2004年12月26日、スマトラ島沖地震の津波で全てを失い孤児となった兄弟が、亡き両親への感謝と敬意を込めて始めたこと。それは、意外にもサンダルを売ることでした。でも一体なぜ?今日は、絶望から立ち上がり、今では世界に知られる起業家となった2人の兄弟のストーリーをお届けします。

(C)facebook/Gandys
両親への想いを胸に。2人の波乱の人生
主人公は、無類の旅好きである両親のもとに生まれ、イギリスで何不自由なく暮らしていたポール・フォーカンとロブ・フォーカン兄弟。「世界を見せてあげたい」という両親の想いから、もう2人の姉弟とともに、一家そろってイギリスを後にしたのは、2001年のことでした。

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目的地はインド亜大陸。まずはインドに腰を落ち着けることにしました。ここでは、孤児やスラムを支援するボランティア活動をしながら、現地の生活に溶け込み、学校にも通ったそう。そして約3年が経過したある日、一家はその後の運命を決定づける決断を下しました。インドを後にし、スリランカへ移動するのです。

スリランカへ移動後、一家は不運にも、2014年12月26日のインド洋沖地震に遭遇。クリスマスを過ごすために滞在していたホテルの部屋で津波に襲われ、4人は両親を失いました。さらに、津波でパスポートや現金まで流されました。それでも、4人はこれまでの経験を活かし200km先の空港までヒッチハイクをしながら到着。地元の人々に助けられ、無事イギリスへ帰国することができました。

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その後数年は、生活を立て直すべく支え合いながら生きた4人。そんな大変な生活のなかでも、ロブとポールは、両親の伝えてくれた理念や信念をどうにか形にしたいと考えていました。そんなある日、ロブはひとつのアイデアを思いつきます。それは、旅の間いつも履いていたサンダルで、孤児支援をすることでした。
小さな寝室から世界へ。広がる兄妹の熱意
起業を目指し資金を貯めるため、イギリスで働きながら共同生活を送ったロブとポール。目指すは、環境に優しい素材でできたサンダルの売上金で、お世話になったインド亜大陸の孤児を支援をすることでした。

(C)facebook/Gandys
そして誕生したのが“GANDYS(ガンディーズ)”。最初は親類や友人の反応を見るために開設したfacebookページでしたが、そのストーリーに心を動かされた人びとが次々にシェア。そのストーリーは、瞬く間に世界に広がりました。

(C)facebook/Gandys

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特徴的なのが、ロープを模ったストラップ。自ら考え出すというデザインも豊富で、レディスもメンズも、シンプルなものから世界地図や蝶々などのパターンまで沢山!

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今では世界中のセレブにも愛用されているGANDYSのサンダル。そして、あの津波から10年が経過した去年12月。ロブとポールは10年ぶりにスリランカを訪れ、今後3年間はスリランカで、そしてその後はインドへ活動を広げることを決めました。サンダルの売り上げの一部は、両親の想いを引き継ぎ、スリランカでの孤児院の建設と運営に充てられます。
今年の夏用に購入したい! という場合は、GANDYSのオフィシャルサイトから注文することができます。日本へは約10日ほどで届くとのこと。ちなみに、ロブとポールの弟と妹は、ビジネスにこそ関わっていないものの、幸せに暮らしているそうです。
[Photo by Shutterstock.com]
[GANDYS]
[Stanford’s Podcast(オーディオファイルが開きます)]

Sae ライター
バックパックひとり旅に飽き足らず、中国でのインターンを経由し、最終的にオーストラリアで就職、移住。旅に出られないときは、お家で現地レシピに挑戦して癒されています。世界のおいしいもの、食器、路地が大好き。目標はアジア移住と早起き生活です。
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