イタリア・シチリア島のラグーザ県にある町「モディカ」は、世界遺産としてだけではなく、チョコレート天国としても有名です。モディカにはチョコレートの工房がいくつもあり、夜はメインストリートにチョコレートの露店が軒を連ねていました。今回はそんなモディカのチョコレートをたっぷりとご紹介します。
エキゾチックなフレーバーも! 伝統的な製法で作られたチョコレート
モディカのチョコレートの起源はなんと古代アステカ帝国までさかのぼります。そこで生まれたカカオの製法がスペインに伝わり、昔、スペインの支配下だったシチリア島にも伝わりました。その製法とは、グラニュー糖を加えたカカオの粉を35〜40度で溶かし、シナモンやバニラ、レッドペッパーなどで味つけするシンプルなものです。
そのため、モディカのチョコレートは水分がほとんどなく、自然な甘さでザクッとした食感が特徴的。口の中の水分が取られるため、ワインやブランデー、コーヒーなど飲み物と一緒にチョコレートを味わうといいかもしれません。
筆者が訪れたチョコレートショップ「Antica Dolceria Rizza」では、全てのフレーバーを味見することができました。画像の真っ黒な丸いチョコレートはカカオ100パーセントのもの。このチョコレートは、香り高く、ビターで健康に良さそう(もちろん甘さは一切なし)でした。しかし、お菓子として食べるのには向いていません。溶かして、肉料理のソースに加えると美味しいかもしれませんね。
モディカの伝統製法で作られたチョコレートはバターや乳脂肪などが入っていないためヘルシーなのも魅力。筆者は珍しいレッドペッパーフレーバーを味見してみましたが、ピリッとした辛味がアクセントとなり、甘さ控えめで食べやすかったです。その他にも、ニンジンや麻の実、ナツメグなど、滅多にお目にかかれないフレーバーがありました。パッケージも可愛いのでお土産としても最適です。
住所:Via Sacro Cuore, 64 – 97015 Modica (RG) – Sicilia
電話番号:+39 0932 905168/0932 453340
HP:http://www.anticadolceriarizza.it/cioccolato.htm#googtrans(it|en)
夢のような世界が広がる、モディカのメインストリート
モディカのメインストリートにもチョコレートの露店が軒を連ねていました。チョコレート好きにとっては夢のような世界ですよね。なぜか「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家を思い出しました。
こちらは山のように盛られたトリュフ。日本で売っているトリュフよりも一回り大きくお得感があります。
チョコレートコーティングされたドライフルーツも。どのドライフルーツもサイズがビッグで食べ応えがありそうです。
量り売りされているホワイトチョコレート、ミルクチョコレート、ブラックチョコレートもありました。こちらは普通に美味しそうですね。
大きな板チョコも! 1枚あたり一体、何キロカロリーあるのでしょうか。恐ろしい数字が算出されそうです(笑)。
こちらはチョコレートヌガー。一切れが大きすぎて、お腹いっぱいになりそうです。モディカのチョコレート露店は大きなチョコレートが盛りだくさんで、辺りに甘い匂いが漂っていました。
露店に並ぶキュートなチョコレートたち
こちらの露店にはチョコレートで作られた動物たちが並んでいました。羊や犬、ライオンなど丁寧に型どられたチョコレートがズラリ。ホワイトチョコレートで出来たユニコーンは、部屋に飾りたいほどキュートでした。
バッグやハイヒール型のチョコレートも。10ユーロのバッグ型のチョコレートをお土産として購入したくなりましたが、飛行機に乗る際、溶けたり、潰れてしまいそうで断念。
テラス席でのんびりしたい、モディカのカフェ
モディカのメインストリートにはカフェも点在していて、気楽にお茶を楽しめます。観光に疲れたら、カフェラテやコーヒーを飲んで一息つくのもオススメです。2ユーロ程度で観光客の往来やモディカの景色を眺めながら寛げますよ。
モディカのカフェの店員さんは、ほとんどの人が英語を話せるので安心です。しかし、あえて「ボンジョルノ(こんにちは)」や「グラッチェ(ありがとう)」とイタリア語で声をかけるのもいいかもしれませんね。どの国に行っても言えますが、現地の公用語で挨拶すると、店員さんの対応が良くなる気がします。
モディカのチョコレートフェスティバル
モディカでは、毎年、12月の初旬にチョコレートフェスティバルが開催されています(2018年は12月6日~9日に開催)シチリア島のチョコレートをとことん堪能したいのなら、一度モディカのチョコレートフェスティバルに行ってみるのもいいかもしれません。古代から伝わる伝統製法で作られた美味しいチョコレートを味わえますよ。
[All photos by あやみ]