地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

Posted by: 藤原亮子

掲載日: Feb 22nd, 2016

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

さてみなさん、ここはどこかわかりますか?

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

メキシコ? イタリア?
カラフルな町並みが、まるで太陽いっぱいの温かい国のようですね。

しかしここは日本のお隣、韓国。こんなカラフルでかわいい町並みがあるってご存知でしたか?

しかも実はここ、以前は朝鮮戦争時の避難民が身を寄せた貧しい村だったのです。そんな村を再生させ「文化の町」にしようと試みた人々によって、カラフルで楽しいアート溢れる村へと変貌を遂げました。

今では地元の若者たちの人気観光スポットとなった「甘川洞文化村」、ポップでカラフルなアート溢れる村をご紹介します。

芸術家たちがカラフルに彩ったのは壁だけじゃない

甘川洞は、韓国南部の町、釜山の山間にあり、朝鮮戦争時の避難民が身を寄せていた地域でした。家財道具もそこそこに命からがら避難してきた人々ですから、その暮らしは苦しく貧しいものでした。貧困が影を落とす侘しい風景だった村を再生し、文化の町にしようと、2009年「夢見る釜山のマチュピチュ」プロジェクトなど、様々な試みによって村は生まれ変ったのです。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

芸術家たちの手によって、村の家々はカラフルに色付けられ、様々なアートが施されました。ポップでカラフルなアートに溢れる村はさながら楽しいテーマパークのよう。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

最初のプロジェクトのタイトルである「マチュピチュ」の由来となった、迷路のように入り組んだ路地がまた散策を楽しくします。もちろん、迷子にならないように道の途中にはちゃんと地図もあります。村の観光案内所で販売されている地図は、路地裏に隠れたアートや展望スポットを記されていますので、これを手にまわればちょっとした宝探し気分を味わいつつ、隠れアートもしっかり見て回ることが出来ます。地図はスタンプラリーになっているので、スタンプを全部集めると景品がもらえますよ。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

歩く度に現れるかわいいアートたちにほっこり。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

こちらは人気のアート&展望スポット。村の景色を眺める星の王子様の像。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

星の王子様と一緒に並んで村の風景が撮れる撮影スポットになっていて、この日も撮影待ちの列ができていました。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

王子様も眺める村からの展望。釜山の町と海を望む眺めもまた一景です。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

また村には、カフェやお土産屋、ホットックやトッポッキなどの韓国おやつを売るお店もありますので、歩き疲れたときの一休みも楽しく過ごせます。

地元の若者に人気の観光スポット、ポップでカラフルなアートに溢れる村

かつて貧困の影にあった村は、今では色とりどりのアートと、観光に来た人々の笑い声で活気にあふれています。この村を活気づけようと村の壁を彩った芸術家たちの筆は、村の未来をも明るく彩ったのですね。

お隣なのに、まだまだ私たちが知らない魅力がきっとたくさんある韓国。お隣だからこそ生じてしまった問題も多くあり、近くなのに遠く感じてしまうことがあります。もちろん問題をしっかり受け止めることは大事ですが、もうひとつ忘れてはならない大切なことをこの村は示しているように思います。それは、どんな辛い過去があっても、その未来を明るく彩ることができるのは私たちだということ。幸せで、カラフルな未来を描ける私たちでいたいですね。

■アクセス
釜山地下鉄1号線チャガルチ駅7番出口先のバス停から甘川洞文化村行きのマウルバスに乗って、終点で下車。

[Photos by Ryoko Fujihara]

PROFILE

藤原亮子

Ryoko Fujihara フォトグラファー&ライター

イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、’09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、イタリアで撮影・執筆活動をしつつ、更なる美しい景色を求めてカメラ片手に旅を続けている。

イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、’09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、イタリアで撮影・執筆活動をしつつ、更なる美しい景色を求めてカメラ片手に旅を続けている。

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