旅先では、思いがけない出会いが多々あるものです。友情や恋愛に発展する出会い、その後の人生に大きな影響を与える出会い・・・。
例えば海外旅行が好きなひとの場合、10回以上海外へ行ったことのある人の約7割が国際恋愛を経験しているというデータもあるほど! 日常から離れるせいか、海外で恋に落ちる確率は想像以上に高いのです。
マレーシアでの出会い
ひとり旅でマレーシアを訪れたときのことです。友人を待っている間の時間つぶしに、マレーシア料理やローカル色たっぷりのドリンクが魅力のフランチャイズカフェ「パパ・リッチ」でミルクティーを飲むことに。海外のカフェやレストランはメニューのラインナップが面白いので、メニューを見ているだけでも30分ぐらい暇つぶしできちゃいます。
マレーシアのミルクティーはコンデンスミルク入りで、とっても濃厚
ミルクティーが席に届いてからも、メニューをくまなく読んでいた筆者。すると、ウェイターの男性が「それ、そんなに面白いですか?」と話しかけてきました。
カトマンズからクアラルンプールへ
メニューもひと通り読み終えたところだったので、彼の話に付き合うことに。「クアラルンプールって、すごく都会的だよね!」と、ウェイターのKくん。そうね、そうかもね、と相槌を打っていると「僕はカトマンズ出身です」と聞いてもいないのに、自分のことを語り始めました。
はるばるカトマンズからマレーシアの首都クアラルンプールにやって来たKくん。カトマンズといえば、ネパールの首都ではあませんか! カトマンズよりも給料の高いマレーシアで、ウェイターとして頑張っているといいます。カトマンズに興味があったので、なんだかちょっとワクワク。
スパイスの効いたレンズ豆のスープとご飯などから成る、ネパールの定食「ダール・バット」
カトマンズで食べるべき現地のグルメや見所を教えてもらったため、アブなそうなひとではないと判断。「カトマンズに来たときには、必ず案内するから」と言うので、連絡先を交換してその日はお別れしたのでした。
その後の展開は・・・?
どんな風に関係を深めていきたい?
その後、Kくんから連絡が何度かあり、メールでやり取りをしました。とても優しくて温厚、やり取りするたびに人柄の良さが伝わってきます。でもあるとき「どんな風に関係を深めていきたい?」と聞かれたのをきっかけに、返信の頻度を少なくすることに。恋愛対象ではない相手に妙な期待を抱かせるのはよくないと思ったからです。
6年を経て・・・「君のようなひとを探していました」
マレーシアの旅から6年を経た2017年5月。Kくんから久しぶりにメッセージが届きました。現在はカタール航空のスタッフとして活躍している、とのこと。現在の近況を報告しあったことで、筆者が既婚であることを知った彼。「この6年間、君のようなひとを探してきた。でも、なかなかうまくいかないんだ」と、切ないことを言ってきました。でも、会ったのは一度きりだし、大した会話だってしてないのに。
旅先で出会った人との恋愛は、一夜限り、あるいは数週間という、刹那的なものが多かったので、Kくんのようなピュアな心はとても素敵だと思いました。シングルだったら、心動かされたかもしれません。
出会いという縁を大切にすることで、恋愛につながることは大いにあり得る気がします。旅先で出会ったご縁、みなさんも大切にしてくださいね。
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