わずかながら酸素もあり、寒暖の差は激しいながら四季があるなど、地球と似ていると言われる火星。1日の長さも24時間強と、地球とほぼ一緒です。米航空宇宙局「NASA」では、将来的に人類が火星でも生きていけるようにと、様々な計画を進めているそうです。
火星の土で、4種類の野菜や穀物が育った!
人類が生きていくのに必要不可欠なものといえば、食べ物! オランダのヴァーヘニンゲン大学が2013年から行っているのが、火星の環境で野菜や穀物を育てる実験です。
NASAが開発した火星の土を使って、過去2年間でラディッシュ、グリーンピース、トマト、ライ麦など10種類の野菜や穀物を育てることに成功、前述の4種は食べても安全だということが判明しました。ジャガイモやニンジンなど残りの6種類は金属レベル等、その安全性を確かめる必要があるそうです。火星環境で育ったトマトやグリーンピース、どんな味がするのか気になりますね。
今世紀中に人類は火星にお引越し?
実験を行った研究者は「(火星の環境に)期待できる」と話しており、「火星に定住した人たちがさまざまな食べ物を食べていけるよう、できるだけ多くの作物を試す必要がある」とも。
「えっ、火星に定住?」とビックリした方も多いのではないでしょうか。NASAでは2030年代までに火星に人類を送り込む大規模な計画が進められており、宇宙輸送を手がける米企業「SpaceX」なども火星の植民地化計画を進めているとのこと。計画の詳細が綴られたNASAの興味深いレポート(英語)を見つけたので、気になる方はご覧になってみてはいかがでしょう?
火星のような過酷な環境でも、野菜や穀物が育つことが分かった今回の実験。個人的にはスイカやイチゴなどのフルーツや、ミントやバジルなどのハーブ類も育つのか気になります。火星への移住は、それほど遠い未来のことではないのかもしれませんね。
[nasa.gov]
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