お正月の風物詩でもあり、日本を代表する国民食「お餅」。独特の香ばしさやあのむっちり感はもはや日本人の心ではないでしょうか。
ところで今やどこでも手に入るお餅ですが、「やっぱり“餅は餅屋”だな!」としみじみ実感した機会を京都で得ました。
今回は、恐るべきお餅のポテンシャルを体感できる老舗和菓子店「中村軒」をご紹介しましょう。
創業は明治16年!古き良き時代の面影漂う茶店
桂離宮のすぐそばに佇む「中村軒」。創業明治16年の京都を代表する老舗和菓子店です。阪急京都線、桂駅から歩いて12分ほど。
古き良き時代の面影が漂う茶店。観光客よりも地元のお客さんが多いのが印象的(インスタ系女子も少なめ)。昔ながらの落ち着いた雰囲気も魅力です。
風情ある囲炉裏席も。炭がパチパチと焼ける音が趣たっぷり。
お餅と小豆が至福のハーモニーを奏でる「ぜんざい」
中村軒には「麦代餅」という名物があるのですが、まずは我々の国民食、普通のお餅からご紹介させてください。こちらは「ぜんざい/790円」。
お餅は関西風の丸餅。絶妙な焼き具合がたまりません!
中村軒のお餅は滋賀県産の最高品質のもち米を使用。お店で丁寧に搗いているのだそう。
お箸で持ち上げると驚くほどよく伸び、衝撃的なむっちり感!それでいてしっかりしたコシも主張。噛みしめる度にもち米の風味と旨みが口の中で広がります。
極上のお餅は上品な甘さの小豆と贅沢に調和。身体中に染み渡るしみじみとした美味しさ。
嗚呼。もう、日本人で本当によかった!
究極の香ばしさが織りなす「いそべ巻」
甘いモノが苦手な人には「いそべ巻/670円」がオススメ。
焼いたお餅に醤油と山椒を絡め、海苔で巻いたいそべ巻。山椒の爽やかな風味と辛味が絶妙なアクセントに。
お餅表面のカリッと感、中のふっくら感が限りなく秀逸!パリッとした香ばしい海苔とのコントラストもお見事。
家庭でも気軽に作れるいそべ巻ですが、普段食べ慣れているものこそ上質な味わいを実感できるもの。
ぜひ必食していただきたい究極の逸品です!
つきたてだから弾力抜群の「麦代餅」
そして中村軒の代名詞的存在の「麦代餅(むぎてもち)/290円」。つきたてのお餅に粒餡を入れ、きな粉をまぶした素朴な和菓子です。
農家の田植え時の間食用に作られたのがはじまりで、かつてはこの麦代餅2個と麦5合が物々交換されていたとのこと。その名残から「麦代餅」という名が生まれたのだそう。
つきたてのお餅だからハンパない弾力!
お餅の中には竃でじっくり炊き上げられた粒餡。小豆の粒感や甘さ加減など全てがパーフェクト。なんとも言えぬ多幸感に満たされます。
お餅のポテンシャルや魅力を改めて体感できる「中村軒」。嵐山や鈴虫寺の帰り道などにぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
https://www.nakamuraken.co.jp
住所:京都府京都市西京区桂浅原町61
電話番号:075-381-2650
営業時間:7:30~18:00 / 茶店 9:30~18:00
定休日:水曜日
[All photos by Nao]
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