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「物を売ったら君は僕のことを忘れる。お金はいいから好きなものを持っていって」

ライター: 赤松春奈
掲載日: Jan 15th, 2017. 更新日: Jan 19th, 2017

砂漠の街ジャイサルメールで、あるインド人が言いました。「物を売ったら君は僕のことを忘れる。お金はいいから好きなものを持っていって」と。

「バックパッカーの聖地」と呼ばれるインド。確かにインドは、日本の常識がまったく通用しないワンダーランド。インドで見る風景、インドで起こる出来事、なにもかもが私たちの想像を超えています。

そんなエキサイティングな国、インドは、同時に手ごわい商売人がひしめく国。彼らとの「対決」は、楽しいこともあるけれど、やはりエネルギーを消耗します。しかし、これまでのインドのイメージを覆す街がありました。


インドの砂漠の街、ジャイサルメール

「物を売ったら君は僕のことを忘れる。お金はいいから好きなものを持っていって」

インド・ラジャスターン州西部、パキスタンとの国境までおよそ100キロの砂漠地帯に、ジャイサルメールの街はあります。
砂岩でできた建物が夕陽に輝く様子から、「ゴールデンシティ」の異名をとるジャイサルメールは、「ピンクシティ」と呼ばれるジャイプール「ブルーシティ」と呼ばれるジョードプルとともに、エキゾチックな風景を求める旅人に人気を集めています。

「物を売ったら君は僕のことを忘れる。お金はいいから好きなものを持っていって」

かつては、インドと中央アジアを結ぶ交易の中継地点として繁栄し、ジャイサルメールの街には莫大な富がもたらされました。旧市街に点在する「ハヴェーリー」と呼ばれる豪華な邸宅の数々が、華やかな歴史を物語っています。

高台にそびえる城塞に今も人々が暮らすジャイサルメールは、生きた城塞都市。中世そのままの街並みに、きっと感動するはずです。

インドのイメージを覆したジャイサルメール

「物を売ったら君は僕のことを忘れる。お金はいいから好きなものを持っていって」

インドの旅はとてもエキサイティングですが、そのぶんエネルギーを要します。街を歩くと飛んでくる視線、オートリクシャー(三輪タクシー)や土産物店の客引き・・・

ジャイサルメールに到着したとき、筆者は少々「インド疲れ」を起こしていました。ところが、ジャイサルメールの駅に着いた瞬間、「なにかが違う」と感じたのです。その感覚は、街を歩くうちに確信に変わりました。

旧市街を歩けば、街の人々が笑顔で「ハロー」と声をかけてくれます。強引な客引きで有名なオートリクシャーと遭遇しても、ドライバーは「ハロー」と挨拶してくれるだけ。「断るぞ」と気合を入れていたのに、拍子抜けです。「なんなんだ、この街は・・・!?」

(次のページに続く)


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