軽井沢と言えば異国情緒を感じられる緑豊かな別荘地といったイメージですよね。今でも多くの外国人が暮らし、軽井沢会テニスコートの目の前にあるユニオンチャーチの窓からは、休日になると教会で賛美歌を歌う外国人の姿が多く見られます。
そんな軽井沢で戦後から外国人に親しまれてきたパン屋さんが、フランスベーカリー(英名:French Bakery)。世界的なミュージシャンも軽井沢滞在時に毎日通ったという歴史を持ちます。
一見すると、流行の「オシャレな」パン屋さんとは言い切れない部分もありますが、戦後にオープンして以来、変わらぬ味を守り続けている老舗になります。
そこで今回は、軽井沢に在住経験のある筆者が、軽井沢の有名パン屋さん、フランスベーカリーを紹介したいと思います。軽井沢に別荘を保有している人が、軽井沢滞在の最終日に自宅へのお土産用に買って帰るという話も聞いています。
ぜひともチェックしてみてくださいね。
店舗は旧軽銀座通りのど真ん中
フランスベーカリーは、かつて中山道の宿場町としても栄えた旧軽銀座通りのど真ん中にあります。
旧軽ロータリーの方から徒歩で入っていくと、軽井沢会テニスコートへと向かうテニスコート通りとの交差点が出てきます。その交差点を通過するとすぐ、左手に見えてくるパン屋さんがフランスベーカリーですね。
旧軽銀座通りから見たテニスコート通り
公式ホームページ情報によれば、創業者はもともとフランス菓子の職人だったそう。戦後に軽井沢万平ホテルがGHQ将校・高官のリゾート施設として接収されたときに、パン・洋菓子部門の責任者として招かれたと言います。
その後、万平ホテルの接収が解除されると、創業者である田村寅次郎さんは軽井沢に残り、フランスベーカリーを開業します。その味と技術は脈々と伝承されて、現在では第3代目のオーナーがパン作りに励んでいるのだとか。
その間に常連の顧客の側も、子ども、孫へと3世代で移り変わっているそう。ときにはジョンレノンのように、軽井沢に滞在時に毎日のように通ってパンを買い求めた有名人も居ると言います。まさに軽井沢に根差した、地域を代表するパン屋さんなのですね。
店内はパン売り場とカフェ
店内は入り口の正面にパン売り場が広がり、通りに面した一角にはカフェコーナーが設けられています。
通常なら、ジョンレノンも毎日のように買い求めた看板メニューのフランスパン(パリジャン)が、お店の入り口の正面、すぐ目に留まる場所に置かれています。
残念ながら先日、筆者が午後3時に再訪したときには売り切れていました。「何時ごろまでに来れば買えますか?」とお店の方に聞くと、「2時ぐらいまでに来てくれれば普通に売っている」との話。
同じフランスパンでも小さいフィセルは売っていましたので購入しました(写真は同じフランスパンでも、小さいタイプ)。ちなみに公式ホームページでは、フランスパン(大)をネット注文(324円)できるようになっていました。
「賞味期限はどのくらい持ちますか?」と店内でスタッフさんに聞くと、3日間は持つと言っていましたので、ネット注文も問題なさそうですね。
店内に並ぶパンには手書きのポップが張り付けられており、フランスパン(パリジャン)以外にも、おいしそうなパンが所狭しと置かれています。
「人気のパンは?」と店員さんに聞いてみると、定番の食パン「イギリスパン」(1斤281円)、優しい味わいの「パンロール」(389円)、さらには「チーズブレッド」(464円)、「くるみぱん」(464円)などが人気だと教えてくれました。
どのパンも持ち上げると、ずっしりとした重みがあります。スーパーマーケットに売られている食パンなどと比べると、びっくりするくらいの重さ。
「重たいですね」と店員さんに声を掛けると、「うちのパンはどれも重たいです」と教えてくれました。カットをしてみても、中はぎっしりと詰まった感じがあります。かむほどに優しい甘みと穀物の香りが感じられて、飽きのこない食事パンと言った印象です。
北海道、九州、沖縄、離島在住の人はネット注文不可
先ほど、フランスパンはパンをインターネット注文できると言いました。しかし、残念ながら配達に時間のかかる北海道、九州、沖縄、離島に在住の方は注文ができません。
そうなると北海道や九州、沖縄、離島に暮らしている方は、実際に店舗まで遊びに行くしか賞味する方法がありません。
軽井沢にはアウトレットから旧軽銀座通り、別荘地、おいしいレストラン、軽井沢野鳥の森、浅間山、温泉など、見どころ・観光名所が満載です。
ネット注文できなエリアに住んでいる方こそ、ぜひとも一度訪れて、朝食や昼食にフランスベーカリーのパンを食べてみてくださいね。
[フランスベーカリー ] [All photos by Masayoshi Sakamoto]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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