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娘の幸せのために。40年以上家を改築し続けた一人の父親とは【台湾・台東】

ライター: いまいりさ
更新日: Jan 23rd, 2018

娘の幸せのために。40年以上家を改築し続けた一人の父親とは【台湾・台東】
台湾東海岸に位置する台東県に、現在観光客に人気のフォトスポットがあります。それは、「白色陋屋(バイスーロウウー)」と呼ばれる真っ白な一軒家。台東駅から10分ほどの海岸から市街地に向かって5分ほど歩いていくと、突然現れる4階建ての建物(内部は6階建て)で、ところどころ窓ガラスがなかったり、格子が曲がっていたりと、その芸術的な風貌から撮影スポットとして一躍人気の観光地となっています。

娘の幸せのために。40年以上家を改築し続けた一人の父親とは【台湾・台東】
そんな白色陋屋ですが、実はある一人の父親の暖かくも切ない物語が隠されているのです。


誰が建てた家なのか?

娘の幸せのために。40年以上家を改築し続けた一人の父親とは【台湾・台東】
1966年、李文昌(リーウェンチャン)という名の軍人が、たった1人でこの家の建設を始めました。彼は元々中国広西省(現在の広西チワン族自治区)から台東へやって来た軍人で、軍人の仕事をしながらこの家を建てていました。建築方法は自己流で、家の土台としてあるはずの基盤もありません。ですが、台風や地震が直撃することの多いこの台東の地で、倒壊することなく、すでに50年以上が経過しています。

家を建てた理由

娘の幸せのために。40年以上家を改築し続けた一人の父親とは【台湾・台東】
2014年7月、この土地に大型ホテルの建設案が持ち上がり、この家を500万元(日本円=約1918万円、2018年1月現在)で入札にかける運びとなりましたが、彼はその破格の要求を拒否します。そしてその理由をこう語りました。「この家は娘のために建てたんだ。俺は売らない。家は子どものために残す。」

娘の結婚を機に・・・

娘の幸せのために。40年以上家を改築し続けた一人の父親とは【台湾・台東】
そうして彼は40年以上もの間、家を建てては修復しを繰り返し、ひたすら子どもが住む日を待ち続けました。しかしそうした苦労は、娘が結婚を迎えたことで突然終わりを迎えます。彼の娘は結婚後、台湾南部の高雄へ移り住み、台東に戻ってくることはなかったのです。

その後も彼は少しずつ、少しずつ家の修復や改築を続け、娘の帰りを待ち続けていましたが、2017年1月、急病により息を引き取り、叶わぬ夢となりました。今でも家は残されているので、台東を訪れる際には、そんな彼の思い出がつまった家を見に行ってみてはいかがでしょうか。

[天下雜誌「圖文故事/深入台東「霍爾的移動城堡」」]
[自由時報「疑天氣多變致病 台東霍爾的移動城堡主人過世」]
[Photos by risa imai & shutterstock.com]

いまいりさ

risa imai ライター
365日脳内は台湾一色なフリーライター。台湾の文化や少しコアな観光地などを中心に発信中。暇さえあれば台湾ドラマを見るか、台湾の田舎に出かけている。将来の夢は、台湾へ移住して山岳地帯や田舎を全制覇すること。


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