TABIZINE > ヨーロッパ > イギリス > 現地ルポ/ブログ > 街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」

Posted by: 倉田直子
掲載日: Feb 12th, 2016. 更新日: Feb 14th, 2016
Facebook はてなブックマーク LINEで送る コメント

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」

イギリスといえば、首都ロンドンを中心に日本人にも人気の観光国ですよね。最新の統計では、一年間に約22万人の日本人が観光に訪れているのだとか。ウィンザー城など、イギリスらしい見どころ満載の国ですが、パワースポット好きの方ならぜひチェックしてみてほしい街があります。

それは、イングランド南西部にあるグラストンベリー(Glastonbury)という街。意外に思われるかもしれませんが、イギリスという国は神秘的なものが大好き! 「ハリー・ポッター」がイギリス発祥だということからも分かるように、魔術的なことはもちろん、占いや幽霊も信じられています。そんなイギリスの中でも最大のパワースポットといわれるグラストンベリー、いったいどんなところなんでしょうか。


スピリチュアル・パワーの通り道に位置する街

1921年にイギリス人のアマチュア考古学者アルフレッド・ワトキンス(Alfred Watkins)によって発表された、古代の遺跡は直線的に並ぶよう建造されているものがあるという「レイライン(ley line)」の仮説があります。レイラインは何かしらの神秘的なエネルギーの流れに沿っているという説もあり、イギリス内にも何本かのレイラインが通っていると信じられているのです。このグラストンベリーは、そのレイラインが複数交差するポイントに街があることから、そのパワーにあやかろうとする訪問者が絶えることはありません。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

街中にも、神秘的な雰囲気をまとったお店があちらこちらに存在します。でも訪問者のお目当ては、この街に存在する2か所の代表的なスピリチュアル・スポットになります。

天からのスピリチュアル・パワーを受け取れる場所「グラストンベリー・トール」

グラストンベリーで一番有名なのが、街中からも見える小高い丘「グラストンベリー・トール」(Glastonbury Tor)。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

街から東に徒歩で約15分くらいの場所にあり、上の画像で丘の頂上に建っているのが「聖ミカエルの塔」の名残。元々は教会が建っていたそうですが、今はこの屋根の抜け落ちた塔の残骸が残るのみです。

先ほど書いた、古代遺跡を繋ぐ神秘的な力が通っていると言われるレイラインの中でも、ストーンヘンジなどの強力なパワースポットが属するセント・マイケルズ・レイライン上にこの「グラストンベリー・トール」はあります。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

狭くて急な道を、強風に吹かれながら歩いていきます。丘の上からは美しい田園風景を一望することもでき、塔の周囲で瞑想をする人やリラックスして景色を眺める人など、みな思い思いに時間を過ごします。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

ちなみに、このグラストンベリー・トールの丘の中腹には、地元の人に「エッグストーン」と呼ばれる石が隠されています。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

この石に願い事をすると叶うと言われている神秘の石なのですが、正規の登山道からは見えない場所にあるんです。もし見つけられたら、ありがたみも倍増しますね!

聖杯も眠る? 癒しの庭園「チャリス・ウェル」

お次のスポットは、「チャリス・ウェル」(Chalice Well)。 「聖杯の井戸」という意味の名を持つ美しい庭園です。ちなみにこのチャリス・ウェルは、先ほどのグラストンベリー・トールの丘のすぐ横にあります。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

映画「ダヴィンチ・コード」で聖杯伝説が取り扱われていましたが、この庭園の奥にある井戸には「磔にされたイエス・キリストが流した血を受けた杯」が埋められているという伝説があります。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

この井戸の蓋の2つの円は、「ヴェシカ・パイシーズ」(vesica piscis)と呼ばれ、2000年ほど前の異教信仰の聖なるシンボルなのだとか。チャリス・ウェルのシンボルとして、庭のあちこちにこの形が使われています。 

そしてこの井戸は、2000年も尽きることなく湧き出ているそうですが、さすが「キリストの血を受けた聖杯が埋まっている」と言われるだけあり、湧き出るのは鉄分を含む赤い水。この井戸そのものには格子がはめられて水に触れられないのですが、その数メートル手前に「ライオン・ヘッド」と言われる取水口があります。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

水を受けている下の石が、鉄分で真っ赤に染まっています。そして置いてあるコップを使って飲むこともできますし、無制限に汲んで持ち帰ることもできます。

散歩に疲れたら、「天使のベンチ」でひと休みがおすすめです。

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

街が丸ごとパワースポット!イギリスの「グラストンベリー」
(C) Naoko Kurata

ベンチの奥に天使の彫像があり、更に花の枝や蔓が天蓋のようにベンチを覆っています。公式な記録こそないものの、ジョン・レノンの名曲「イマジン」は、彼がベンチに座りながら書いたと言われています。それを聞いただけで、この庭園がどれくらい愛と平和のイメージに満たされた場所なのか想像できますね。

ミュージック・フェスティバルの聖地にもなる

そんな神秘のエピソードに満ちたグラストンベリーですが、意外なことに近年では初夏に行われる世界最大のミュージック・フェスティバル(Glastonbury Festival)の開催地としても知られるようになってきました。

この街の持つパワーが、有名ミュージシャン達をも引き付けるのかもしれませんね。

多様な魅力を持つ街、グラストンベリー。何かインスピレーションが欲しくなった時に訪れら、レイラインのパワーの恩恵にあずかれそうですね!

[Photo by Shutterstock.com]
[Chalice Well]
[Earth energies in Glastonbury]

倉田直子

Naoko Kurata ライター
オランダ在住ライター。元バックパッカーの旅行愛好家。2004年に映画ライターとしてデビュー。2008年、北アフリカのリビアへ移住後に海外在住ライターとして活動スタート。2011年から4年間のUKスコットランド生活を経て、2015年夏にオランダへ再移住。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」
https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/


| 観光,現地ルポ/ブログ,ヨーロッパ,イギリス,パワースポット,現地ルポ/ブログ,観光


イギリスの現地ルポ/ブログ関連リンク


ロンドンの地下鉄 ロンドンの地下鉄
パラセタモル パラセタモル
イギリスの風景 イギリスの風景
オックスフォードのショッピングセンターの様子 オックスフォードのショッピングセンターの様子
Beef burger Beef burger
ラベンダーハンドソープ ラベンダーハンドソープ



1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 NEXT