
見るだけで女性に元気を与えてくれる色が、ピンク。ピンクの服や雑貨を身に着けると気分が昂揚するという人も多いことでしょう。
世界には、人工物や自然が造り上げたまだ知らないピンク色の風景の数々が存在します。心ときめく、7つのピンクの絶景をめぐってみましょう。
ピンクサンドビーチ(バハマ)

カリブ海に浮かぶ島国、バハマ。ここに、その名も「ピンクサンドビーチ」と呼ばれるロマンティックなピンクのビーチがあります。
「幻の砂浜」とも呼ばれるこのビーチがあるのは、バハマ諸島を構成するエルーセラ島。世界の著名人にも愛されてきた美しい島で、故ダイアナ妃のハネムーン先としても知られています。
このビーチが目を疑うまでの見事なピンク色をしている理由 ― それは、粒子状に砕けた赤色のコンク貝と赤サンゴ礁が砂に混じっているから。

夕暮れ時、空がピンク色に染まる風景もまた息を吞むほどに幻想的。結婚式やプロポーズの場所として人気があるというのもうなずけますね。大切な人と一緒に行けたら、最高に甘いひとときが過ごせそうです。
ジャイプール(インド)

インド北部、広大な砂漠が広がるラジャスターン州の州都がジャイプール。18世紀にこの地を治めていたラージプートの有力氏族、ジャイ・シン2世によって整備された計画都市で、バラ色に染まった建造物の数々から、「ピンクシティ」の異名をとっています。
見どころは、風の宮殿(ハワ・マハル)やシティ・パレスをはじめとした、優雅でエキゾチックな建造物の数々。

町はずれの小高い丘の上にそびえるアンベール城は世界遺産。その巨大な姿はもちろんのこと、「世界一美しい門」とも称えられるガネーシャ門や、無数のガラスでできたモザイク画に覆われた「勝利の間」など、内部の建築美もため息なしには見られません。
シュワージュ(ウクライナ)

ウクライナ本土とクリミア半島のあいでに横たわる干潟。「シュワージュ(腐海)」と呼ばれるこの場所には、水面がバラ色に染まった世にも不思議な光景が広がっています。
「腐海」という強烈なネーミングの由来ですが、この干潟は水深が浅いため、夏になって熱せられると腐ったような悪臭を放つことからそう呼ばれるようになりました。
異世界を思わせるメルヘンチックな見た目と、名前とのギャップが印象的なこの地は、「風の谷のナウシカ」のモデルではないかともいわれています。

水面がピンク色に見えるのは、塩分濃度の高い場所で繁殖する「ドナリエラ」という藻類の影響。それだけに、シュワージュでは古くから製塩業がさかんで、ここで採れるミネラル豊富なピンクの塩は世界各地で珍重されています。
ピンクモスク(イラン)

近年フォトジェニックスポットとして人気を集めているのが、イランの古都シーラーズにあるモスク。正式名称を「ナスィーロル・モルク・モスク」といいますが、全体的にピンクがかった外観から、「ピンクモスク」の愛称で親しまれています。
1876年から1888年にかけて建てられたモスクで、外壁には色とりどりのタイルを使って、バラの模様や精緻な幾何学模様が描かれています。
しかし、このモスクの見どころはなんといってもその内部。48の重厚な柱をもつ礼拝堂内には赤の絨毯が敷き詰められ、アーチ型天井はモザイク模様、側面は色とりどりのステンドグラスで飾られています。

そして、早朝の太陽がまだ低い位置にある時間帯になると、ステンドグラスを通した日の光が礼拝堂内部を虹色に染めるのです。
それでなくとも、「真珠のアーチ」と呼ばれるほど、アーチの曲線や細やかな天井の装飾が美しい空間。そこに色とりどりのライトが差し込み、柱や天井をカラフルに染める光景は感動的です。
レトバ湖(セネガル)

西アフリカ、サハラ砂漠西南端に位置するセネガル観光のハイライトのひとつが、レトバ湖。バラ色に見えることから、通称「ラックローズ」と呼ばれています。
東京ドームおよそ64個分の広さをもち、塩分はなんと海水の約10倍。生物が生息できないことで有名な死海よりも塩分濃度が高いといわれており、その景色のみならず、水面に浮かぶのを楽しむこともできます。

特に美しい色彩を楽しむことができるのが、湖面が下がる10月中旬~6月上旬の乾期の時期。ミルキーピンクの湖と青空とのコントラストが実に爽やかです。
ウクライナのシュワージュ同様、ここでも製塩業がさかんで、年間100トンほどの塩が生産されています。
プトラモスク(マレーシア)

日本からアクセスしやすいピンクスポットのひとつが、マレーシアのプトラモスク。
クアラルンプール近郊の行政都市プトラジャヤのアイコン的存在で、愛称は「ピンクモスク」。クアラルンプールから気軽に日帰り旅行ができるスポットとして、注目度が高まっています。
プトラジャヤ湖のほとりにたたずむ、鮮やかなピンクのモスクはなんともフォトジェニック。1997年に建設が始まり1999年に完成した比較的新しいモスクで、バラ色の花崗岩で造られています。

外観が美しいのはもちろんのこと、一面ピンクの内装も心ときめく可愛らしさ。ドームや壁面に施された幾何学模様の装飾や繊細なステンドグラスが彩る空間は、引き込まれるほど幻想的。なんと絨毯までもがピンクで、ピンクの世界へのこだわりが感じられるモスクです。
ヒリアー湖(オーストラリア)

西オーストラリアのエスペランス沖、ミドル島にあるヒリアー湖は、まるでイチゴミルクのようなスイートなピンク色が印象的な湖。全長は600メートルで、上空からはピンクの湖と紺碧の海、白い砂浜、緑の森が織り成す、手つかずの自然の芸術が楽しめます。
世界にはほかにもピンク色の湖がありますが、ヒリアー湖がほかと違っているのは、ピンク色がずっと消えないということ。ほかの湖のピンク色は外気温によって左右されますが、ヒリアー湖では年間を通して美しいピンク色に出会えるのです。
湖の色がピンク色をしている理由は、はっきりとはわかっていませんが、塩殻に生息する細菌が生み出す染料が原因だというのが一説。絵の具の赤と白を混ぜたような、これほどはっきりとしたミルキーピンクが自然に出来上がるなんて、まさに自然の神秘ですね。

それが人工物であれ、自然であれ、ロマンティックなピンクの世界が広がる光景は格別。ピンクを探して旅をすれば、なんだかいいことが待っていそうな気がしませんか。
[All Photos by shutterstock.com]
Haruna ライター
和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。
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