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観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】

Posted by: あやみ
掲載日: Apr 26th, 2018.

今年20周年を迎える国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル & アジア。フェスティバルアンバサダー、LiLiCoさんに、心のサプリのように楽しめるショートフィルムの魅力を、余すことなく紹介していただきました。

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観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
第89回米国アカデミー賞 短編実写映画賞受賞作品『合唱』(原題:Sing)

体の調子を整えるサプリのように、心の調子を整えるサプリとも言えるのが、短い時間でサクッと楽しめるショートフィルム。思いっきり泣きたいとき、気分転換したいとき、明日の活力を養いたいとき・・・あなたの知らないショートフィルムの世界をのぞいてみてください。まるで心だけが旅に出たように、ポジティブな感情が高まったり、辛い気持ちが和らいだり。ショートフィルムには、それだけのパワーがあると言っても過言ではありません。

今回は、米国アカデミー賞公認アジア最大級の国際短編映画祭ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(以下、SSFF & ASIA:6月4日~24日都内にて開催)のフェスティバルアンバサダー、LiLiCoさんに、ショートフィルムの魅力を余すことなく紹介していただきました。

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】

ーーーショートフィルムの素晴らしい点はどのようなところだと思いますか?

ショートフィルムは、短時間で人生に役に立つヒントを運んでくれるエンターテインメントだと思っています。嫌なことがあったとき、元気なときなど、どんな気分のときでもフィットする作品があります。ブラックユーモアな作品も多く、少しハッピーな気分になれると思うんですね。オンラインシアターのショートフィルム*は、スマホでいつも持って歩ける幸せだと思っています。重くないしね! ショートフィルム、ウェイトレス(weight less)ですよ(マクドナルドのスマイル「0円です」にかけて)、なんてね(笑)。
ブリリア ショートショートシアター オンラインでは会員登録すると、無料で選りすぐりのショートフィルムが楽しめます。

ーーー気持ちのサプリメントのようにショートフィルムを楽しむ具体的な方法について教えてください。
観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
『Class Trip』(SSFF & ASIA 2018スウェーデンイベントで上映)

世の中には、サプリメントがいっぱいありますよね(ビタミンだの、カルシウムだの・・・)。その数よりもっと、ショートフィルムがあるんです。そして、そんなショートフィルムから、その国の文化を数分の間に知ることができます。例えば、スウェーデンにはなかなか行けないですし、スウェーデンの家の中の様子なんて多くの人が知らないと思いますが、作品を通して、スウェーデン人の日常を垣間見ることができます。

また、短いからこそ余韻が残り、何回も見返すことができて、色々と考察できます。作品時間は短くても、長編映画のように長く余韻を楽しめるんです。年齢やその時の自分の状況によって内容の解釈が変わることもありますよね? 恋愛ものの作品だったら、フラれた時と、恋人がいて幸せな時では解釈が変わるように、自分の気持ちのバロメーターを試せるものでもあると思います。

あと、ショートフィルムを知っているだけでカッコいい人間になれるんですよ。「ショートフィルムのあの作品が好き」と言うと、「この人、映画通だな」という印象をもたれます(笑)。映画初心者から映画通まで、ぜひショートフィルムの中でお気に入りの作品を見つけて欲しいですね。

ーーーLiLiCoさんがショートフィルムにハマったキッカケを教えてください。

普通であれば夢で終わるものを行動に移せるのが、別所哲也さんというエンターテイナーです。別所さんは、セリフを覚えたり、難しいニュースも読まなければいけないし、やることがいっぱいあると思うんですが、そんな中でも、SSFF & ASIAの代表として、自ら作品を探したり、クリエイターとのネットワークを作ったり、スポンサーを探したりと、映画祭を20年間も継続してきたんです。私がなぜ日本に来てショートフィルムにハマったのかと言えば、別所哲也さんに出会って、ぜひお手伝いしたいと思ったからなんです。

ーーーLiLiCoさんオススメのショートフィルムをいくつか教えていただけますか?

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
『色のない洋服店』(Blu-ray & DVD が6月15日(金)に発売開始)

Dream Amiさん主演の『色のない洋服店』という作品です。モノクロの世界の中で、Dream Amiさん演じる洋服店の店員も最初は真っ黒な服を着ているんですが、ある時、勇気を出して自分が良いと思った色のある服をどんどん広めていくというストーリーで、この作品を観たとき、311の震災を思い出しました。

https://www.youtube.com/watch?v=T3eN6bUsaGI

あのとき、みんなグレーや黒の地味な色の服を着て、発言も自粛していましたよね? でも、私がオレンジのミニスカートを着てTV番組に出たら「この子は日本人が失った物をすべて持っている」と被災地に住む視聴者からたくさんのメールやFAXをいただいたんです。そのことをこの作品の齋藤俊道監督に話したら「僕が描きたかったことが全部LiLiCoさんに通じた」と言われました。監督は震災のことまで考えてこの作品を作ったそうです。この作品は何回観ても泣けますよ。

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ショートフィルム『プールサイドで』

ショートフィルムは数分間で「あなたはどう思いますか?」と観る側に答えを委ねてくる作品が多い。中でもジジ・ハディッド主演の『プールサイドで』は、「自分の親を知っているか?」という問いかけがあったりして、心が痛くなる作品ではありますが、映像がスタイリッシュでリフレッシュできますよ。

『プールサイドで』
https://sst-online.jp/theater/315/

『フラワー』という大沢たかおさん主演の作品も、危ない恋にハマった時に、ぜひ観て欲しいですね。私は大号泣しました。

ーーーショートフィルムにはたくさんの作品がありますが、これだけは観ておいた方がいいと思う作品はありますか?

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
ショートフィルム『ヒッチハイク』

現在見ることができるものとしては、は『ヒッチハイク』ですね。主人公の学生がとある田舎道でヒッチハイクをするんですが、車に乗せてくれたおじさんが人を轢いてしまいます。そして死体を山奥に埋めに行くのを手伝わされるんです。その後、車で学校まで送ってもらった主人公には、あっと驚く運命のいたずらが待っているのです・・・観終わった後、考えさせられる作品です。

『ヒッチハイク』
https://sst-online.jp/theater/317/

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ショートフィルム『午前7時35分』

77回目のアカデミー賞短編実写映画賞にノミネートされた『午前7時35分』も良いですね。ある男性が毎朝カフェで一緒になる、声をかけたい女性のために、カフェの店員やお客さんを巻き込み、歌いながらサプライズをしかけるストーリーなんですが、これまた面白いオチがあり、ジワジワと笑えます。

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ショートフィルム『デビッドの失恋ツアー』

ツアーガイドをしている恋人と別れた男性の話、『デビッドの失恋ツアー』は、元恋人へ未練が残っている人が観たら少しハッピーになれるんじゃないかな、と思います。

『デビッドの失恋ツアー』
https://sst-online.jp/theater/241/

ーーー旅行している気分を味わえるショートフィルムはありますか?

海外を舞台にしたすべての作品ですね。ショートフィルムを観ること自体が旅行になると思います。

2016年に SSFF & ASIAで上映した『オーディション』、これはマーティン・スコセッシ監督にロバート・デニーロ、ブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオ出演という豪華な作品でしたが、映画『ブレードランナー』っぽさがあり、近未来のアジアを旅行した気分になります。

https://www.youtube.com/watch?v=T_KSYIZ61q0
*英語のみ

台湾のジェイ・チョウ監督(長編映画『おもてなし』が4月に日本で公開)の『泥棒』も、台湾の夜市を舞台に、男女の恋愛模様が描かれています。台湾の屋台グルメも登場して、旅のワクワク感を味わえますよ。
こちらは、今年20周年を迎えるSSFF & ASIAのアニバーサリープログラムでみることができます。上映プログラムは無料、席の予約はオンラインで受付中です。

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
ショートフィルム『合唱』

ブダペストを舞台にした『合唱』もおすすめです。この作品はSSFF & ASIA 2016でグランプリを受賞、翌年のアカデミー賞短編実写部門で見事にオスカーを獲得した作品。観ているだけで、その国や場所の匂い、空気感が伝わってくるのも映像の醍醐味のひとつだと思います。

ーーー親子で観たいショートフィルムはありますか?

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
ショートフィルム『VEM?』

『VEM?』というスウェーデンのアニメーションシリーズ。これは完全に子ども向けの作品なんですが、内容に驚くと思います。シリーズの中の一つに、「養子とは何?」というタイトルの作品が入っているんですね。日本では珍しいですが、スウェーデンでは養子が一般的で、そんなことからも、このような作品を観て「こういう人もいるんだよ」「みんな同じじゃないんだよ」と、子どもの理解力が育まれるようになっているんです。そのほかにも、大人が子どもたちに教えるべきことがこの作品には詰まっていて、可愛いキャラクターもいっぱい登場しているので、ぜひ親子で観て欲しいですね。
この作品は、SSFF & ASIA 2018のスウェーデンプログラムで上映します。私もこの上映にはゲスト出演しますので、ぜひぜひ遊びに来てください。

ーーーショートフィルムは考えさせられる終わり方の作品が多い印象ですが、観終わった後の楽しみ方はありますか?

ひとりで観るのも良いのですが、友だちや家族と一緒に観て、観終わった後にみんなで意見を言い合うと楽しいと思います。そのときのどんなこうとを言うかによって、その人の性格や思考がわかるんです。それで、みんなで意見をシェアした後に、もう一回、同じ作品を観るんですよ。新たな視点でみられるのと同時に、映画は2回目の方がオチを知った上で、伏線を発見できるので、面白いと思います。

ーーーショートフィルムを通して、日本のエンターテインメント業界について思うことはありますか?

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】
ショートフィルム『オーディション』

これまでショートフィルムは長編を作りたいクリエイターのための登竜門だったり、売れていない役者のステップアップのためのものでしたが、今は世界がショートフィルムの価値に目を向けるようになり、長編を作っている監督もショートフィルムを作るようになりました。

『オーディション』という作品には、超豪華メンバーが出演していてマーティン・スコセッシ監督、世界で一番贅沢な遊びをやったな、と思います。こういう作品も、役者自らが「やりたい」と思って出演していると思うんです。

私は「この作品に出演したい!」「彼らのためにこの脚本を書く!」 っていうのがないと、エンターテインメントとしてダメだと思っています。役者たちがやりたいことをやらないと、自分たちが本当にやりたい演技ができなくなってしまう。今、日本のエンターテインメント業界も猛スピードで変わってきていると思います。

ーーーLiLiCoさんの人生にとってショートフィルムとはどのようなものでしょうか?

短い時間で深いメッセージを与えてくれる存在ですね。映画を観るということは、自分の器が大きくなることだと思います。勉強や経験にもなり、優しい気持ちにもなれます。ショートフィルムの発想と可能性は無限大で、どんどん新しいものが作られているんです。

今度世界のみんなが知っている物語『シンデレラ』なんかを、色々な国のクリエイターが自国の文化をとり入れて作るショートフィルムの特集をやってみたいですね。

SSFF & ASIA 2018は6月4日(月)からスタート。
まずはオンラインシアターでショートフィルムを観てその虜になっていただき、そしてぜひSSFF & ASIA 2018にも足を運んでいただければと思います。

観ないとソン! LiLiCoさんに聞く、心のサプリになるショートフィルム【インタビュー】

ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2018
http://www.shortshorts.org/2018

ブリリア ショートショートシアター オンライン
https://sst-online.jp/

■プロフィール
LiLiCo
1970年スウェーデン・ストックホルム生まれ。18歳で来日、1989年から芸能活動スタート。TBS「王様のブランチ」に映画コメンテーターとして出演、フジテレビ「ノンストップ!」J-WAVE「ALL GOOD FRIDAY」など、出演番組も多数。声優やナレーション、女優、プロレスラー等マルチに活躍する映画コメンテーター。2011年ネイルクイーン協会功労賞受賞、2013年ベストジーニスト協議会選出部門受賞などファッションにも意欲的に取り組み、バッグやジュエリーのデザイン、プロデュースも手掛ける。2014年からSSFF & ASIAのフェスティバルアンバサダーを務める。

あやみ

Ayami ライター
都内在住のフリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。


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