日本人が愛して止まない花、桜。そんな桜やお花見に関する言葉を、昔の日本人は実に優雅で風流な言葉で表しました。
日常でも使える「桜」にまつわる美しい言葉を13個お伝えします。
桜吹雪
私たちにとって馴染みのある「桜吹雪」という言葉。文字通り、桜が吹雪きのように宙に舞う様子を表します。乱れんばかりに咲き誇る桜の花が、風に吹かれて吹雪のごとく散りゆく姿。儚くも美しい、桜が最も美しい瞬間。それが「桜吹雪」ではないでしょうか。
桜狩り

お花見に行くこと、美しい桜を求めて訪ね歩くことを「桜狩り」と言います。「お花見に行こう」よりも「桜狩りに行こう」と誘ってもらえる方が、なんだかよりワクワクした気分になりませんか?
花冷え

桜が咲く季節に、一時的に寒くなることのこと。桜が咲いてようやく暖かくなってきたと思ったら、急に冷え込み肌寒く感じることがありますよね。そんな日に「今日は花冷えですね」と、暖かい飲み物でも差し出せると素敵ですね。
零れ桜(こぼれざくら)

「零れ桜」とは、こぼれんばかりに咲き誇る満開の桜の様子を表した言葉。枝からこぼれんばかりに花を咲かせ、はらはらと花びらを散らす桜を見て、誰かがそう呼び始めたのでしょう。
桜雨(さくらあめ)

桜が咲く頃に降る雨、桜の花に降り注ぐ雨のこと。ちょっとしたことでもすぐに散ってしまう儚い桜の花にとって雨は大敵。そんな雨でさえ「桜雨」と優雅な名づけるなんて、昔の人々は何とも風流ですね。
桜流し
桜の花びらを散らしてしまう雨や、花びらが雨に流れてゆく様子のこと。雨が降る窓の外を見て「今日は桜雨か。桜流しにならなければいいけれど・・・。」と、物思いにふけるあなたは風流人です。
花筏(はないかだ)

水面に散った桜の花びらが、風により吹き寄せられてゆく様子を「筏(いかだ)」に例えた言葉。散って水に流される花びらの様子にまで美しさを見出し名を与えた、いにしえの日本人の風流心が垣間見えるようですね。
花の浮き橋

散った桜の花びらが、花筏となり吹き寄せられ流れ着く先にあるのが「花の浮き橋」。水一面に敷きつめられた花びらの様子を浮き橋に見立てて表した、実に優美な言葉です。
花霞(はながすみ)

遠くに咲く桜の花が、霞のように白っぽく見える様子のこと。日本有数の桜名所である吉野山では見事な花霞が広がります。
桜影

水辺に咲く桜が、川や湖の水面に移る様子を「桜影」と言います。静かな水鏡に映る桜も独特の雰囲気と風情がありますね。
花あかり

満開の桜の花の白さで、夜になっても木の周りがぼうっと明るく感じられること。春の夜空の下、暗闇に浮かぶ花あかりは、なんとも言えぬ幻想的な美しさです。
桜人(さくらびと)

桜を愛でている人、お花見を楽しんでいる人のこと。特に桜の名所は毎年多くの人で混雑しますが、そのような状況でも「桜人で賑わっているね」と楽しめる、粋な心を持ちたいものです。
花疲れ

(C)bluehand/Shutterstock.com
お花見に出かけたあとにでる疲れや、美しい桜に酔いしれたあとの疲れを「花疲れ」と言います。「桜人の波に揺られて花疲れした」なんて、なんとも風情がありますね。
「桜ことば」をさりげなく手紙や会話に取り入れて、風流を楽しみたいですね。
[Photo by Shutterstock.com]
あなたが知りたかったことが、この記事で参考になりましたか?
小坂井 真美 ライター
クロアチアの首都ザグレブ在住。現地での色々な仕事の傍ら、フリーライターとしてクロアチアを中心とした南東欧諸国について執筆。趣味は街歩き、食べ歩き、寺歩き、そぞろ歩き。仲間、明るい太陽とおいしいごはんがあれば幸せ。人生は旅。たくさんのモノ・人・土地と出逢いをエネルギーに、日々心の赴くままに邁進中。
【世界の変な祭り】路上に並べた赤ちゃんを飛び越える!400年以上の歴史あ
May 28th, 2023 | 坂本正敬
世界にはさまざまな祭りがあります。宗教や季節に関係するものなど、その発祥もいろいろ。有名なものから知る人ぞ知るものまで、地域らしさを感じられるイベントであり、旅行の目的ともなりますよね。そんな世界の祭りの中からユニークな祭り、まちおこしのために奇抜な企画を立ち上げられた新興の祭りではなく、100年以上の歴史がある「変な祭り」を紹介します。。今回は、スペインの『エルコラチョ』です。
500年も雨が降らない!世界で最も乾燥したチリの砂漠【旅に関する面白いギ
May 27th, 2023 | 坂本正敬
1955年に書籍から始まった「ギネス世界記録」。人間が達成した記録や、自然界で起きた「世界一」など、さまざまな世界記録を認定・登録しています。その中から、旅行に関するギネス世界記録を紹介していきます。今回は、旅の目的地にもなってくれる砂漠のギネス世界記録を紹介します。
【世界三大夕日】インドネシアのバリ・フィリピンのマニラ湾・もう1つは日本
May 26th, 2023 | 坂本正敬
世界を代表するとされるものを3つ取り上げて、「世界三大〇〇」と呼ばれるさまざまなものがありますよね。そこで、どんな事物がそういわれているのか調べてみました。あなたはどれだけ知っているでしょうか? 今回は、世界で最も美しい夕日を見られる場所はどこか、そんな世界三大夕日スポットを紹介します。
【日本の不思議スポット4】かつて顔の赤いカッパが目撃されていた!?「カッ
May 24th, 2023 | あやみ
化け物、変化(へんげ)と呼ばれている「妖怪」。日本各地には、さまざまな妖怪伝説が残っています。なかでも有名なのが水界に住むとされる「カッパ」ではないでしょうか。柳田国男の著書『遠野物語』にも登場し、いまや岩手県遠野市の公式キャラクターとしても活躍中(!?)です。今回は、かつてカッパがよく目撃されていたといわれる「カッパ淵」をクローズアップします。
【実は日本が世界一】139万円!茨城県のブランド豚の落札額がギネス世界記
May 24th, 2023 | 坂本正敬
日本にいながら、意外と知らない日本の「世界一」。いつも何気なく目にしているものから、知られざる自然の世界、そして努力や技術の賜物まで、日本には世界に誇れる「世界No.1」がたくさんあるんです。そんな「実は日本が世界一」、今回は、日本の畜産業界に関する世界一を紹介します。
【実はこれが日本一】11万KWの電力を供給!大分県が誇る温泉以外の日本一
May 23rd, 2023 | 坂本正敬
日本一高い山は「富士山」、日本一大きな湖は「琵琶湖」、日本一高いタワーは「東京スカイツリー」など、有名な日本一はいろいろありますが、あまり知られていない、ちょっと意外な日本一を紹介するシリーズ「実はこれが日本一」。今回は、「温泉県」大分県の、温泉とは別の日本一を紹介します。
絶景が望める大自然の宝庫「ベネズエラ」ってどんな国?
May 21st, 2023 | あやみ
ベネズエラと聞いて何が最初に思い浮かびますか? ギアナ高地の「エンジェル・フォール」や、世界一治安が悪いといわれる首都「カラカス」が思い浮かぶ人もいるかもしれませんね。今回はそんなベネズエラの基本情報や渡航方法のほか、おすすめの観光スポット、一度は訪れたい世界遺産、人気のスポーツをご紹介します。
三輪なのに二輪で2.2kmを疾走!「リキシャ」のユニークな世界記録【旅に
May 20th, 2023 | 坂本正敬
1955年に書籍から始まった「ギネス世界記録」。人間が達成した記録や、自然界で起きた「世界一」など、さまざまな世界記録を認定・登録しています。その中から、旅行に関するギネス世界記録を紹介していきます。今回は、インドの旅行中にお世話になる機会の多いリキシャの世界一を紹介します。
【日本三大がっかり名所】北海道「札幌市時計台」・高知「はりまや橋」もう一
May 19th, 2023 | あやみ
有名な観光スポットに行ったら、期待以下だったという経験はありますか? 昨今は、SNSなどがキレイな写真であふれていることもあり、現実とのギャップに悪い意味で驚くことも。そこで今回は、日本三大がっかり名所それぞれの特徴を紹介します。なぜがっかりするのかも解説しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【実は日本が世界一】1粒の種から2万個!枝葉の広さが51畳の巨大なトマト
May 17th, 2023 | 坂本正敬
日本にいながら、意外と知らない日本の「世界一」。いつも何気なく目にしているものから、知られざる自然の世界、そして努力や技術の賜物まで、日本には世界に誇れる「世界No.1」がたくさんあるんです。そんな「実は日本が世界一」、今回は、北海道にある世界一巨大なトマトの木を紹介します。