポットとして、ますます人気が高まっています。

ところが、ドゥブロヴニクから日帰りで行ける世界遺産があと2つあることは意外に知られていません。

それがボスニア・ヘルツェゴビナのモスタルと、モンテネグロのコトル。それぞれに異なる魅力をもつ、3か国・3つの世界遺産をめぐってみましょう。


アドリア海の真珠・ドゥブロヴニク

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

クロアチア南部のダルマチア地方に位置するドゥブロヴニク。海洋貿易によって栄え、かつてはラグーサ共和国として、ヴェネツィア共和国と肩を並べるほどの繁栄を謳歌しました。

重厚な城壁に囲まれた旧市街は、まるごと世界遺産。わずか数百メートル四方の範囲に、宮殿や教会、修道院といった壮麗な歴史的建造物がぎっしりと詰まっています。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

アドリア海に突き出た開放的なロケーションも魅力。旧市街を囲む城壁の上を歩けば、眼下には青きアドリア海と、オレンジ屋根の建物が一面に広がり、空中散歩をしているかのような気分が味わえます。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

絶景スポットとして名高いスルジ山の頂上から望む、海に浮かぶ要塞島のようなドゥブロヴニク旧市街の風景は、いつまでも忘れられないはずです。

オリエンタルな香り漂う古都・モスタル

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅
(C) Haruna Akamatsu

ボスニア・ヘルツェゴビナの古都、モスタル。ドゥブロヴニクからバスでわずか数時間にもかかわらず、西ヨーロッパの影響が強いドゥブロヴニクとは景色が一変。

モスタルの象徴である古い橋「スターリ・モスト」を中心に、石造りの家々やモスクなど、オスマン朝支配時代の影響が残るオリエンタルな街並みが広がっています。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅
(C) Haruna Akamatsu

石畳の道の両側には、モザイクランプや銅細工、皮製品などのエキゾチックなお土産品を売るお店が並び、トルコのバザールさながら。珍しい品物の数々を見ながら歩いているだけでワクワクします。

世界遺産の橋「スターリ・モスト」は平和の象徴

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

今では多くの観光客でにぎわうモスタルですが、ボスニア紛争では、血で血を洗う悲劇の舞台となりました。

街のシンボルである「スターリ・モスト」は紛争下の1993年に破壊され、ユネスコの協力を得て2004年に再建。その翌年には、民族の融和と平和を象徴する世界遺産となりました。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅
(C) Haruna Akamatsu

橋のたもとには、「DON’T FORGET ‘93」というメッセージが刻まれた碑がひっそりとたたずんでいます。平和への願いを新たに、一歩一歩をしっかりと踏みしめたくなる場所です。

ドゥブロヴニクからモスタルへのアクセス

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅
(C) Haruna Akamatsu

ドゥブロヴニクの長距離バスターミナルから、モスタルのバスターミナルまで、バスでおよそ3時間。ただし、2017年7月現在、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナともにシェンゲン協定に加盟しておらず国境審査があるため、国境が混雑している場合はさらに時間がかかることがあります。

また、日程によっては午後にしかバスの便がないなど、公共バスでの日帰り旅行が不可能な場合もあります。

日帰り旅行なら、ドゥブロヴニク発の現地ツアーを利用するのが確実。モスタルは宿泊施設やレストランも充実しているので、時間に余裕があるならモスタルに1泊してもいいでしょう。

世界一美しい湾のほとりにたたずむコトル

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

「世界一美しい湾」とも称される、複雑に入り組んだコトル湾の最奥部にたたずむ小さな街、コトル。険しい山々をバックに、城壁に囲まれた旧市街はまるごと世界遺産に登録されています。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

かつてヴェネツィア共和国の支配下で、貿易都市として栄えたコトル。天然の要塞としての地形と、堅牢な城壁に守られ、旧市街には中世のまま時が止まったような風景が広がっています。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

コトルでのとっておきのお楽しみが、山の上に築かれた城壁からの眺め。城壁の頂上までの道のりはかなり険しく、なかば登山といってもいいくらいですが、青い湾と、オレンジの屋根が連なる市街、ダイナミックな山々が織り成す風景は言葉を失う絶景です。

可愛い猫たちに出会える街

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

実は、コトルは「猫の街」としても知られています。ネズミ駆除のために飼い始められたのがはじまりで、今や街のいたるところで猫の姿を見かけるほど。「キャット・ミュージアム」や猫雑貨の専門店もあり、街全体でゆるやかに猫を飼っているような雰囲気が感じられます。

風光明媚な世界遺産の街で、のんびりと過ごす猫たちの姿に思わず頬がゆるみます。コトルのお土産は手作りの猫雑貨で決まり!?

ドゥブロヴニクからコトルへのアクセス

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅
(C) Haruna Akamatsu

ドゥブロヴニクの長距離バスターミナルからコトルのバスターミナルまで、バスでおよそ2時間。ただし、2017年7月現在、クロアチア、モンテネグロともにシェンゲン協定に加盟していないため、国境での審査に時間がかかる場合があります。

コトルだけでなく、モンテネグロきってのリゾート地・ブドヴァなどの見どころもあわせて周りたい場合は、ドゥブロヴニク発の日帰りツアーの利用が便利です。

モスタルにコトル、ドゥブロヴニクを拠点に3か国・3つの世界遺産をめぐる旅

ドゥブロヴニクと、ドゥブロヴニクからバスに乗ってわずか2~3時間で行ける、モスタルとコトル。それぞれ違った表情をもつ3つの世界遺産のうち、あなたはどの街がお好みですか。

[Photos by shutterstock.com]

春奈

Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。


, | 観光,世界遺産,ヨーロッパ,クロアチア,モンテネグロ,ヨーロッパその他


観光の世界遺産関連リンク

一人旅のイメージ 一人旅のイメージ

富士山と女性の関わり【あなたの知らない富士山トリビア】 富士山と女性の関わり【あなたの知らない富士山トリビア】

ザトウクジラ 奄美大島 ザトウクジラ 奄美大島
エベレスト エベレスト
富士山頂の空撮 富士山頂の空撮
厳島神社 厳島神社
三内丸山遺跡 三内丸山遺跡
ドイツのケルン大聖堂 ドイツのケルン大聖堂
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 NEXT

#コトル #ドゥブロヴニク