ヨーロッパの各地ではよく骨董市が開かれます。
骨董なんて趣味じゃないし、よくわからない・・・。なんて言わずにのぞいてみてください。掘り出し物がいっぱい、土産用に作られたものではない、本物のヨーロッパの物に出会える骨董市。年代とか、価値とか考えず自分のお気に入りを探してみれば、きっと素敵な逸品に出会えるはずです。
イタリア、フィレンツェでは、毎第2、3、4日曜日に、場所をかえて骨董市が開かれています。ほぼ毎週末どこかで骨董市が開かれていますし、常設されている骨董市もありますので、観光客にも見やすくなっています。そんなフィレンツェから、骨董市の情報です。
古き良き物を大切に使うイタリア、骨董市の魅力
イタリアでは、古い物でも良い物は大切に使います。例えば、おばあちゃんが集めた素敵な食器、ひいおじいちゃんが使っていた立派な机など、古い物でも良い物を大切に使う事は、安く新しいものを買うよりもずっと自慢になることなのです。
そのように、古い物でも良い物は大切に使う習慣のあるイタリアでは、骨董市が盛んなのです。
骨董市というと、人の使い古しでしょ? とか、ヴィンテージ品を探し当てる宝探しでしょ? と思われている方も多いかもしれません。確かに使い古しのものですし、とんでもない価値のあるヴィンテージ品が隠れていることもあります。でもここに買い物に来る人は、ただ自分の生活で使う物を買いにくるのです。難しい事はなにもありません、自分の必要な物、自分の好きな物を見つけるだけなのです。
もちろん、安くて新品のものを買う事も出来ます。でもその前に骨董市をのぞいてみてください。長年の経過にも耐え、未だに魅力的に感じるデザインの良い品がたくさんあります。
それに、年代、メーカーもバラバラですから、1件のお店で探すより幅広いテイストのものが揃っていますよ。もしその中にあなたの好みの物が見つかれば、それこそ新品を買うよりも安い値段で質の良い物が手に入れることができるのです。
んー、ちょっと面白そうかも、と思った方は、早速、骨董市に出かけてみましょう。次はフィレンツェの骨董市の情報です。
フィレンツェの骨董市情報
毎週第2日曜日は、サント・スピリト広場(Piazza Sant Spirito)で骨董市が開かれます。
あまり規模は大きくありませんが、骨董の他、オリーブの工芸品などを売るお店も出ているので、ちょっと屋台市を見るつもりで出かけるのもいいでしょう。
毎月第3日曜日は、バッソ要塞(Fortezza da Basso)の公園で大きな骨董市が開かれます。
公園の噴水のまわりにたくさんの出店がたち、売っているのも家具や食器など使える日用品から、昔の器具など珍しいもので骨董マニアをうならせる逸品まで揃います。
第4(最終)日曜日は、チョンピ広場(Piazza Ciompi)の骨董市です。チョンピ市場はもともと古道具店が集まる地域ですが、そのまわりにさらに出店がたちます。
もともとある店舗は、第4日曜日だけでなく、平日も開いていますので(営業時間は各お店によります)、例えばフィレンツェを訪れた日が日曜でなかった時には、ここに行くといいでしょう。品揃えは、家具、食器、本に絵に、もうなんでも。
どこも町の中心部にありますので、観光の合間に寄る事も可能です。実は日本でも買えてしまう定番イタリア土産より、思い出に残るお気に入りの品を見つけられるかもしれません。
とかく、安い物をどんどん消費する傾向にある日本ですが、古くても良い物を安く買える骨董市の魅力見直したいですね。そう、イタリアだけでなく、日本だって古き良き物をたくさん持つ国なのですから。
[All photos by Ryoko Fujihara]