ヴェルサイユ宮殿といえば、どんなイメージを思い浮かべますか。王族の豪華絢爛な生活 、それとも漫画「ベルばら」、映画「マリー・アントワネット」の舞台地でしょうか。ヴェルサイユ宮殿を訪れるべき魅力とは一体何でしょう。
>>>ヴェルサイユ宮殿はパリ近郊。パリまでのお得な航空券は今いくら?
フランスで一番豪華なお城
「有史以来、もっとも大きく、最も豪華な宮殿を」というルイ14世の掛け声のもと、ヴェルサイユ宮殿の建設は始まりました。単に豪華絢爛な宮殿の建設ではなく、フランス王家の権力を示すことが目的であったと言われています。フランス中から職人や芸術家が集められて建設されたこの宮殿は、壁画や天井画、家具などの調度品など、細部までこだわりを持って造られています。ヴェルサイユ宮殿はバロック様式の最高傑作と言われるほど。
実際、何度かヴェルサイユ宮殿を訪れた筆者は、宮殿の美よりも、ここからは抗いがたいフランス王家の絶対的な力のようなものを感じました。当時これほどの宮殿と庭を建設したフランス王家は、どれほどまでにパワフルな力を持っていたのでしょうか。
鏡の回廊
(C)Nanako Kitagawa
ヴェルサイユ宮殿の見所の一つは鏡の回廊です。ここでは第一次世界大戦の終戦の際に、ヴェルサイユ条約が調印された有名な場所であります。357枚の鏡で装飾された回廊、ヴェルサイユ宮殿の中でも圧倒時に美しい場所。同時に豪華なシャンデリアや鏡の装飾の中では、何が真実で何が嘘かわからないような、混沌とした世界がここにはあったように感じられます。
(次のページに続く)
フランス庭園の最高傑作
フランスの庭園はシンメトリーな装飾模様が特徴。特にヴェルサイユ宮殿の庭園は最高傑作と呼ばれています。幾何学な模様の庭は不思議な印象を与えます。フランスでは意外にも好き嫌いが分かれる庭園ですが、それでも一種の美を形成しているように思います。
王家の生活様式を知ることができる場所
(C)Nanako Kitagawa
ヴェルサイユ宮殿には現在も、王家の寝室などがそのまま展示されています。寝室などは完全なプライベートな場所なので、王家の素顔が垣間見れるように思います。毎回訪れる度に思うのですが、当時の王族や貴族のベットの小ささといったら! 日本とは全く違う昔の生活様式を知ることができるのは、興味深いことです。
(次のページに続く)
マリー・アントワネットの素顔
ヴェルサイユ宮殿の離れにはマリー・アントワネットの離宮があります。一般的にマリー・アントワネットは贅沢を愛した人物のように思われていますが、この離宮を訪れるとあまりに質素な場所に驚きます。マリー・アントワネットは実際どのような女性だったのか、謎は深まるばかりです。ここでマリー・アントワネットは友人や家族と過ごしたり、愛人と密会をしていたのだそうです。
ヴェルサイユ宮殿はただ豪華さを見て回るだけでなく、その背景にある歴史を感じながら見物すると、違った姿が見えて、より興味深い場所になるように思います。
[ヴェルサイユ宮殿]
[Photos by Shutterstock.com]
Nanako Kitagawa ライター
2007年よりフランス在住。パリ第八大学大学院を卒業。専攻は文化コミュニケーション。趣味は映画、読書、写真、雑貨、料理、街歩き、カフェ巡り。初めて訪れたその日からすっかりパリの街に魅了され、今日も旅をするようにパリの街を歩き回る。
【24時間あったらパリで何する?】1日でパリを制覇する!在住者おすすめの
Jan 24th, 2024 | 北川菜々子
【2024年1月24日更新】旅行中、飛行機の乗り換えやヨーロッパ旅行で1日だけパリに滞在することになったという方もいるのではないでしょうか。そんな方々におすすめ。1日でパリを制覇する過ごし方をお教えしたいと思います。観光スポットもグルメも美術もショッピングも全て24時間で楽しんでしまいましょう。
ボルドーやブルゴーニュだけじゃない!知っておきたいフランスのワイン4選
Jan 13th, 2024 | 北川菜々子
フランスのワインといえばボルドーやブルゴーニュを最初に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。実際日本にもこの2大生産地のワインが一番多く輸入されています。しかし、フランスのワインはボルドー、ブルゴーニュだけじゃないんです。フランス全土に渡ってワインは生産されています。在住者がおすすめするフランスの地方のワインを紹介したいと思います。
【大学生が見た海外の“今”】研修中のカメラロール見せてください!フランス
Dec 7th, 2023 | TABIZINE編集部
TABIZINE10周年企画、第3弾は日本女子大学とコラボ。大学生ならではの視点で切り取られた海外の“今”をお届けします。今年2023年から国際文化学部が新設された日本女子大学。新学部では1年生から約2週間の海外研修で他国の言語や文化を学ぶプログラムが必修となりました。彼女たちの研修中のカメラロールや等身大の体験談から見えてくる、教育や文化、価値観の違い、そこから得た学びとは? 第4回は、フランス編。レポーターは、日本女子大学国際文化学部1年生のA.Kさんです!
【海外のマクドナルド】フランスのハッピーセットのおもちゃを大公開!
Oct 19th, 2023 | sweetsholic
その国でしか味わえないご当地メニューはもちろん、ハッピーセットの内容やおもちゃも国によって異なるのが楽しい、海外のマクドナルド。今回はフランスのマックより、ハッピーセットの付録を大公開。また仏ハッピーセットの付録史上、大人の自分がもっとも興奮した、2023年秋のおもちゃも併せてご紹介します!
フランス・バスク地方の伝統菓子「メゾン・アダム」「メゾン・パリエス」の素
Oct 15th, 2023 | ロザンベール葉
日本でもすっかり定着したマカロン。巷で見られるものは厳密にはパリ風マカロンと呼ばれ、フランスには素材や製法、特徴が異なるさまざまなマカロンが存在します。フランス・バスク地方、大西洋岸のサン=ジャン=ド=リュズという港町で見つけた「メゾン・アダム」のマカロン、「パリエス」のムシューと呼ばれる2品を実食ルポでご紹介します。
17年前のパリの一人旅「とりあえずここで頑張ろう」
Oct 8th, 2023 | 北川菜々子
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第8回目は、フランス・パリ在住の北川菜々子さん。「今回TABIZINEの10周年企画で、どの旅のことを書こうか……色々考えました。今でこそ年に何回も旅に出ますが、根っから旅行好きという訳ではありません。どちらかというと家にいるのが好き。そんな私が一人で、それも海外に出たのが、大学4年生の冬でした。正確に言うと旅ではなくフランスに留学。それも一度も訪れたことがなかったフランスへ。その時のパリの一人旅が、改めて今振り返ってみると、私の中で一番印象に残っている旅なのです。なんてことのない旅ですが、17年前のパリの旅行の記憶を解きながら、今回のコラムを綴らせていただきます」
【ローマ・ナポリ・プロヴァンス】忘れられない朝食の思い出
Oct 5th, 2023 | ロザンベール葉
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第5回目は、京都在住のロザンベール葉さん。「旅行の際、“食”は最も重要なテーマですよね。朝食、ランチ、ディナーとそれぞれに魅力がありますが、10周年に寄せての今回は、朝食にフォーカスしたいと思います。シンプルな中に、その土地の要素がたっぷり詰まっている朝食。特に忘れられない、イタリアのローマとナポリ、フランス・プロヴァンスの思い出をお届けします」
【機内食ルポ】エールフランス航空「関西空港~パリ」エコノミー搭乗体験をコ
Sep 1st, 2023 | ロザンベール葉
フランスを代表する航空会社「エールフランス航空」。世界500都市以上に就航し、世界有数の路線網を維持しています。ハブ空港であるパリ=シャルル・ド・ゴール空港から日本へは、成田、羽田、大阪の3都市と定期運航。そんなエールフランス航空の最新情報を、ここ十数年毎年搭乗している筆者が、搭乗・機内食ルポとともにお届けします。
【世界の病院食ルポ】フレンチなのに、機内食みたい!?2023年8月ボルド
Aug 31st, 2023 | sweetsholic
機内食にもお国柄が表れるように、入院中の食事もその国ならでは。こちらの記事では、世界の病院食にフォーカス! というわけで、今回は筆者の暮らすフランス編。ワインの銘醸地ボルドーにほど近い場所にある、リブルヌ・ロベール・ブラン総合病院の入院食をルポします。
【海外の本格ノンアルビールを飲み比べ 】まるでホンモノ!?一番おいしいの
Mar 31st, 2023 | sweetsholic
世界的な盛り上がりを見せている、ノンアルコール市場。ワインの消費量は年々減っているフランスですが、ノンアル市場は右肩上がりです。現地スーパーのビールコーナーでも、数年前に比べ、アルコールゼロを謳うビールの存在感が増している印象。人気とはいうけれど、気になる味は……? そこで、日本でも知名度の高い海外ビールメーカーから発売中のノンアルビール4種類を飲み比べてみました!