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【インタビュー】僕にとっての旅は「生きる」という作業/写真家 竹沢うるま

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表現しているのは「旅人の心の動き」

ー本書と対になっている写真集「Walkabout」は、「静」より「動」の写真のほうが多い印象ですが、竹沢さんはどのような瞬間に心動かされシャッターを切りますか?

【インタビュー】僕にとっての旅は「生きる」という作業/写真家 竹沢うるま
(C)URUMA TAKEZAWA

「Walkabout」に関しては、「動」の写真が多いですね。それは、旅の中の心の動きを躍動感の中に求めていたんだと思います。旅の間は自分の心が常に揺れ動いていて、定まるところがないんですよ。旅の感覚をパッケージしたかったので、動きのある写真になっています。

表現しているのは「旅人の心の動き」ですから、それを風景なりで人の中に投影しているわけです。「旅人の心はこんなにも揺れ動くものなんだよ。」と。

ー旅の中で意識してそういった写真を撮っているわけでは無く、自然とそういったものになるのですか?

そうですね。僕は意識して写真を撮らないように気をつけているんです。その瞬間瞬間に感じたことを正直に記録したいと思っているので、考えたり意識してしまうと、その時点でフィルターがかかってしまいます。そうすると、自分の心の記録ではなく、考えの記録になってしまうんです。自分が考えていることを記録するのか、自分が感じていることを記録するのか、その差ですね。僕は旅先で写真を撮るというのは、心の記録でありたいと思っているんです。それを実際の目で見ている風景や出会いに求めているんですよね。

ただ、「Walkabout」に関してはそうだったというだけで、次に出すものはまた違うかもしれない。それは良し悪しでは無く、「どうありたいか」だと思うんです。

「旅先」と「自分」とのギャップを感じるもの

【インタビュー】僕にとっての旅は「生きる」という作業/写真家 竹沢うるま
(C)URUMA TAKEZAWA

ー旅先に持って行くマストアイテムは何ですか?

小説ですね。本が無いと旅できない。旅をするようになってから本を読むようになりました。

ーどういった内容の本を持っていきますか?

旅に関係あるものは一切選びません。文学作品、できれば字が小さいものがいいですね。1か月だと6冊くらい持っていきます。3年間旅をしていたとき、荷物自体は少ないんですけど、本は12、3冊ありましたね(笑)。

ー読み終えたものはどうされるんですか?

旅先で交換します。この人に渡したいなと思った人に出会うまではキープしますけどね(笑)。読んでいない本が手元に5冊ないと不安になるんです。本を読むことで日本語の繊細さに触れ、「旅先」と「自分」とのギャップができていく。それが旅に本を持っていく理由ですね。

【インタビュー】僕にとっての旅は「生きる」という作業/写真家 竹沢うるま
(C)URUMA TAKEZAWA

竹沢さんは決して「安全圏」にいることを否定しているわけではない。「感じる力」を持っているかどうか。それができてさえいれば、どこにいてもいいのだと話してくれた。ただ、そういったものを捉えやすいのが“旅先”だということだ。

何も海外に出ることだけが旅では無い。隣町でもいいのだ。そこに、不安、決意、喜び、心の動きがあればそれでいい。それを素直に受け止めることで、「今を一生懸命に生きることの大切さ」に繋がるのだろう。

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「竹沢うるま」プロフィール

【インタビュー】僕にとっての旅は「生きる」という作業/写真家 竹沢うるま

1977年生まれ。写真家。
同志社大学法学部法律学科に入学。在学中、沖縄を訪れて海の中の世界を初めて見て驚き、自身が見て感じたことを記録に残そうと写真を始める。その後、アメリカ一年滞在を経て、独学で写真を学ぶ。卒業後、ダイビング雑誌のスタッフフォトグラファーとして水中撮影を専門とし、2004年より写真家としての活動を本格的に開始。

2010年3月より世界の国々を巡る旅に出発し、1021日をかけて103か国を巡り、2012年末帰国。現在に至る。

代表作は写真集「Walkabout」(小学館)とその対になる旅行記「The Songlines」(小学館)。最新作は消えゆくキューバの肖像を追った写真集「Buena Vista」(創芸社)。日経ナショナルジオグラフィック写真賞2014グランプリ受賞。

* Uruma は沖縄の方言で珊瑚の島という意味

■「URUMA TAKEZAWA」オフィシャルサイト
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Maaya

Maaya
日本大学芸術学部で写真学科を専攻後、旅写真に魅了される。気ままにに海外を放浪しながら写真を撮るフリーランス。この世界には色々なことがあるけれど、それでもとても美しい一瞬がある。まだ知らない世界を見てそんな一瞬一瞬に出会う旅をしたい。第2回世界旅写真展入選。

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