数多くのパワースポットが点在する京都。無病息災、学業成就、商売繁盛、安産などのご利益があるお寺や神社が多い中、「悪縁切り」で有名な神社もあるんですよ。
今回は、京都で最強の縁切り神社と噂の「安井金比羅宮」を現地ルポ。
東山区にある縁切り神社「安井金比羅宮」。祇園や清水寺、八坂神社などの名所が集まる京都屈指の人気エリアにありアクセスも便利。鳥居に掲げられた「悪縁を切り良縁を結ぶ祈願所」という言葉が目を引きます!
安井金比羅宮の歴史はとても古く、飛鳥時代に藤原鎌足が藤原家の繁栄を願って「藤寺」を建てたのがはじまりなのだそう。
祀られている主祭神は崇徳天皇。保元の乱によって讃岐国に流刑となった崇徳天皇は、金刀比羅宮にて罪が許されるようにと一切の欲を断ち切って参籠(おこもり)されたと言われています。このことから安井金比羅宮は古来より断ち物の祈願所として信仰されているのだとか。
本殿横にある短冊状の白い紙がびっちりと貼り付けられた、まるで巨大なモップのような奇妙な物体。これこそが安井金比羅宮を象徴する「縁切り縁結び碑(いし)」で、多くの参拝者のお目当てでもあります。
無数の紙が貼られているため原形がわかりにくいのですが、高さ1.5メートル 、幅3メートルの絵馬の形をした巨石で中央下方には穴が開いています。
悪縁切りと良縁結び両方のご利益が授かれると伝えられており、白い紙は「形代(かたしろ)」呼ばれ、参拝者の様々なお願い事が書かれているんです。
縁切り縁結び碑にまつわる説明も詳しく紹介。
願掛けをするにはまず本殿を参拝した後、形代に切りたい縁・結びたい縁などのお願い事を書きます(お賽銭箱に100円程度をお納めします)。
次に形代を持ちお願い事を念じながら、穴を表から裏へ向かってくぐります。これによってまず「悪縁を切る」のだそう。続いて裏から表へくぐることで「良縁を結ぶ」のだとか。碑の中央には亀裂があり、神様のお力がその亀裂を通って穴に注がれているので、穴をくぐることでご利益が得られるのだそう。最後に形代を碑に貼って願掛けは終了。
筆者も碑をくぐらせて頂いたのですが、穴が意外と小さいので膝をつきながら“ほふく前進”で進まないと抜けられませんでした・・・。また周囲から丸見えなので、女性の方はスカートではなく必ずパンツで行きましょう(笑)。
貼られている形代をちらっと見たところ、人間関係の縁切り祈願が多いのかと思いきや、「炭水化物・脂肪と縁を切り、ダイエットが成功しますように」「甲状腺と縁が切れますように」「プライドの高さ、性格の悪さと縁が切れますように」など、健康や性格的な縁切りを願う人が多かったのが印象的でした。
しかし一方で「一日も早く、娘が今の彼氏と別れますように」「旦那が不倫相手と早く別れますように」「彼氏が奥さんと早く別れて、早く結婚できますように」「息子が早く嫁と離婚できますように」「〇〇が事故で死にますように」などなんともドロドロした形代も。人間関係の縁切りでは「別れたい」よりも「別れさせたい」といったお願い事が多く見受けられました。
社務所では縁切り用のお守りだけでなく、縁結びのお守りや、心機一転お守りなども販売。また縁切り縁結び碑でのご祈願は終日可能。早朝や夜間でも碑をくぐることができるので、周囲の目が気になる人も安心です。
連日大勢の参拝者で賑わう話題のパワースポット「安井金比羅宮」。
自分ではどうにもならないような切りたい悪縁がある時は、京都で最強と噂の縁切り神社で神頼みしてみませんか?
[All photos by Nao]