セキュリティーチェックを終えると、そこはすでに1920年代のアメリカ
およそバーがあるとは思えない建物に入り、セキュリティチェックを終え、階段をあがると、そこには1920年代のアメリカがありました。入り口からまっすぐ進むと、この大きなフェイク扉? が、目の前に立ちはだかります。
左手には、革靴を磨く椅子や道具も置かれています。
黒塗りの扉を開くと・・・
本物のバーの扉は、目立たない黒塗りの扉です。その扉を開くと、バーカウンターが! シックなワンピースに身を包んだ女性や、軽装ながらもオシャレな男性がカウンターに座り、グラス片手に、静かに談笑していました。多国籍であらゆる人種が集っているのも、このバーのユニークなところ。まるで会員制の社交クラブのような雰囲気で、ちょっとした優越感に浸れます。
暗くてよく見えませんが、床は黒い大理石で、革張りの椅子がいくつか置かれていて、バーカウンター正面の壁などには、緑の革張りのパネルが貼られています。ラグジュアリーかつ、やや重厚感のある内装です。
革の手帳のようなオシャレなメニュー
メニューは革の手帳風でオシャレ。開くと中はワインやジン、ウィスキー、カクテル、フードなどのメニューになっています。一品あたりの値段は、ドリンク、フード共に日本の高級バーと同じくらいです。
お酒がどれも上品で美味しい
筆者がオーダーしたのはこちらのカクテル。シャンパンをベースにしたカクテルで、ライムの酸味と風味が効いた爽やかな一杯です。飲みやすく、グイグイいけてしまう危険な味。店内のムードも相まって、お酒がより美味しく感じます。
ジンライムも絶品でした。これをオーダーしなかったことを後悔するほどの美味しさ。ジン独自の風味が、ライムによって引き出され、たまらない味わいです。喉ごしも良く、ジュースのように飲めてしまいます。
実はこのバー、2019年に「アジアのベストバー50」で50位を獲得しているんです。フィリピンのバーは3つランクインしていますが、2018年後半にオープンしたにも関わらず、そのうちのひとつに輝いたのが、すごいですよね。
自家製のジンをつくるラボ(実験室)に潜入
お酒を楽しみながら、旅仲間たちと談笑していると、バーのスタッフが店内の隠れた場所にある自家製のジンをつくるラボへと案内してくれました。
ジンのラボと聞き、イメージしたのは日本の酒造でしたが、それとはだいぶ異なりました。本格的なラボで、白衣まであり、ジンの香りづけに使う材料が入った小瓶が棚の上に所狭しと並んでいます。
テーブルの上には、ゴーグルと試飲用のジン「BEE’S KNEES(ドライジン)」も。
スタッフに勧められるままに、このジンをストレートで試飲してみました。しかし、アルコール度数が高くて、卒倒しそうに・・・(笑)。正直、フレーバーを楽しむ余裕などありませんでした。お酒に強い人であれば、フレーバーまでしっかりと楽しめるかも!?
自家製のジンは、各素材のフレーバーを抽出したのち、新しいアルコールに匂いづけを行い、そこから、さまざまなジンを混ぜて、やっと完成するのだとか。ジンが完成するまでのプロセスは、想像以上に大変そうです。研究に研究を重ねて、初めて香り高く、美味しいジンが誕生するのでしょう。
また、そのようにしてつくられた最初のジンのボトルは、なんと、このラボの壁の中に埋められるのだそう。そして、数十年後に、そのジンを取り出して飲むのだとか。まるでジン版のタイムカプセルのようですよね。
誰にも教えたくなくなるバー
禁酒法時代に、誰にも見つからないように、こっそりと美味しいお酒を楽しむ・・・。そんな罪悪感と優越感、恍惚感が混ざり合った不思議な気持ちにさせられる「The Back Room」は、一度訪れると、誰にも教えたくなくなるバーです。自分だけの特別な時間を過ごせる、隠れ家バーとして秘密にしておきたくなります。
ですが、このバーのジンの香り高さと美味しさをひとりでも多くの人に知ってもらいたいので、フォート・ボニファシオ・グローバル・シティを訪れた際には、このバーを探してみてくださいね! 意外と簡単に探せます。ヒントはスマホで「ググ○」ことです(何のひねりもないヒントですみません・・・)。皆様なら、このバーの所在地がすぐにお分かりになることでしょう。
The Back Room
所在地:フォート・ボニファシオ・グローバル・シティ中心部のどこか
営業時間:18:00〜25:00
定休日:日曜日
[All photos by あやみ]
Ayami ライター
フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。
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