イタリアといえば、今も色濃く残る歴史建造物、誰もがうなる美味しい御飯、先端のファッションと日本人を始め世界中から観光客が集まる国。ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアと有名どころを訪ねるのもよいですが、イタリアの最北端にあるヴァッレ・ダオスタ州は知る人ぞ知るイタリアの穴場スポットです。
どこにあるの?
ヴァッレ・ダオスタ州は、イタリアの北西にある州で、フランス、スイスとの国境線沿いに位置しています。ヨーロッパのアルプスの2つの山を有しており、春・夏はトレッキング、冬はスキーとアウトドアにもってこいのスポット。
古代のローマの遺跡が今も残る州都、アオスタ
州都、アオスタには今もローマ帝国時代の遺跡がしっかりと残っています。素晴らしい自然に囲まれながら、当時の人達はどんな事を考えていたのでしょうね。
イタリアを旅していて興味深いなと思うのは、ローマ帝国滅亡後に異なる王国や都市国家に分裂し支配を受けた歴史から地域色が今も色濃く残る半面、ふと出くわす場所でローマ帝国時代の遺跡に出会える事。ローマ帝国時代の遺産というのは、イタリアにとって人々の心をつなぐ、欠かせない存在なのかもしれませんね。
イタリアとフランスの文化が入り混じる
フランス革命に際してフランスに占領された歴史を含め、イタリア外の占領下になった歴史をもつヴァッレ・ダオスタ州。州の公用語はイタリア語とフランス語です。ヨーロッパには公用語が2カ国語の地域や国は希ではなく、文化、言語、民族の多様性を改めて実感させられます。
山のグルメを楽しもう
イタリアの山のグルメといえば、保存がきくハードタイプのチーズ、とうもろこしの粉で作られたポレンタ、サラミなどがあります。特に、フォンティーナチーズはヴァッレ・ダオスタ州の名産品。チーズフォンドゥなどにぴったりなようです。
イタリアは地域によって食生活が大きく異なる国ですが、やはり山に囲まれた北部の地域では寒さを乗り切るためにもカロリーの高めな食事が今も習慣となっているような気がします。肉の消費量も比較的多いためか、白ワインより赤ワインの消費が多いです。美味しいワインを片手に、噛めば噛むほど深い味わいに包んでくれるサラミやチーズで山のご馳走を満喫。そんな至福の時間をアルプスが優しく見守ってくれているでしょう。
アウトドアが好きな皆さんにぜひおすすめしたい、ヴァッレ・ダオスタ州です。ついでにフランス観光するのもいいですね!
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