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情緒薫る世界遺産の古都、ポーランドのクラクフでしたい7つのこと

Posted by: 春奈
掲載日: Jun 17th, 2017.
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「ポーランドの京都」と称される世界遺産の古都・クラクフ。第2次世界大戦で多くの街が被害を受けたポーランドにあって、戦災を逃れたクラクフには中世の街並みがそのまま保存されています。

およそ550年間にわたってポーランド王国の首都として栄えただけあって、この街には見どころがいっぱい。そんなクラクフでしたい7つのことをご紹介します。


ヴァヴェル城でポーランドの黄金時代を感じる

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クラクフ最大の見どころといえるのが、旧市街の南のはずれにそびえるヴァヴェル城。歴代ポーランド王の居城として名高いこの城は、ヴィスワ川沿いの広大な敷地に、大聖堂や旧王宮といったさまざまな見どころが詰まった複合建築物です。

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なかでも目を引くのが、400年の長きにわたってポーランド国王の戴冠式の舞台となった、ヴァヴェル大聖堂。黄金色のドームが輝く壮麗な姿は、ポーランドの黄金時代の象徴です。

堂々たる外観のみならず、ポーランドの守護聖人である聖スタニスワフの聖遺物が納められた内部も圧巻。この大聖堂がポーランドでも別格の存在であることが肌で感じられることでしょう。

旧王宮を訪ねれば、16~17世紀当時の様子を再現した豪華な部屋の数々や、王家の肖像画、王が収集した16世紀のタペストリーなどから、王家の繁栄ぶりがしのばれます。

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ヴァヴェル城観光は、朝一番にスタートしましょう。というのも、ヴァヴェル城の各見どころのチケットは、1日に販売する枚数が限られており、夏の観光シーズンともなれば、人気の見どころのチケットは午前中に販売が終了してしまうことも珍しくないからです。

また、見学時間が指定される施設もあり、見どころによっては、チケットを購入してから入場できるまで1時間以上空いてしまうなんてことも。夏のヴァヴェル城は、朝一番に、時間に余裕をもって訪れるのが鉄則です。

バルバカンと城壁を歩いてタイムスリップ体験

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中世の時代、クラクフの街は外敵の侵入を防ぐために堅牢な城壁で囲まれていました。ところが、城壁の大部分は19世紀に取り壊され、今ではほとんど残っていません。

クラクフが城壁に囲まれていた当時の面影を残すのが、バルバカンとフロリアンスカ門周辺。1300年ごろに建設されたフロリアンスカ門は、クラクフ旧市街の北のゲートにあたり、フロリアンスカ門を防衛するために築かれたのが、「バルバカン」と呼ばれる円形の砦です。

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フロリアンスカ門周辺に残る城壁と、バルバカンは入場が可能。世界中からの観光客でにぎわうクラクフの旧市街ですが、なぜか、城壁とバルバカンに入場する人は少数派。そのため、旧市街を見下ろす眺望と、時が止まったかのような静けさをじっくりと味わうことができるのです。

地上とは景色が一変する城壁と、圧倒的な堅牢さを誇るバルバカンを歩けば、まるで中世にタイムスリップしたかのような気分に。それまで気づかなかったクラクフの魅力が見えてくるはずです。

名物・オブヴァジャネックを食べる

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クラクフで一度は食べておきたいのが、名物・オブヴァジャネック。クラクフでは、街のいたるところで、オブヴァジャネックを売るワゴンを見かけます。

「オブヴァジャネック」とは、「一度茹でて焼いたパン」という意味で、見た目も製法も、ベーグルに似ています。実は、オブヴァジャネックがベーグルの原型になったともいわれているんですよ。

発酵した生地を一度茹で、茹で時間よりもさらに長い時間をかけて焼き上げることで、強いモチモチ感と歯ごたえが生まれます。種類は、プレーン、ゴマ、チーズの3つが定番。シンプルな味わいなのに、噛めば噛むほど味が出るので、病みつきになってしまうかもしれません。

朝食に、あるいはおやつに、旧市街の心臓部・中央広場でひとつかじってみてはいかがでしょうか。

聖マリア教会にある国宝の祭壇にため息をつく

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中央広場に面して建つ2本の尖塔が印象的な教会が、1222年にゴシック様式で建てられた聖マリア教会。外観も美しいですが、その内部にはひときわ華麗な世界が広がっています。

内部に足を踏み入れた瞬間、天井と壁を覆いつくす精緻な装飾と、鮮やかな色彩の共演に圧倒されずにはいられません。この光景を見れば、聖マリア教会が「ポーランドで最も美しい教会のひとつ」といわれているのもうなずけるはず。

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教会内部で特に見逃せないのが、ポーランドの国宝にも指定されているファイト・シュトース作の祭壇。15世紀に制作されたもので、聖母マリアの昇天の様子を切り取った劇的な構図と、ひとつひとつが意思を持って動き出しそうな、緻密な彫刻は圧巻です。

旧市庁舎の塔から旧市街を一望する

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クラクフの旧市街が一望できるスポットが、旧市庁舎の塔。旧市庁舎の建物は1820年に取り壊され、塔だけが残されました。

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(C) Haruna Akamatsu

塔のてっぺんからは、聖マリア教会や織物会館といった中央広場の建物をはじめ、ヴァヴェル城までをも見渡すことができます。

落ち着いた古都の風情が薫り立つクラクフの街並みを一望すれば、この街が「ポーランドの京都」と呼ばれるゆえんがわかることでしょう。

カジミエシュ地区でユダヤの文化と歴史に触れる

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(C) Haruna Akamatsu

近年、クラクフで注目を集めているエリアが、15世紀以降、多くのユダヤ人が居住し、ユダヤ人街として栄えたカジミエシュ地区。

第2次世界大戦によって多くのユダヤ人が姿を消し、荒廃していたカジミエシュ地区でしたが、近年おしゃれなカフェやショップ、プチホテルなどがオープンし、トレンドスポットへと変貌を遂げました。

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さらには、ポーランド最古のユダヤ教の神殿「スタラシナゴーク」や、華やかな装飾が美しい「テンペル・シナゴーク」をはじめ、数々のシナゴークや、ユダヤ人の歴史や文化を紹介するミュージアムが点在し、ユダヤ文化の発信地としての役割も果たしています。

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(C) Haruna Akamatsu

カジミエシュ地区のはずれにある、映画「シンドラーのリスト」で知られるオスカー・シンドラーの工場跡を利用した博物館「シンドラーの工場」も必見。当時の工場の作業場や執務室が再現されているだけでなく、ナチス・ドイツ占領下のクラクフやゲットーの様子などが、臨場感あふれる展示で紹介されています。

クラクフ近郊にあるアウシュビッツ博物館だけでなく、シンドラーの工場もあわせて訪れることで、第2次世界大戦下のクラクフやユダヤ人を取り巻く状況を、より多角的に理解することができます。

近郊の世界遺産に足を延ばす

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歴史的な街並みが世界遺産に登録されているクラクフですが、その近郊にも2つの世界遺産があります。ひとつは、「負の世界遺産」としてあまりにも有名なアウシュビッツ博物館。

いくら本などを通じて見聞きしていたとしても、人類史上最悪のホロコーストの舞台となった場所を自分の目で見て、自分の足で歩いてみて初めて、わかったこと、むしろわからなくなったことが出てくるはずです。

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クラクフ近郊のもうひとつの世界遺産が、ヴィエリチカ岩塩坑。地下64~325メートルにわたって張り巡らされた採掘場の一部、およそ2.5キロのルートが公開されており、ガイドツアー形式で見学することができます。

床材から天井のシャンデリア、レリーフにいたるまで、すべてが塩で造られた「聖キンガ礼拝堂」をはじめ、興味深い空間の数々を周るツアーは予想以上の面白さ。自然の神秘と人間の創造性の両方を感じとってみてください。

アウシュビッツ博物館とヴィエリチカ岩塩坑は、いずれもクラクフからの日帰りが可能。クラクフとあわせて、3つの世界遺産を楽しんではいかがでしょうか。

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豊かな歴史と文化に彩られた古都・クラクフは、ポーランド旅行のハイライトのひとつ。戦禍を免れ、中世そのままの風景が残る街並みは、ポーランドの宝物です。

[Photos by shutterstock.com]

春奈

Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。


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