【TABIZINE 現地特派員による寄稿】
年が明けると海鳥たちの繁殖時期が始まる。サイパン島でバードウォッチングといえば、島の北部にあるバードアイランドだが、南部にも最適なポイントが空港のすぐ近くにある。
空港のフェンス沿いに進んだ先に突然、ビーチへの下り口が示されていた。
木立の中を進んで行くと、戦時中の名残が佇んでいる。ここまで来ればビーチはもうすぐだ。
ガタガタ道を進んだ先はプライベート感あふれる小さな入り江が開けた。このビーチは白砂とサンゴ礫で敷き詰められている。対岸は同じ北マリアナ諸島のテニアン島。
ビーチは崖下に広がっており、パーキングから階段を利用する。階段は一段一段が高めなので、手すりにつかまり、ゆっくり降りて行こう。
サンゴ礫が敷き詰められたビーチの先には、巨岩が日陰を作っており、干潮時には波が立っている所まで歩いて行ける。その先は外洋だ。ところで巨岩と思われたものは、波の浸食を受けて出来上がった風景だった。
切り立った崖は海鳥たちの営巣地となっている。子育て中は特に親鳥たちも含め静かに見守ってほしい。
ここで観られる海鳥の多くがシロアジサシやクロアジサシだが、やはりシラオネッタイチョウの優雅な飛翔はダントツで美しい。
注意点としては、セキュリティもライフガードもいないビーチなので、波の高い時や満潮時、この先には決して出ないこと。
崖下にあるの洞窟内では週末、ローカルたちが持ち寄った材料でB.B.Q.ランチを楽しんでいる。また最近はウェディング撮影にも人気あり、ドレスとタキシード姿を頻繁に見かけるようになった。