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TABIZINE「世界の謎」特集、どうぞお楽しみください。
※Google Earthキャプチャ画像
航空技術の発展にともない、世界中どこでも旅行できる時代になりましたね。そのため地球上には未開の地などないと思われているでしょう。
しかし、2017年の今でも誰も立ち入ることができない島があるのです。その島に立ち入ったら、命を落とす危険も大。そんな世界一恐ろしい島とも言える北センチネル島とその住人についてご紹介します。
北センチネル島ってどこにあるの?
※Google Earthキャプチャ画像
北センチネル島はインド領・ベンガル湾内のアンダマン諸島に位置します。ミャンマーから南にくだった場所にあり、東南アジアからも近いです。いびつな四角型の島で、グーグルアースで確認したところ、人工的な建物は一切なく、木々が生い茂るジャングルでした。
また島には美しいブルーのビーチがあることが確認でき、もしこの島がリゾート地になったら最高な場所になるのでは? と想像してしまいます。また住人がどこかにいるのでは? とわずかな期待を胸にグーグルアースで島を拡大してみましたが、残念ながら、この島の住人の姿を見つけることができませんでした。
恐怖、北センチネル島の住人たち
※Google Earthキャプチャ画像
北センチネル島の先住民はなんと6万年もの間、北センチネル島に住んでいると言われています。食糧の調達は狩猟、漁労、採集でまるで原始時代のようです。生活様式は15,000年前の人間の生活様式に匹敵するとか。当然ながら、この島の住人達の伝統や文化はもちろんのこと、使う言語も明らかになっていません。島民の人口についても、50人から400人程度と言われていますが、はっきりとしたデータはどこにもないんです。
ネット上で「北センチネル島」と検索をしてみると、この島の住人たちを写した数枚の写真と動画を見ることができます。筆者も見ることができるものは見てみました。住人たちは体躯は細いのですが、とても柔軟な筋肉を持っている感じで、強そうです。さらに日常的に矢を使っていて、矢の的中率もかなり高いと思われます。外部の人間に好意的な島民であれば問題ありませんが、そうでない場合は、まさに近づくと命を落とす危険性大の島だと言えるでしょう。
島民と接触を試みたものの失敗に終わる
過去には人類学者であるTriloknath Pandit率いるチームが島民と接触を試み、彼らにココナッツや豚などの贈り物を届けますが、親しくはなれずに終わります。それどころか彼らは背を向けてしゃがみこみ、排便するかのようなポーズをして“歓迎しない”という侮辱の意思表示までしたとか。個人的には、このポーズの本当の意味を知りたいのですが、難しいのが残念です(笑)。
また、2006年にはこの島に船で寝ている間に流れ着いてしまったインド人漁師2人が殺されています。2004年のスマトラ島沖地震の際も、インドの警備隊がヘリコプターで救援物資をこの島に運びましたが、ヘリコプターに向けて矢の放ってきたそうです。そのせいで地震による島の被害状況も確認できないままだとか。これでは誰も安易に近づくことはできませんよね。現在ではインド当局によって島から3マイル以内には立ち入りが禁止されています。
どうして頑なに外部の人間を拒絶しているのか?
この島を最初に探検したのは、1880年にインドを統治していたイギリス人だそうです。その際、この島の住人の何人かを連行しようとしたそうなのですが、航海の途中で病に冒され、島に帰したのだとか。
この島に住む人たちは、外部との接触を絶っていたためインフルエンザや麻疹などの一般的な病気に対する免疫力を持っていない可能性が高いんです。そのため、強引に接触を試みるのは危険だとも言われています。下手をすると島民全員が病気にかかり、全滅してしまうことも考えられるのです。そう考えると、島民が「種の保存のため」「生きる知恵」もしくは「子孫繁栄のため」として、外部の人間を頑なに拒絶しているのも納得できますよね。
世界最後の秘境とも呼ばれている北センチネル島。島民がどんな生活を送り、どのような言語で会話しているのか非常に気になるところですが、個人的には地球上にこのような場所があっても良い気がしました。長い歴史の中で多くの先住民族は、外部からきた人たちによって滅ぼされたり、搾取されてきたのです。そのため、貴重なこの島を世界遺産のようなものにして、守っていくことも大事なのではないでしょうか。
[Daily Mail,INDEPENDENT]
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