山梨県にある温泉旅館、慶雲館は「世界で最も歴史ある旅館」として、ギネス・ワールド・レコーズに正式認定されているお宿。日本に世界最古のホテルがあったなんて、驚きですね!
創業はなんと705年。歴史の教科書でもおなじみの遣唐使などが活躍した、あの飛鳥時代のことになります。
(C)慶雲館
(C)慶雲館
758年には四十六代孝謙天皇もご入浴され、徳川家康など戦国武将も湯治に訪れたのだとか。
温泉には、体を温めることで血行をよくし、内臓機能の活性化や、筋肉をほぐす効果があるということはよく知られています。特に医療技術が進歩していなかった昔は、ケガや病気の治りを促進させることを目的として、温泉が重要な治療手段でもありました。このため、療養のために温泉地に長期滞在することも珍しくなかったようです。
こうした日本ならではの風習によって、世界最古のホテルが受け継がれていったのかもしれませんね。
(C)慶雲館
慶雲館の源泉は枯れることなくこんこんと湧き続けており、さらに近年に入ってまた新しい源泉を掘り当てたそうです。加温・加水なしの源泉かけ流しで楽しめるというから贅沢ですね。
1300年以上も前に生きた昔の人たちと同じ湯につかるというのは、なんだか不思議な気持ち。周囲には雄大な南アルプスの山々があり、悠久の時の流れを実感させてくれます。
(C)慶雲館
(C)慶雲館
客室から見える風景はダイナミックでありながら、どこか日本画のように繊細でもあります。すぐそばを流れる渓流の音と、さわやかな風に包まれて、心地よい時間を過ごせそう。
(C)慶雲館
(C)慶雲館
温泉好きなら一度は入ってみたい、歴史を感じる名湯です。
[慶雲館]