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連載旅小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第6話/恋に落ちたのは・・・

Posted by: 青山 沙羅
掲載日: Sep 7th, 2016.
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私はニューヨークなんか、興味がなかった。

自ら選んだ旅ではなく、友人の鈴子に誘われて来たニューヨーク。でも、ここで私の人生は動き始めた。実生活が、小説よりも非日常の街。なりたい自分になれる街。人が出会い、そしてまた別れていく街。

日本へ帰国まで、あと1週間。まだ帰りたくない気持ちになっていたの。

私の名前は、白雪ひとみ(しらゆきひとみ)。通称「ヒメ」。


もう一度会いたい

連載旅小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第6話

(C) Hideyuki Tatebayashi

ニューヨークの地下鉄では色々なことが起こった。「ココ二、スワリマセンカ?」と私に声をかけた日系2世の彼は、交通事故で亡くなった私の彼にそっくりだった。

あれは、非現実的なこの街が見せた、幻だったのかしら。それでも、もういちど会いたい。

私からデートに誘ってみた

連載旅小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第6話
(C) Hideyuki Tatebayashi

ニューヨークは広いようでいて狭いのかもしれない。その彼と、ソーホーでばったり巡り合うなんて。

「ハーイ、マタアイマシタネ」

そう、あれから私の目はどこへ行っても彼をずっと探していた。その思いが通じたかのよう。この偶然を逃す手はない。よかったら、お茶でも飲みませんか? と誘ったのは、私の方だった。自分から男性を誘うなんて、私自身がビックリ。

「イイデスネ。チカクニ、スキナレストランガアリマス」

連載旅小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第6話
(C) Hideyuki Tatebayashi

そして連れて来てもらったのが、グリニッジビレッジにある”Fish”というレストラン。

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連載旅小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第6話
(C) Hideyuki Tatebayashi

カジュアルな、シーフードのレストラン。肩の凝らないお店。ワイン1杯+牡蠣またはクラム(はまぐり)6個で10ドルのセットがウリと聞いて、私も彼と同じものをオーダー。

シーフードもワインも大好きだけど、今は食べ物より、彼が気になる。だって、彼は似ているの。私の交通事故で亡くなった彼に。

顔がそっくりというわけではない。背格好? 雰囲気? 声ではないと思う。面影がなんとなく似ている。

私の目は彼に釘付けになっていた。

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