日本に住む外国人や観光客から、よく「日本人って親切だけど、『またそれ?』ってことをしょっちゅう訊くんだよね」という愚痴を聞きます。彼らは、どんなことを訊かれて辟易としているのでしょう。
1. Aren’t you cold?「寒くないの?」
特に西洋人に当てはまるケースです。体感温度が高いのか、彼らは寒空の下でもペラペラのTシャツで街を闊歩しています。日本人は親切心から「寒くないの?」と訊くのですが、彼らがそれを言われるのはその日で10回目かもしれません。同じ質問に飽き飽きしているのです。
個人主義的でもあるため、「私が風邪を引こうが凍死しようがあなたに関係ないでしょ!」と苛ついてしまうようです。
2. Do you like Japan?「日本、好き?」
こう訊かれてNoと返す人はほぼいないでしょう。Yesを押し付けられるような質問にげんなりするようです。
もっとひどいのはWhat do you like about Japan?「日本のどこが好き?」という質問。また男性の場合はDo you like Japanese girls?「日本の女の子好き?」とニヤニヤしながら訊かれることにもうんざりしているようです。
3. You also have four seasons?「あなたの国にも四季があるの?」
「春夏秋冬があるのは日本だけ」「日本人は季節の移り変わりを大切にする民族」というのはステレオタイプ。四季がある国は、日本以外にも結構あります。
「日本特有」と日本人が誇らしく紹介するものは、他の国・地域にもあるかもしれないということを心に留めておきたいものです。お餅とか、緑茶とか、猫カフェとか。
4. Can you use chopsticks?「箸使える?」
いまや世界中に日本食レストラン(もどきも含めて)がある昨今、箸を見たことも触ったこともない人はほぼ皆無と言っていいでしょう。それなのに「箸使える?」と尋ねられたり、「わ~箸使うの上手ね~」と褒め称えられたりすると、何だか馬鹿にされたような気になるそうです。
ただ、相手に料理をふるまう時「お箸にするかフォークを用意するか」と迷うことはあると思います。そんな時はDo you use chopsticks?「お箸、使われますか?」とCanではなくDoで質問するといいですね。
5. Do you eat fish in your country?「あなたの国でも魚食べる?」
Do you have lots of snow?「たくさん雪降るの?」なども同様。島国ニッポンにいると忘れがちですが、世界には一国の中に様々な文化、民族、気候帯を持っている国がわんさかあります。そんな国から来た人に「あなたの国ではどう?」という質問をすると、「あのねえ、そんなの 一括りにできないよ!」と、質問者の無教養ぶりにうんざりするようです。
まとめると、以下のような質問は相手をうんざりさせるようです。
- お決まりパターン
- 日本は特別アピール
- 相手への無理解
相手を気遣いながら、楽しくコミュニケーションできるといいですね。
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