中世の面影を残す美しい町がいまだ数多く残るヨーロッパ。そんな歴史ある町並みと、美しい自然が調和したヨーロッパのリゾートなら、最高にロマンティックなひとときが過ごせます。
その一挙手一投足に注目が集まるロイヤルカップルや、世界の歌姫も訪れた、一度は行ってみたいヨーロッパのリゾート地をご案内しましょう。
ポルトフィーノ(イタリア)
元「デスティニーズ・チャイルド」のメンバーで、世界的に大きな影響力をもつ歌姫ビヨンセ。彼女とその夫であるジェイ・Zがバカンスに選んだ場所が、北イタリアのリグリア州に位置するポルトフィーノです。
古くから数多くの有名人が訪れることで知られる高級リゾート地で、小さな町ながら絵のように美しい港や、隠れ家的雰囲気で人気を集めています。一説によると、東京ディズニーシーのテーマポート「メディテレーニアンハーバー」のモデルにもなったとか。
町を見下ろす丘の上に位置するブラウン城跡からは、パステルカラーの町並みと紺碧の海が織り成す見事な風景が広がっています。
まだまだ日本人観光客が訪れることの少ないポルトフィーノですが、ロマンティックな絶景として人気上昇中の世界遺産チンクエテッレも同じリグリア海岸沿いにあります。断崖にカラフルな家々が並ぶ、リグリアならではの魅惑の風景に会いに行ってみては。
アルガルヴェ(ポルトガル)
第3子の誕生を控えているイギリスのウィリアム王子とキャサリン妃。知性と親しみやすさをあわせ持ち、世界に注目されるロイヤルカップルが訪れたのが、ポルトガル最南端のリゾート地、アルガルヴェ。
日本ではあまり知られていないアルガルヴェですが、ヨーロッパではビーチの楽園として有名。年間を通して温暖な気候に恵まれているうえ、晴天率も高いとあって、ヨーロッパ各地から太陽を求めるバカンス客がやってきます。
この地方には、ラゴスやヴィラモウラをはじめとする数多くの魅力的な町があり、海水浴やマリンアクティビティなどを満喫することができます。
黄土色の断崖に守られた透き通ったエメラルドブルーのビーチに、岩のあいだにひっそりと横たわる入江まで、絶景ビーチの数々に出会えるアルガルヴェは、世界のビーチ好き憧れの地。
ドゥブロヴニク(クロアチア)
ジブリ映画「紅の豚」や「魔女の宅急便」の世界を思わせるとして大人気の、クロアチア・アドリア海沿岸の町ドゥブロヴニク。「アドリア海の真珠」の異名を持つ城壁に囲まれた旧市街は、まるごと世界遺産に登録されています。
中世の時代にはラグーサ共和国として一時代を築き、ヴェネツィア共和国と肩を並べるほどの隆盛を誇っていたドゥブロヴニク。当時の遺産にふれる町歩きが楽しいドゥブロヴニクですが、同時にビーチリゾートとしても高い人気を誇ります。
そんなドゥブロヴニクは、第42代アメリカ大統領ビル・クリントンとその妻ヒラリー・クリントンや、エリザベス・テイラー、リチャード・ギアなど、世界にその名をとどろかせる有名人やスターお気に入りの場所でもあります。
旧市街の東側に広がるバニエ・ビーチでは、旧市街の眺望や海水浴が楽しめるほか、ドゥブロヴニク旧市街の向かいに浮かぶロクルム島では、たくさんのクジャクとの出会いや紺碧のビーチに囲まれた癒しのひとときが体験できます。
町歩きとリゾートの両方が揃うドゥブロヴニクは、どちらも捨てられない欲張り派にぴったりの贅沢な旅先なのです。
フヴァル島(クロアチア)
クロアチアのアドリア海に浮かぶフヴァル島。クロアチアには1000を超える島がありますが、そのなかでも特に有名な島のひとつで、イギリスのヘンリー王子やトム・クルーズなど、そうそうたる有名人も休暇に訪れています。
フヴァル島の魅力は、豊かな自然と歴史的な町並み。フヴァル島の中心都市、フヴァル・タウンでは、ルネッサンス期に建てられた教会や修道院などの歴史的建造物の数々が、周囲の自然景観と見事な調和を見せています。
なかでも、町を見下ろす城塞からの風景は文句なしの絶景。青く透き通ったアドリア海と、オレンジ屋根の旧市街が一体となった景色に言葉を失うほどの素晴らしさです。
ラベンダーの栽培が盛んで「ラベンダーの島」とも呼ばれるフヴァル島のお土産には、オリジナリティあふれるラベンダー製品を。手描きのペイントが施されたボトルに入ったオイルなど、温かみあふれるラベンダーグッズの数々が待っていますよ。
イビザ島(スペイン)
世界屈指のパーティーアイランドとして有名なスペインのイビザ島は、パリス・ヒルトンや、ジャスティン・ビーバー、オーランド・ブルームといった若手スターたちがこぞって訪れる場所。
なにかと騒々しいイメージがつきまとうイビザ島ですが、その魅力はクラブだけではありません。
島全体が世界遺産に登録されているイビザ島では、地中海地方らしく白壁の家々が並ぶ町並みや、中世の面影を残す旧市街の散策が楽しめるほか、「地中海でも一、二を争う」といわれるほど透明で美しいビーチに出会えます。
パーティーのイメージが先行しがちなイビザ島ですが、紀元前654年からの長い歴史に育まれた古い町並みと、独自の貴重な生態系が残る、歴史と自然の島でもあるのです。
アンティーブ(フランス)
アンティーブは南フランス、ニースとカンヌのあいだに位置する海沿いの小さな町。それでいて、レオナルド・ディカプリオをはじめとする数々の有名人たちを惹きつけてきた場所です。
コート・ダジュール地方らしい紺碧の海の風景に加え、この町の目玉となっているのが「ピカソ美術館」。アンティーブを訪れる観光客の多くがお目当てにしているのがこの美術館で、海に面した城砦にピカソが自ら寄贈した絵画やデッサン、陶器などの貴重なピカソ作品の数々が展示されています。
さらに町の中心に位置する広場には「ペイネ美術館」も。フランスのイラストレーター、レイモン・ペイネの優しく幻想的な世界観が堪能できます。海のそばでアートに触れられるとは、なんて南仏らしい粋なはからいなんでしょう。
タオルミーナ(イタリア)
イタリア・シチリア島のリゾートタウン、タオルミーナ。リュック・ベッソン監督の映画「グラン・ブルー」のロケ地としても知られ、シチリア島でも特に有名なスポットのひとつです。
その美しさから18世紀後半から観光地としての人気が高まり、古くはニーチェやゲーテ、さらにはオードリー・ヘップバーンといった数々の偉人や有名人も訪れています。
タオルミーナの魅力はなんといってもその景色。タオルミーナの町はタウロ山の中腹、標高200メートルの高台に位置するため、周囲に広がる景色は絶景です。すぐそばには真っ青な海、遠くには時折噴煙を上げるエトナ山までをも見渡せます。
その歴史を紀元前4世紀にさかのぼる古い町だけあって、シチリア2番目に大きいというギリシャ劇場や大聖堂をはじめ、各時代を彩ってきたさまざまなな建築様式の歴史的建造物がひしめき合っています。
人工美と自然美が見事に融合した神々しいまでの美しさを目にすれば、ここが数々の有名人を惹きつけてきたのもうなずけるはずです。文豪ゲーテはギリシャ劇場からの景色を「これほどの景色を眼下におさめたものは他にいるものではない」と評したとか。
観光やショッピングもいいけれど、少しペースを落としてその土地ならではの景色や空気をじっくりと楽しんでみたくなる。
そんなふうに心を豊かにしてくれる、ヨーロッパの美しいリゾート地へ出かけてみませんか。
[europeanbestdestinations.com]
[All Photos by shutterstock.com]