(C) Ai Kaneko
植物を使ったお洒落なインテリア「スワッグ」。ナチュラル女子を筆頭に、近年人気を集めています。今回、”オーガニックコットン”を使ったスワッグ作りを体験。お部屋が一気に秋めく、素敵な仕上がりになりました。スワッグの魅力をお伝えすると共に、オーガニックコットンを取り入れた新たなライフスタイルをご紹介。世界がちょっぴり素敵になります!
目次
世界中で愛されるスワッグ、歴史とその魅力
英語で「花飾り」「垂れ下がる」「揺れる」という意味を持つスワッグ(Swag)。発祥は諸説あり定かではありませんが、花飾り自体は古来エジプトの時代から、死者を埋葬する際にたむけられていたそうです。
また、ドイツ・イギリスを始めヨーロッパやアメリカでは、クリスマスにリースと同様、家のドアなどに飾られてきました。これは玄関にトゲのある物を置く事で、”魔よけ”の役割があるからだと言われています。このように古来より宗教的な意味合いを持つ花飾りですが、現在ではお洒落な”壁飾り”として世界中で人気を博しています。最大の魅力は、生花からドライフラワーに変化していく、移りゆくその表情を楽しめること。
お部屋を秋色に染める!コットンスワッグ作りに挑戦
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植物を重ね、束ねた壁飾りは全てスワッグ。リースよりもシンプルで簡単に作れると、日本でもDIYが流行ってますよね? ということで今回、オーガニックコットンブランド 「オーガビッツ」が主催するワークショップに参加。これからの季節にぴったりの「コットンスワッグ」作りを体験しました。教えて下さったのは花生師・岡本典子さん。イギリスの様々な花コンペティションで優勝や入賞経験を持ち、ラジオや雑誌などメディアでも幅広く活躍されています。
スワッグで最も重要なのは”花選び”、成功するかどうかの8割を握っていると言われています。気合を入れ秋らしい草花をセレクト・・・は、すでに先生がしてくれてました。ということは、残り2割の努力で素敵なスワッグが作れちゃうということですね?これならビギナーの筆者でも安心。
【秋を演出する立役者】
・オーガニックコットン
ふわふわの可愛らしいコットンボールを使用することで、温かみのある雰囲気に。いくつかあるだけで、季節感がグッと増します。
【秋らしさ漂う植物】
・ユーカリ(2種類)
・ドドナエア
・リュウカデンドロン
・ユーカリの葉っぱの実
・千日紅
・セルリア
・ペッパーベリー
・ブルーミア
・アマランサス
・ドライアンドラ
・バクシフォリア
・ルリタマアザミ
ポイントは、ドライフラワーになりやすい花を選ぶこと。例えば千日紅(せんにちこう)のように、あまり水分を含んでいないもの。生花の時でもカサカサとした触感のものを選ぶと良いそう。逆にチューリップなど球根から咲く花は水分が多く、ドライフラワーには若干不向き。わからない場合は、お花屋さんで聞いてみましょう。
【道具】
・花切りばさみ
・輪ゴム 2本
・ヒモ(リボンでも可)
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後ろから手前にかけ、花の長さを徐々に短くしていくのがコツ。綺麗でまとまった雰囲気になるそうです。花はむき出しにせず、葉っぱでちょこっと隠してみる。この”チラリズムに色気を感じる”のだと岡本先生。その世界観、好きです(笑)。
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重ね終わったら長過ぎる茎をハサミで整え、輪ゴムでくくります。最後にヒモやリボンで輪ゴムを隠して完成!
この後、筆者も実際に作ってみました。部屋のどこに飾るか具体的に思い浮かべたり、下から覗いてみたり・・・創作意欲沸き立つ芸術の秋を満喫。出来上がりはちょっぴりいびつだったカナ? それはそれで個性ととらえ良しとします(笑)。自分の感性で自由に作り、楽しむことこそDIYの醍醐味!難しいことは考えずまずやってみることが大切ですね。
ところで、オーガニックコットンって?
今回スワッグに使用した「オーガニックコットン」。化学物質を3年以上使っていない農地で有機栽培されたものを指します。日本でオーガニックと言うと、食べ物や化粧品などに取り入れる方は多いですが、コットンはまだあまり馴染みがないかもしれません。
綿花栽培における、深刻な問題
では、普通のコットンと一体何が違うのでしょうか? 決定的な違いは、”環境への負荷”。通常の綿花栽培では大量の農薬や化学肥料が使用され、土壌汚染などの環境被害を引き起こすと言われています。また、農家での健康被害も報告され、深刻な社会問題にもなっているんです。
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さらに、インドの農家の衝撃的な事実が発覚。農薬を買うために借金をするも、作物が十分に売れず、最後は残った農薬を飲み自殺・・・。そんな人々が年間3万人もいるそうです。
逆転の発想!素敵なムーブメント「オーガビッツ」
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「地球環境や生産者に貢献したい」という想いから、2006年に始まったオーガニックコットン普及プロジェクト「オーガビッツ(Orgabits)」。みんながオーガニック(Organic)をちょっと(bits)ずつ取り入れることで、従来の綿花栽培方法を減少。生産地における問題が改善されていくというわけです。
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オーガニック100%の一着にこだわらず、10%の商品を100倍の人に届けるという「逆転の発想」。現在約100ブランドが賛同、これまで684万点以上のアイテムが生産されてきたそうです。
オーガニックコットンで始める、ナチュラルライフのすすめ
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私達にできること。例えば、普段何気なく手に取っている洋服やリネンを、オーガニックコットン製品に変えてみる。全部は無理でも、ちょっとずつ取り入れてみる。その選択が、誰かの命を救うことにつながる。それって単純に凄いことだなと思いました。この秋、ちょっと地球に良いこと始めてみようと思います。
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