歴史と伝統を重んじながらも、新しいアイディアを積極的に受け入れる京都。日本屈指の観光都市であるこの街にはラグジュアリーホテルや老舗旅館、お洒落なホステル、町家ゲストハウスと宿のバリエーションも充実。訪れる度に多彩なステイを楽しめるのも京都の魅力と言えるでしょう。
そして2019年5月、テーマは“宿泊型ミュージアム”という革新的なホテルが誕生しました。今回は、アーティストの世界観に心ゆくまで浸れる「BnA Alter Museum」をご紹介!
京都の新たなカルチャースポット
河原町駅から歩くこと約8分、河原町通り沿いに佇むのが「BnA Alter Museum」。先斗町や祇園などからもアクセス抜群。エントランスには斬新なアート作品が展示。知らなければホテルとは思えないほどの外観です。
手がけるのは様々なアートプロジェクトを行うクリエイティブ集団「BnA」。これまで“泊まれるアート”をテーマに高円寺と秋葉原にアートホテルを展開。その3軒目として京都に「BnA Alter Museum」がオープンしました。
空間とアートが溶け合う、新しいスタイルのホテル
「BnA Alter Museum」は10階建の新築ビルを丸ごと使用。1階のロビーにはギャラリーやミュージアムショップ、宿泊者以外も利用可能なバーが併設。旅人と地域のアートファンの交流の場にもなりそうです。
他では出会えない、オリジナルの作品も展示。
非常階段を利用した30メートルの縦型ギャラリー「STAIR CASE GALLERY」。階段を上りながら空間を鑑賞できるという新しいアートスタイルにも注目したいところ。
アーティストの個性が表現された31の客室
31ある客室は16人の若手アーティストが独自のコンセプトをもとに制作。客室自体を「作品」としてを楽しむことができます。映像体験ができる部屋や夢の表裏を表現した部屋など、一つとして同じ空間はありません。
筆者が宿泊したのは深海に生息する海綿の仲間“偕老同穴”をテーマとし、神秘的な海の底を表現した「903」。ベッドの上には偕老同穴をモチーフにした天蓋が吊るされ臨場感たっぷり。
「903」をデザインした河野ルルさんは世界を旅しながら壁画を制作するアーティスト。客室の壁には海の植物がキュートに描かれています。
ベッドに横たわって天井を見上げるとまた違った印象に。照明を消すと一層海の底にいるような気分に浸れましたよ。
着心地抜群のパジャマも用意。ケトルやコーヒーカップも洗練されたデザインで統一。
清潔で使い勝手の良いバスルーム。スキンケアなどのアメニティー類もひと通り揃っています。
「BnA Alter Museum」では今年いっぱいまでオープニングセールを実施。筆者が利用した「903」は通常1泊22,000円のところ13,200円で宿泊することができました。
ぜひこの機会にアーティストの世界観にじっくりと浸るステイを楽しんでみてはいかがでしょうか?
[All photos by Nao]