「携帯電話の電源をオフにしてください」・・・飛行機に乗ると必ず言われる言葉ですね。真実はさておき、もし電源をオフにしないと飛行機が墜落する、なんて噂も聞いたことがあるのではないでしょうか。他にも「飛行機でお酒を飲むと、気圧の影響で酔いやすい」とか「セーフティドアは実は簡単に開く」などなど、飛行機の噂は絶えませんよね。
そこで今回は、そんな一度は聞いたことがあるような飛行機の噂とその真実についてご紹介したいと思います。
飛行機の噂と真実:携帯の電源をオフにしないと墜落する!
まず、携帯電話の電源をオフにする、そもそもの理由はご存じでしょうか。それは携帯電話などの電子機器から発する電磁波によって飛行機内の電波計に影響を与えるからです。そして最悪の場合、飛行機が墜落する可能性があるという噂になります。しかし、本当の事実は・・・墜落することはありません!
実際にアメリカでは、電子機器が発する電磁波が飛行機を制御する電気系統に影響を与えるのかどうか実験を行ったところ、「根拠が乏しい」ということでした。しかし、「絶対に電気系統に影響を与えないという根拠も乏しい」ということで、今のところ、このような規制がかかったままなのです。
いずれにしても、電子機器の微弱な電波の影響で飛行機が墜落する、ということはありません。念には念を、そしてさらに念には念を、の精神で今に至っているということですね。だからといって電源オフを守らないでいい、というわけではありません。あくまでもルールは守りましょうね!
飛行機の噂と真実:飛行機内の空気は汚い!
飛行機は多くの人が搭乗し、機体も長年使用しているので、空気が汚く、病気になりやすい。そんな噂を聞いたことはないでしょうか? 実際にそうだとしたら恐ろしいのですが、真実は・・・「とってもクリーン」です!
飛行機内の空気は定期的に外部からの新鮮な空気を取り入れ、空気圧を調整して循環しています。また、その際に空気中のウイルスや細菌などを除菌するため、病原菌の99.97%を除菌しています。
まるで病院のように清潔に管理された空気ですので、それが原因で病気になることはあまりないようです。つまり飛行機に乗って病気になる人は、病気の人が触ったものやクシャミなどが原因だといえます。
飛行機の噂と真実:飛行機でお酒を飲むと酔いやすい!
飛行機でお酒を飲むと気圧の影響から酔いやすくなるので飲まない方がいい。こんな噂もたまに聞きますよね。では実際のところはどうなのでしょうか。真実は・・・「あまり関係ない」です!
アメリカの連邦航空局のもと、飛行機の高度と血中のアルコール濃度の関連性を実験したところ、関連性がないことが判明しました。つまり、飛行機でお酒を飲んだとしても、酔いやすさとは関係がないということです。
そのかわり、高度が高くなると、地上にいるときよりも眠たくなる、ということなので、それを酔い潰れたことと誤解してしまった可能性もありますね。いずれにしても飛行機の上は普段より眠たくなるので、自分のペースでリラックスしていれば良いでしょう。
飛行機の噂と真実:セーフティドアは簡単に開くから注意!
非常用出口として飛行機の両側に設置されているセーフティドア。なんだか映画でもあるように、簡単に開くそうだから、うかつに触れないように注意しなければいけない。そんな噂、聞いたことありませんか。しかし真実は・・・簡単には開きません!
実際のセーフティドアは、飛行機の外から空気の圧力がかかっています。そのため、飛行機が飛んでいる間に扉を開けようとすれば超人的な力が必要になります。恐らくスーパーマン的な人は飛行機には乗っていないと思いますので、開けることは不可能だと言って良いでしょう。これで安心してトイレから戻ってくることができそうです。
飛行機の噂と真実:預け荷物に「FRAGILE」ラベルを貼ると丁寧に扱ってくれる!
飛行機に乗るときに預ける荷物、大切な物もあるからできれば丁寧に扱ってほしい・・・。そんな時には「FRAGILE(壊れやすい)」ラベルをスーツケースに貼っておくと丁寧に扱ってくれるらしい。という噂を聞いたことがないでしょうか。それとも実際に貼っていますか。しかし真実は・・・扱いは変わりません!
飛行機の預け荷物として預かるものは、場合によっては一つの便で200個以上あることもあり、従業員には大前提として、時間がありません。そのような状況の中で、わざわざ「FRAGILE」ラベルを見つけ、それだけ丁寧に扱うということはほぼないと考えて良いでしょう。ということは、「FRAGILEなものは入れない」ということになります。もし旅行先で買った貴重なアンティークを持ち帰りたい時は、発送しましょう。
以上、飛行機の噂とその真実をご紹介していきました。いずれも一度は聞いたことがあるようなものではなかったでしょうか。ぜひ飛行機に乗る際の小ネタとしてお使いくださいね。
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