どうしてもお隣に気を使ってしまうエコノミークラス

(c) Atsushi Ishiguro
エコノミークラスの座席は、ボーイング777なら窓際から3席で通路、キャビンの中心に4席で、全部で10席といったレイアウトが多く、混んでいればかなりの混雑になります。
通路側じゃない真ん中の席なら、トイレに行くにも、隣の人になるべく迷惑かけないようにその人がトイレに立つのを待ってみたり、窓際の席の場合には、お隣の2人に「すいません」と言って通してもらったりと、気を使うことが多いですよね。
気を使いすぎるのは、日本人の特徴なんでしょうか。海外の人たちはどんなことに気を使っているんでしょう。英国航空の調査結果をもとに、検証してみましょう!
真ん中の席のひじ掛けは誰のものなの?

さて、この図をご覧ください。一番窓側のひじ掛けと通路に面したひじ掛けの合計6つは、誰のものかすぐわかります。問題はその他の7つ。もしかしたら、一つも自分のものにならないかもという席が4つもあります。
調査によると、67%の人が「ひじ掛けは一つは自分でキープして、反対側のひじ掛けは隣の人に譲る」のが正式なマナーではないかと答えています。イギリスとアメリカからの乗客で、真ん中の席に座った人の50%が、両方のひじ掛けを自分のものにしたいと考えるそうです。逆に、イタリア、フランスとドイツからの乗客の場合、50%の人は隣り合った席との間のひじ掛けは、「使っていいですか」と聞いた人が使えばいいと考えているそうです。
うーん。これでは、なんとも判断ができないのですが、いずれにしろ「ひじ掛けの1つは使って問題ない」ということくらいしか言えなそうですね。あとは、臨機応変に。
席に座ったら靴を脱いでもいいの?

59%の乗客が、席に着いて靴を脱ぐことについては問題ないとしています。機内では足がむくんだりしますから、健康上も大切なことだと思います。でも、靴下まで脱いでしまうのは、87%は好ましく思っていないようです。「靴を脱いでも、靴下脱ぐな」ですね。
ただ、イタリアからの乗客の場合75%が靴を脱ぐこと自体NG。イタリア便に乗ったら要注意です。
トイレに行くときに起こしちゃっていい?

80%の人が、おこしても大丈夫だと回答しました。でも、40%の人たちは、1回だけならいいけど、2回目以降はダメとのこと。
では、「乗り越える」というか、起こさずにそっと足元からすり抜けるのはどうなんでしょう?
全体の1/3の人が、実際乗り越えているらしいです。ただしエチケットは、フェイス・トゥー・フェイス。お尻を向けるのはNGです(ただ、アメリカ便の乗客の場合は、顔側とお尻側、50/50です)。
もし、乗り越えている間に相手が起きてしまったら、にっこり「エクスキューズ ミー」で切り抜けましょう。
隣の人のいびきがうるさいんです!どうする?
66%の人は、いびきがうるさいからと言って、小突いたりすることはないそうです。その代わりにヘッドホンをつけて音量を上げたりする程度。ところがイギリス便の乗客の場合には、なんと20%の人が、ぐっと突いて偶然を装ったりすると回答しているようですよ。
飛行機の中はいびきに限らず騒音が多く静かではないので、ヘッドホン位にしておいたほうがよさそうですね。
また眠りに関しては、枕を使うとよく寝られるという人が67%。ドイツ便では空気まくらなどを持ち込む人が多くみられるそうです。
勝手に空いている席に移るのは?

自分の席の両側に乗客がいるけれど、ちょっと隣を見れば空いている席がある! そんな時どうしますか? 53%が、キャビンアテンダントに確認を取った後ならいいと考えています。また、特にイギリス便の乗客の場合、38%が離陸後シートベルトサインが消えてからにすべきだと考えているようで、他の人たちに後れを取ってしまうようですよ。
その他の注意事項
英国航空では、より快適に過ごすためのポイントを案内しています。
・もし隣の人と話したければ、まずあいさつ程度にしておいて様子を見ましょう。
・タブレットやスマホのスクリーンは、ナイトモードなどにして暗くしておきましょう。
・アイマスク、耳栓、ヘッドフォンなど、外部と自分を遮断できるものを用意しましょう。
・音楽やビデオは、なるべくリラックスできるものを選ぶとよく眠れます。
・足を冷やさないようにすると、よりよい眠りになります。
さぁ、次のフライトで気を使いすぎることなく、いつもよりリラックスしましょう。なにしろお隣の席に座った人との関係は、ニコッと微笑むだけでも随分変わるかもしれませんからね。
[GLOBAL TRAVELERS SPEAK OUT ON FLYING ETIQUETTE]
[Should the Middle Seat Really Get Both Armrests?]
[All Photos by shutterstock.com]

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Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。
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