(C) Director Mise
米系エアラインは、 日系に比べて機内食がイマイチと言われています。日本人からは「アメリカの航空会社の機内食は期待していない」という手厳しい声も。特にアメリカ発日本行きの機内食(アメリカ積みの機内食)は不味いとの噂が立っていますが、現時点ではどうなのでしょうか。
(C) Director Mise
2018年1月のシカゴ発成田行きのユナイテッド航空のエコノミークラス機内食を、現地ルポいたします。
2015年6月まで有料だったワインとビール
格安航空会社は機内食を有料化することで、チケット価格を抑えています。価格に敏感な搭乗客が格安航空会社に流れ出したため、大手エアラインもチケット価格を引き下げるためコストダウンを図っていました。国際線エコノミークラスのビールやワインのアルコールは有料になり、機内食は明らかにコストダウンした内容。筆者も当時米系エアラインを利用した時、ワインに500円を支払い、機内食は「これだったら要らないかも」と思うレベルでした。
筆者と同様に感じた搭乗客は米系エアラインから離れていき、サービス低下に繋がるコストダウンは客離れの結果をもたらしました。フライト時間の長い国際線で、何の楽しみもないのに、大手米系エアラインをなぜ選ばなきゃいけない?と誰もが思ったのでしょう。その結果、2015年6月よりビールとワインは無料に、機内食はシェフチームが新たなメニューを考案しました。
2015年6月1日より新サービス開始
●内容を一新した高品質の機内食を開始
●ビールとワインが無料に
エコノミークラスでも、ビールとワインを無料で提供します。また機内では、乗客一人一人に水をペットボトルで提供します。
シカゴ発成田行きのディナー(エコノミークラス)
(C) Director Mise
以前に比べて、アメリカ発ユナイテッド航空の機内食は変化していますね。
1.四川風大千鶏肉(野菜各種、ジャスミンライス)
2.七種野菜の炒め物(照り焼きソース、焼きそば)
1、2共に小麦粒とりんごのサラダ付き
日系エアラインと比べると、シンプルな構成ですが、少数精鋭(?)で頑張っている様子を感じますね。サラダは工夫が感じられますし、四川風大千鶏肉のチキンはしっとり、野菜は変色せず生き生きとしています。
(C) Director Mise
ディナーのデザートは、マンゴーシャーベットが出てきました。やった!一気にテンションが上がります。ANAの北米国際線のように、ハーゲンダッツのアイスクリームも嬉しいですが、乾燥した機内ではさっぱりしたシャーベットは気が利いています。しかもフルーツでは(筆者が)一番好きなマンゴーですよ。デザートに力を入れるのは、大歓迎です。
軽食(エコノミークラス)
(C) Director Mise
ターキーとスイスチーズのサンドイッチ。おやつにM&Mのチョコレート!M&Mに、テンションが再上昇(笑)。ちょっと一口甘いものが欲しい気持ちを、よく分かっていらっしゃる。
ユナイテッド航空を、見直してきましたよ。
成田到着前のブレックファスト(エコノミークラス)
(C) Director Mise
1.オムレツ(ペッパージャックチーズ、ほうれん草、トマトのオムレツ、ポテトとチキンソーセージを添えて)
2.ミニ・バターミルクパンケーキ(シロップ、チキンソーセージ)
2を選びましたが、ミニ・バターミルクパンケーキは「フレンチトースト」とアナウンスされていたので、メニュー変更があったようです。でも、フレンチトーストって!大好きなフレンチトーストがエコノミーの機内食で出るなんて、ちょっと感激。
フルーツサラダも冷凍にしてはフレッシュです。
「女性受け」をターゲットにした機内食
ユナイテッド航空シカゴ発成田行きの機内食は、明らかに女性受けを狙っていますね。「マンゴーシャーベット」、「M&Mチョコレート」、「フレンチトースト」に心動かされない女性はいないはず。搭乗客を喜ばせようという意識が感じられます。
過去に比べて、数段レベルが上がった機内食。「米系エアラインの機内食はヒドイ」という汚名は返上出来そうですよ。
記事協力:Director Mise
[A Photo by shutterstock.com]