電力自由化にともない電気事業に参入した「丸紅新電力」。その企業CMをあのスタジオジブリが手がけたそう。丸紅新電力の新料金プラン発表会で明かされた、ジブリ最新作映像となるCMの制作秘話から、気になるジブリの今後の新作情報までご紹介します!
ジブリと電力料金プランがコラボ?

今回紹介された電力料金プランは、価格メリットの出やすいスタンダードのプランS、そしてプランG。
プランGの「G」はジブリの「G」。丸紅新電力とジブリのタイアッププランとなり、電気料金の一部が、森と緑の保全活動にあてられるのだそう。具体的には、三鷹の森ジブリ美術館への電力供給、トトロの森のナショナルトラスト活動の支援などが挙げられます。日本の原風景を残したいという思いが込められた料金プランとは、何とも斬新ですね!
「再生エネルギーが増えていくことはいいこと」と、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫氏。スタジオジブリは個別商品のCMは制作しない方針だそうですが、企業CMは意外と多く手がけていて、本作で10社目くらいになるのだとか。
国宝「鳥獣戯画」に命を吹き込む
丸紅新電力の代表取締役社長・福田氏と、スタジオジブリのプロデューサー・鈴木氏のトークセッションでは、その制作秘話を聞くことができました。
鈴木さんは京都に行くと、必ず高山寺を訪れるのだそう。高山寺といえば鳥獣戯画。「この素晴らしい鳥獣戯画を、動かしてみたい」、そんな想いがずっとあったといいます。それは宮崎駿監督や高畑勲監督も同じで、アニメにたずさわる人間なら、そういう意欲を持つものではないかとのこと。そして実は、今回のCMが決まる前から、「どこで発表するかは決まっていないけれど、鳥獣戯画アニメの制作はすでに始まっていた」のだとか。

そこに来た話が、今回の企業CM。福田さんは、「鈴木さんの鳥獣戯画に対する熱さがものすごく伝わってきて・・・これは、もう鳥獣戯画しかやらないなと、すぐにわかりました。次に考えたのは、鳥獣戯画と丸紅新電力に何の関係があるのだろうと。これを無理やりにでも考えなければいけなかった(笑)」と言います。最終的には、「変わらないものと、変わるもの」その両方を、「鳥獣戯画が動く」という表現にこめることで、企業イメージを伝えることになりました。
音楽はピアニストの辻井伸行さんがオリジナルで書き下ろし、演奏されています。鈴木さんは「僕は個人的に辻井さんの曲が好きで。彼の曲は、ピアノが鳴り始めた瞬間、聞いた人を緊張させる。そこがいい。“ながら” ではなく、思わずテレビの画面を見てしまうだろう」と言います。
コミカルで躍動的な音楽はどこか可愛らしく、鳥獣戯画のユーモラスなニュアンスによく合っています。動物たちの動きや表情が生き生きとしていて、福田さんが「見るたびに違う印象を生む」と言われるように、一度ではその全貌をとらえきれないほど魅力がつまっているなと感じました。
第二作、第三作と制作は続いていくそうで、かえるとうさぎがこの後どうなっていくのか、楽しみです。
次は映画を含めた待望のジブリ最新作情報をご紹介!
スタジオジブリ、今後の新作情報!
鈴木さんによると、「宮崎駿は引退したんですけど、実は、毎日会社に定時にきてまして(笑)。ジブリ美術館用の短編、これをまず1本作っています。僕自身のことを言うと、押井守監督の映画『GARMWARS ガルム・ウォーズ』を世の中に出していくべく、がんばっています。それから、実はフランスでスタジオジブリの新作を作っておりまして、気がつけば足掛け10年になるのですが、こちらは今年の秋、9月に公開します」とのこと。
押井守監督の映画『GARMWARS ガルム・ウォーズ』は2016年5月20日からロードショー。フランスで制作された9月公開の映画は、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督のアニメ映画『レッド・タートル THE RED TURTLE』です。今年はジブリアニメをたっぷり楽しめそうですね。
[Photos by Aya Yamaguchi]
Aya Yamaguchi 統括編集長
インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「
イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE(タビジン)」「イエモネ」「novice(ノーヴィス)」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。
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