温泉宿は雨がよく似合う
東京から電車で2時間。やってきたのは、栃木・鬼怒川温泉駅から徒歩約5分の場所にある、「鬼怒川パークホテルズ」
この日はあいにくの雨。が、目的地が温泉宿であれば、雨も悪くない。
入り口に続く緑豊かな庭園には休憩スペースが随所に設けられる。
思わず時を忘れ、雨音に耳を澄ます。うん。癒される。
午後3時。フロントでチェックインを済ませる。
案内された客室はこちら、「紅葉」というお部屋。
二間の広々空間が広がる。一部屋は寝室ですでに布団が敷いてあった。
昭和レトロを感じさせるソファに座ると、窓には鬼怒川の緑豊かな自然が広がる。
部屋まで案内してれた中居さんから薦められ、お茶を飲んでいると浴衣とアメニティの置き場所を丁寧に教えられた。
「浴衣はこちら。アメニティはそちらにあります」
さらに中居さんが口にした次の言葉に一瞬、戸惑うことに。
「アメニティはもしお使いにならないようでしたら、どうぞお持ち帰りください」
ホテルや旅館のアメニティというのは、基本持って帰って良い、とは聞くが、それは不文律というか特に明文化されているわけではないケースが大半。
その為、持って帰ることをためらう人も多いのではないだろうか。が、こうしてハッキリ口にしてくれるとありがたい。こんなことを温泉宿で言われたのは初めてのことである。
もうこれだけで、誠意を感じてしまった。
個性豊かな癒しの露天風呂
夕食まで時間があったので、大浴場へ。
男女入れ替え制の大浴場には、多彩な湯船が揃う。
広々とした円形の湯船がかわいい。
外へ出て石階段を下ると岩造りの開放的な露天風呂が待ち構える。
さらに屋形船の露天風呂などどれも個性豊かで思わず長湯してしまう。
吟味された旬の食材を堪能
夕食に訪れたのは、館内のお食事処「月見亭」
もちろんプランによっては部屋食もあり。
吟味された旬の食材で作られる創作料理の数々は見た目も華やか。
鍋に揚げ立ての天婦羅を始め、御造り、焼き物、蒸し物等、栃木の味覚を盛り込んだ会席膳はどれも絶品。
そして何よりこのお食事処から眺める景色が素晴らしい。
かがり火が灯り、小さな滝がその明かりに照らされてなんとも幻想的。
ちなみにこの滝は夏場になると子供用のプールとして開放しているそうです。
特にカップルや女子旅におススメ!
というわけで、鬼怒川パークホテルズへの一泊二日の小旅行は大満足。
もちろん家族での宿泊もいいが、風情ある隠れ宿的な雰囲気から、カップルや女子旅に特におすすめ。
この日の宿泊客も女友達で来ているお客さんが多めな印象でした。
都心から約2時間で別世界。ゴールデンウイーク間近。自然の息吹を感じながら、都会では得られない安らぎの休日を過ごしてみてはいかがですか?